Top Page 文書館 No.006 No.004
食品業界では、時々産地偽装のニュースが報道されたりする。牛肉とかウナギとかマツタケとか。 が、こんなことは昔っからどこでもやってるような気がしないでもないが。 昔、そういう業界に関わったことがあるのでその時に聞いた話によると、産地偽装はもちろんのこと、限りなく日付の偽装に近いようなことをやっていた店もあった。 例えば、ある肉屋でのこと。まず、牛肉を焼肉用に切って売場に出したとする。加工年月日はもちろん今日の日付である。商品名は仮に「バラ焼肉用」としよう。 しかし販売期間内(三日くらい)にそれが売れなかったとする。そうするとその「バラ焼肉用」を回収してきて、今度はその上からタレをかけて「タレ漬け焼肉用」として再び売場に出す。 加工年月日はもちろん今日である。タレをかけたのは今日なんだから間違いではない。その際になるべく匂いの強いタレをかけるのがポイントである。ネギがあるとなお良い。ネギの強い匂いは肉の変な匂いを消してくれる。 そしてその「タレ漬け焼肉用」も期間内に売れなかったとする。 再びそれを回収してきて、今度は挽肉(ひきにく)を作る機械に他の肉と一緒に入れて、ひき肉の中に混ぜてしまう。 そしてそのひき肉でハンバーグを作り、再び売場へ出す。ハンバーグにしたのは今日なんだから、加工年月日はもちろん今日だ。これも間違いではない。 更にこのハンバーグも売れなかったとする。また回収してきて今度はこのハンバーグにコロモをつけてメンチカツとして、また売場へ。加工年月日はもちろん今日である。メンチカツにしたのは今日なんだから、これまた間違いではない。 そしてこのメンチカツさえも売れ残ってしまったときは。。。その時はしょうがないから捨てる。最初にバラ焼肉用として出した時から何日経っているのだろうか。 この日付表示は、「消費者をだます行為」となるか、「日付に間違いはない」とする主張が通るのか判断が難しいところである。この表示って限りなく嘘に近い真実。 もちろん、こんなことをやってたのは昔のごく一部の店だけであって、現代ほど消費者の目が厳しくなってる時に、こういうことをやってる店はまずないと思う。 |