京都洛南

関門トンネル内 関門大橋 めかり会館
唐戸前 味庵 海峡ユメタワー
 京都に住む息子が正月は帰らないということなので、激励訪問するつもりで企画した京都洛南の旅が、急遽帰るということになり、帰りは一緒に青春旅行を楽しむ旅に変更した。
 岡山駅のホーム改修により、これまで使ったことのある「ムーンライト山陽」が使えないので、下関経由で「ムーンライト九州」を使う旅ということで企画した。
 下関へはこれまで長府、唐戸へは何回か行っており、そこでふく料理も食べたことがあるし、また隣りの門司港のレトロの街もこれまた何回も散策しているので、今回は「温泉博士」に無料手形が載っている門司の温泉に浸かることと、鯨料理を堪能するつもりにして昼から家を出発した。
 田布施駅へは娘に送ってもらい、重松清の「流星ワゴン」をお供に下関へと向った。
 下関へ着くとすぐにバスに乗換え、関門トンネルを歩いて渡って最初の目的地である門司の温泉「めかり会館」でゆっくり湯に浸った。丁度目の前に関門大橋がひらけ、眺望はバッチリだった。チョット湯が熱めであったのでゆっくりはできなかったが、只で入れるのだから文句は言えない。
 そこから唐戸までは歩き、ライトアップされた秋田商会などのレンガの建物を見、唐戸でついでに鯨料理もと思ったが、取り敢えず駅に帰ることにした。
 駅周辺を散策し、鯨料理のいい所はないかと探っては見たが、ふく料理はあるにしてもどうも鯨専門はないようだった。仕方なく駅構内にある「味庵」に入り、鯨御前と鯛のあら煮を頼み、それで一杯引っかけながらムーンライト九州を待つことにした。
ムーンライト九州(下関) 宇治駅 橋姫神社
平等院鳳凰堂 宇治上神社 宇治市源氏物語ミュージアム
 定刻の22時56分に下関を出発したムーンライト九州は、次の厚狭に止まると、それ以降はライトが落ち、眠りの時間に入っていった。
 翌朝新大阪に着くと、京都行きに乗換え、そのまま地下鉄経由で息子のところにお邪魔した。いくつかの本を見繕って下げて行ったのでそれを渡すと、すぐにUターンして奈良線に乗換え、まずは最初の宇治へと急いだ。
 洛南の旅のコースは昭文社の発行する「にっぽんの旅 京都」をもとにしてもっぱら歩きで散策することにした。
 まず最初に訪れた橋姫神社は、小さな祠でつい通り過ぎてしまうような佇まいだった。そしてお目当ての10円玉でお馴染みの平等院へ。本尊の阿弥陀如来座像は修復途中で、台座などの修復は後2年程度かかるらしかった。
 続いて日本最古の神社建築として世界遺産に登録されている宇治上神社から宇治市源氏物語ミュージアムと巡ったが、年末ということでミュージアムが休館というのが本当に残念だった。しかしながら、ミュージアムの敷地内を歩いてみると、写真にあるように「ムラサキシキブ」の苗が道沿いにビッシリと植えてあり、さすが源氏物語ミュージアムだなと感心した次第である。
御香宮神社 「神聖」蔵元鳥せい本店 キザクラカッパカントリー
池田屋 池田屋ガイド 龍馬通り
吟醸酒房油長 油長で利き酒 松本酒造の酒蔵
 ミュージアムを後にして、次に向ったのが伏見の酒どころ。ここで、お酒と昼食をと思ったが、生憎と「鳥せい」もキザクラカッパカントリーも食事処は年末ということで開いていなく当てが外れてしまった。龍馬が襲われたところで有名な池田屋ではガイドの説明があり、詳しいことを知らない私にとって重宝であった。
 龍馬通りからは、伏見の酒を飲ませてくれるという吟醸酒房油長へお邪魔し、利き酒セットをお願いして人気酒を猪口に3杯注いで貰った。さすが伏見を代表する酒だけあって左党にとってはこの上ない喜びであった。ここで、猪口の同心円の青い円の意味や、酒は冷で飲むのがいいのか燗をして飲むのがいいのか質問をしてみた。ここの若主人はそんな質問にも嫌がる風はなく、懇切丁寧に教えてくれた。余りにもここの利き酒が美味しかったので、チョット高いと思ったが、正月用に「蒼空」の純米大吟醸を買ってしまった。
 もう一度訪れ、「鳥せい」やキザクラカッパカントリーでゆっくりと伏見の酒を味わいたいもんだと思った。
伏見稲荷 伏見稲荷本殿 鳥居のトンネル
石峰寺(せきほうじ) 石峰寺500羅漢 光明院の石庭
京都五山の一つ東福寺 ムーンライト九州(新大阪) 戸田駅の先で初日の出
 彼方此方と巡っている間に、伏見稲荷に着いたのは15時を回ってしまっていた。
 伏見稲荷に到着すると、初詣客相手の露天が仕込みをしていて正月の準備に忙しい様子だった。神社では丁度祓いの神事を行っているところに出くわした。チャンスとカメラを構えたが、警備員に止められてしまったので、目に焼き付けるだけにした。時間が押していたので、石峰寺(せきほうじ)に急いだ。
 ここの500羅漢は今までいろんな所で500羅漢なるものを見てきたが、それは最高だった。カメラに沢山写してきたが、ゆっくりと眺めていたいそんな素朴な顔をした羅漢であった。あまりにも沢山写真を撮りすぎたので、メディアに一杯になり、急遽買うはめになってしまった。
 開放時間が迫っていたので、光明院の石庭や東福寺は駆け足で済ませてしまった。
 つらつら考えてみるに、1日で洛南を巡るのは少々荷が張りすぎたきらいがあった。メッタに来れないからといって欲張るものではないと思った次第である。
 それにしても、よく歩いたもんだ。疲れてしまったので、京都駅に帰るとお土産を買い、荷物をコインロッカーに入れた足で京都タワー浴場へとしけ込んだ。ここの浴場は地下三階にあるというのがいい。普通タワーと名がつけば、展望風呂を頭に描くがここは地下三階なのである。
 そうこうするうちに、20時近くになったので息子との待ち合わせ場所に行き、夕食は駅の地下で年越しそばを当て込んでいたが全くの当て外れだった。客が多かったせいか、それとも早仕舞いをしたいからなのかどこもチョット前にオーダーストップをしたようだった。あきらめて寿司を食って、後は京都から新大阪、そこでムーンライト九州に乗って一路下関へ。そこから出る始発に乗換えて、田布施へと帰ったのは8時半を少し回っていた。
 途中、戸田駅を少し過ぎたあたりで、初日を高速道路の橋桁の間にうまくとらえることができた。いいアングルであった。

1.目 的

@ これまで行ったことのない京都の洛南の地を下関経由で踏破する。

A 京都に住む息子と青春旅行を一緒に楽しむ。

B めかり温泉とタワー浴場に浸り、1日の疲れを癒す。

C 下関の鯨料理と京都の伏見の酒を堪能する。

D
 青春切符を使って、今では失われつつある鈍行列車のよさを堪能する。


E 「旅は道連れ、世は情け」の精神で、旅の一期一会を大切にする。

2.旅 程

 2005年12月30日

 出発(12:35)

 山陽本線 田布施(12:51)− 新山口(14:11)(14:13)

 −下関(15:17)関門トンネル・めかり会館・唐戸・味庵(夕食)

 山陽本線 下関(22:56)

 12月31日

 東海道本線 新大阪(6:32)(6:40)
−京都(7:12)

 地下鉄 国際会館 息子の下宿

 奈良線 京都(9:19)−宇治(9:36)平等院他(11:38)

 −桃山(11:51)御香宮神社 池田屋 吟醸酒房油長他(14:51)

 −稲荷(14:57)伏見稲荷 石峰寺(せきほうじ)光明院 東福寺

 (17:49)−京都(17:51)京都タワー浴場 夕食

 東海道本線 京都(20:51)− 新大阪(21:15)(22:01)

 1月1日

 山陽本線 −下関(5:34)(5:43)−徳山(7:42)(8:05)

 −田布施(8:33)