Top Page 心霊現象の小部屋 No.31 No.29
テレビの「刑事コジャック」のコジャック刑事役を演じたテリー・サヴァラスの経験談。 ある夜、テリー・サヴァラスは、友人の家から車で自宅に帰る途中であった。ふとガソリンのメーターを見るともうほとんど残量がない。だが今は午前3時。開いているガソリンスタンドを探すだけでも大変だ。 ちょうどその時24時間営業の喫茶店が目に入った。すぐに車をそこに入れて喫茶店に入り、とりあえずコーヒーを注文して、このあたりに今でも営業しているガソリンスタンドはないか尋ねてみた。 するともうちょっと行ったところにそれらしきものがあるという。とりあえず喫茶店から出て道の確認をしているところへ一台のキャデラックが近づいてきた。運転していた男が降りてきて「何か困ったような顔をしているがどうかしたのですか?」と話しかけてきた。 事情を説明して、ガソリンスタンドへ行くところだが、まだちょっと道がよく分からない・・といったようなことを言うと、 「私、そのガソリンスタンド知ってますよ。案内してあげましょう。後ろからついてきて下さい。」と親切にも言ってくれた。 だが、ここで困ったことが起きた。サイフをなくしてしまったことに気づいたのだ。どこを探しても見つからない。だがその男は更に親切なことに、現金まで貸してあげると言う。 テリー・サヴァラスが、お金は必ず返すから名前と電話番号を教えて欲しいというと、その男はメモに「ハリー・アガニス」と名前を書き、電話番号もちゃんと書いて彼に渡した。 親切な男のおかげで一難をまぬがれたテリー・サヴァラスは、翌日さっそくそのメモにしたがって電話をかけてみた。電話に出たのは女性だった。奥さんらしい。名前を確認すると合っていたので、昨日のことを話し、「ご主人にお取次ぎ願えませんか?」と言うと、その女性は 「それは無理です。主人は3年前に亡くなっております。」 と意外な返事を返してきた。 驚いたのはテリー・サヴァラスだった。ではあのキャデラックは?あの男は一体・・? 信じられないことだったが、とりあえずその未亡人と約束をとりつけ、あの男が住んでいたという家に行ってみることにした。 家に到着し、その奥さんに会うと、テリー・サヴァラスはあの時もらったメモを見せた。すると今度は奥さんの方が泣き出し 「確かに主人の筆跡に間違いありません。」と断言したのだった。 更に奥さんに、亡くなった主人の写真を見せてもらった。そこに写っているのは、まぎれもなくあの日お金を貸してくれた、あの親切な男だった。 |