2006年の記録
【西部支部1月例会】
日時:1月7日(土) 13:30〜17:00
場所:九州大学ベンチャービジネスラボラトリ(VBL)
福岡市東区箱崎6-10-1
参加者:12名(うち初参加1名)
内容:
●「気象とクルマ〜冬対策編〜」: 向吉さん
目的:普段大雪・凍結に慣れない九州の人ほどいざそうした状況になると失敗しやすい。
そうならないようクルマの冬対策を改めて認識してもらうため。
内容:1.運転前の対策、チェックポイント
・チェックポイント…バッテリー、冷却水、ウインドウォッシャー液
・準備物…チェーン、スコップ、牽引ロープ、軍手、懐中電灯など
・凍結対策…サイドブレーキ、ワイパー
2.運転中の注意点
・「急」のつく動作は一切×
・坂道の運転
・凍結注意の時間帯、場所
3.トピックス
・スタックからの脱出には砂が効果的
・スタッドレスタイヤとチェーンの比較(メリット、デメリット)
●「紫雲丸事故」: 松嶋さん
1955年(昭和30年)5月11日の早朝、宇高連絡船紫雲丸が、濃霧の中で衝突、沈没し、
168名の方が亡くなられました。その中に修学旅行中の100名を超える小中学生が含ま
れていたこともあって、大きな社会問題になり、本四架橋建設の機運が高まりました。
瀬戸内海の霧の特徴(冷気が溜まりやすい、海水温が低い)と、事故当日の濃霧の原
因(前日の暖湿気流の流れ込み、下層の空気の滞留、放射冷却)について解説しました。
●「三重の虹について」: 村岡さん
平成17年8月5日 18:45頃に発生した虹について、視覚的に3重虹のように
見えたため、
3重虹かどうかについて、デジカメの写真とその時の気象データーに基づいて議論を
行った。
その結果、虹の構成について、主虹と副虹との関係が、色の構成が反射の関係で反対に
なることや、もし3重の虹であれば等距離に配列するか、反対側に出てくる可能性も
あるなどの
意見が出されたが、結論を得ることは出来なかった。
この虹の反射については、気象予報士試験の出題、ニュートンの説明しているなどの
話題も
だされた。今後、気象予報士会に意見を求めてはどうだろかという事になった。
●「大村湾のカブトガニ」: 立川さん
気象関係でなくてすみません。
カブトガニの活動期間は、水温の高い6月〜9月までの約3カ月と短期間です。
海水温が下がると海底の砂に潜って、捕食しないで冬眠します。1〜2年間は餌も食べずに
生きられ、冬眠生活ができるので、絶滅もしなかったのではないかと思われます。し
かし、
その生育場所の干潟や砂浜が減少しているので、絶滅が危惧されています。現在、カブト
ガニの血液を利用することで、100億分の1グラム以下の内毒素を検出することが可能と
言われています。カブトガニが住める環境を作っていくことは、人間の命を救うこと
につながる
ことと考えてもいいでしょう。やはり、自然を大切にしましょう。
●「低気圧の気圧降下と温度構造」: 金崎さん
地上気圧はその上の空気の重さなので、気温が高いほど空気が軽く気圧が低くなる。
地上から上層までの気柱を考えた場合には100hPaや200hPaの気温がそれより下層の
気温よりはるかに強い影響を地上気圧に与える。このため低気圧が発達する場合には
成層圏下部の気温の高い領域が低気圧の上空に位置する。このことを12月の下旬およ
び1月上旬の低気圧を例に示した。低気圧が一番発達する閉塞期前後には地上低気圧
は中下層の寒気の中にあるが成層圏の暖気により気圧が低下する。
●「親子気象教室について」: 浜岡さん
これまで定例会に参加してきて感じたこと,それは,市町村に勤務する者の一人として,
これらの話題を分かりやすく市民に提供出来ないかと言うことです。楽しい話,興味
深い話,
防災に関する話など盛りだくさんで勿体ない気がします。準備期間を頂いて,夏休み
ぐらいに
実現出来たらいいなぁと思っています。
●「気象分析」: 全員
3グループに分かれて翌日の福岡の天気を予想しました。
大方の予想は「晴れ、最高6〜7℃、最低−1.5〜0℃」
結果は「曇り時々晴れ、最高7.6℃、最低−0.1℃」でした。
懇親会:10名参加 「益正 天神昭和通り店」
いつものことですが、気象の話で大いに盛り上がりました。