かつてオランダのユトレヒトに住んでいた、世界的に有名な超能力者・ジェラルド・クロワゼット。彼はその透視能力で、迷宮入りになった難事件を数限りなく解決し、彼の能力を頼って諸外国の警察からも調査の依頼が多く寄せられていた。

1976年5月3日、そのクロワゼット氏が日本に来日した。来日の目的は、当時行方不明になっていた菊池美和ちゃん(7歳)の捜査に協力するためであり、美和ちゃんに関してはそれまで警察が大捜索をしていたにも関わらず、依然として手がかりはつかめていなかった。


この美和ちゃんの行方を透視してもらおうと、テレビ局のNETが主催して、このたびのクロワゼットによる調査が実現したのだ。来日した翌日、クロワゼットはさっそくNETの応接室で美和ちゃん事件の真相について透視を始めた。美和ちゃんの写真を見るとすぐにペンをとり、地図を書き始めた。

そして彼の透視の結果は・・・
残念なことに美和ちゃんはすでに水死している。
現場には広い道がある。
川があって、その川では最近別の人が水死している。
大きな池が見える。
その池の中から黄色いものが突き出ている。
道路と池の間に建物や林がある。
自動車のスクラップの山がある。
隣に子供の遊び場がある。
桟橋にはボートがつないである。
売店が見える。

など、10項目以上の結果を示した。


これらの項目によく似た場所を探してみると、千葉県市原市・山倉ダム付近にそっくりなので、クロワゼットにその場所の地図を見せると「ここだ!」と言って地図上のある部分を指差した。この場所に美和ちゃんの死体があると言うのだ。

5日早朝、NETのテレビ局員は半信半疑ながらも市原警察署と連絡をとり、現地に向かった。そしてそこで取材班の見たものは・・全てがクロワゼットの予言通りであり、美和ちゃんの死体は撮影班によって、言われた通りの場所で発見されたのである。

この模様は当然テレビによって全国に中継され、国内に大反響を巻き起こした。が・・、当時日本でもこの事実をそのまま信じない人も多く、雑誌などでは「偶然かトリックか!?」などという見出しで紹介され、一部に批判的な発言が起こったことは残念なことである。


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