メタボリック・シンドローム

メタボリック・シンドロームとは、「代謝症候群」とか、略して「メタボ」とも呼ばれ、腹部の肥満に加えて「高血糖・高血圧・高脂血症」の3つのうちの2つ以上が合併した状態をいいます。

アメリカと日本では診断基準が若干違いますが、日本肥満学会に基準によると、

「腹囲が男性で85cm、女性で90cm以上」という状態に適合し、なおかつ、下の3つの症状のうち2つ以上に当てはまる人をメタボリック・シンドロームといいます。

・血圧130/85mmHg以上。
・中性脂肪150mg/dL以上またはHDLコレステロール値が40mg/dL未満。
・血糖110mg/dL以上。


高血糖や高血圧は、動脈硬化性疾患の発生率が高まるために、これらの症状を早期に発見しようという試みがなされてきました。日本では、高血糖や高血圧の発生の要因は、内臓脂肪の蓄積によるものと判断されています。

内臓脂肪の蓄積とは、読んでそのまま、内臓の中に脂肪が入り込んだ状態で、いわゆるお腹の出た人ということです。特に、下半身よりも上半身が太っている「上半身肥満」に対して注意が促(うなが)されています。

ちなみに「腹部肥満」は「男性型肥満」とも呼ばれます。

2008年4月からの特定健診制度で、メタボリック・シンドロームの概念を適用して糖尿病対策を行い、また、40歳から74歳までの健康保険加入者で、メタボリック・シンドロームと診断された者、あるいはその予備軍に対しては警告し、保険指導を行うことになります。

指導を受けた者は5年後に再び診断され、その結果が不良であれば経済的なペナルティーを課されます。

厚生労働省の方針として、この肥満対策で病気の発生率を抑え、2015年までに医療費の2兆円の削減を目標としています。


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