スイッチ


 発売   セガ・エンタープライゼス
 発売機種 MEGA-CD プレイステーション2
 ジャンル スイッチを押して、ギャグを楽しむゲーム

  ストーリー
 全ての機械が狂った。
 スイッチとコンピューターを結ぶ回路が狂い、世界はデタラメになった。
 このままではテレビゲームもできない。
 この異常事態を正常に戻すためのゲームソフト「スイッチ」が開発された。
 ゲームに出てくるスイッチを押し、すべての機械をコントロールしている、マザーコンピューターにアタック。
 世界を正常に戻すためのスイッチを押す。それが君の使命だ。
 さぁ、スイッチを選んで出発!!

  システム
 画面に現れるスイッチを押していき、マザーコンピューターのスイッチを押せば、クリア。
 違ったボタンを押すと、とんでもない現象(ギャグ)が起こる。それだけでなく、重要な建造物が破壊されることもあり、破壊しすぎるとゲームオーバーになる。
 今まで通った場所や、見たギャグなどを割合を%で表示してくれるので、コンプリートを目指すのもいい。

  声の出演

 白石冬美 梅垣義昭 佐藤正宏 吹越満 谷啓
 柴田理恵 久本雅美 ケント・フリック

  レビュー

 早すぎたクリック・ギャグゲーとでも言いましょうか? 一部の人にはウケがいいのですが、わからない人には、ぜんぜん面白くないゲームのようです。

 ストーリー的には、マザーコンピューターのスイッチを押すなどとありますが、そんなことは、実際どうでも良いのです。

 このゲームのキモ、スイッチを押して起こるギャグ現象楽しむ事にあります。
 まぁ、中には、つまらないものがありますが、ツボハマればウケです。

 お約束ギャグから、不条理ギャグうんこネタゲロネタオッパイネタ、果ては電波系ギャグまで、何が起こるかわかりません。
 ここまでギャグを詰めこんだゲームが、他にあったでしょうか?
 これらのギャグを考え出したというだけでも、感心します。

 イメージはだいぶ違いますが、「ウゴウゴルーガ」好きだった方なら、このゲームの面白さがわかると思います。
 やる気なさげなグラフィック不条理ギャグという点で、通じるところがあります。

 ギャグだけでなく出演者のみなさんも、豪華な面々です。

 コンテ担当は、アニメーション作家の木下蓮三さん。

 構成、企画は、放送作で「ワハハ本舗」を主宰する喰始さん。

 音楽は、谷啓さんが作曲していますが、それよりなにより、「がちょ〜ん」「びろ〜ん」などといったギャグのが収録されているのも見逃せません。

 効果音は、当時、人間効果音として有名だったケント・フリック氏が担当。ただ、ゲーム中では、簡単な機械の作動音などでしか使われていないのが残念です。

 そして、声の出演として、白石冬美さん。
 「ワハハ本舗」から、梅垣義昭さん、佐藤正宏さん、吹越満さん、柴田理恵さん、久本雅美さんが出演。音質が悪いので、イマイチ誰だかわからないんですけどね。
 

 ただ、ひとつ思うのは、このゲームを作っていた当時、これらの方々が、このゲームのことをどう思っていたのか考えると、気になって夜も寝られません。

 また、このゲームには、違った楽しみ方も出来て、世界的重要建造物――自由の女神から、ベルサイユ宮殿ピサの斜塔ポチの小屋まで――破壊できるのです。
 実際、そのスイッチが何のスイッチだったのかは不明ですが、核実験場のパロディもあることから、なかなか意味深ではあります。

 ともあれ、有名な建造物が、ビルの爆破解体よろしく崩れ去って行く姿は、爽快でもあります。
 でも考えてみると、これってかなりの暴挙ですよね?
 全て壊してしまうとゲームオーバーになってしまいますが、それまで30回はありますので、それを探すだけでも充分に楽しめると思います。

 さらにこのゲームの深いところは、バカばっかりやっているわけではなくが出たり、動物や魚のシャボン玉が出てきたり、電球が様々に輝いたりして、とてもメルヘンチックなところもあるのです。
 こういうところは、癒し系でもありますね。

 また、それとは対照的に、得体の知れない不気味な生き物が現れたりすることもありますが、この不気味なっちゃってる生き物たちの姿は、一見の価値ありです。
 クリーチャー好きの方は、ぜひご覧あれ。

 ともあれ、このゲームをやる機会に恵まれた方は、ギャグを楽しんでやろうなどとは思わずに、息抜き程度でプレイすると、意外な面白さ見つかると思います。



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