伝説のモンペ・・・4/3/19 0:16:41 |
先日私は、生まれて初めてモンペというものを穿いてみた。最近、徳地の家の方で、果樹の剪定をしたり、檜の苗を植える穴を掘ったり、畑仕事や雑用をしたりと、農作業を行うことが多くなったので、母がモンペを買ってきてくれたのだ。 正直言うと、私は、モンペをかなりバカにしていた。卑下していたと言ってもいい。大昔のド田舎の百姓が着るものというイメージがあるのだ。日頃はコンピュータと睨めっこのデスクワークをする自分にとっては、まったく無縁のものでもある。とは言いつつも、実は私の勤める会社は、数年前まで農協や婦人会に農作業着を卸しており、私がその担当であったりしたので、モンペについてはかなり詳しい。が、私は、その仕事が嫌いで、同僚達と「モンペーズの仕事」といって茶化したりもしていた。まさかその自分が、モンペを穿く羽目になるとは・・・。 モンペーズの仕事をしていた頃、うちのモンペは知る人ぞ知る良質のモンペで、婦人会のオバチャンから「おたくのモンペは本当に素晴らしい」というお褒めの言葉をしょっちゅう頂いていた。安くて、穿きやすくて、軽くて、通気性、吸水性に優れ、後ろ前両方で穿けるから傷みにくくて、洗濯しても丈夫で、本当にスグレモノだったのだ。縫製をする人の高齢化と、モンペ自体の需要の減少で、結局製造中止となってしまったけれど、数多くのお得意様から惜しまれたものだ。 母が買ってきてくれたモンペは、自社が作っていたモンペではないけれど、嫌さ半分、恥ずかしさ半分で穿いてみると、それは想像以上の穿きやすさだった。穿いているのを忘れそうなくらい軽い。立ったり座ったりしても当たりが無くて楽ちんだ。今はもう幻となってしまった自社のモンペの良さが、穿くまでもなく容易に想像出来た。しまった。惜しいことをした。私は担当者であったのに、何故あの時、モンペを自身の為にストックしておかなかったんだろう?密かに(いや実はかなり大っぴらに)モンペをバカにしていた自分が、そのモンペの虜になってしまうとは、当時は夢にも思わなかった。 週末はまたモンペを穿く。母が買ってくれた中国製のそれは、洗濯すると、ほつれ止めがされてないポケットの内側から、糸くずがいっぱい出てきた。ああ、返す返すも自社製のモンペを穿いてみたいもんだ。 【My Boom INDEX】 【Page Top】 |
鳥インフルエンザに思う・・・4/3/10 1:02:47 |
鳥インフルエンザで、浅田農産の会長夫妻が自殺をされたのには驚いた。「こんなに大事件に発展して、こりゃ自殺モンじゃね」と家族と話していたら、本当にそうなってしまったから驚いたのだ。記者会見の様子では、会長や社長は言い逃れようと必死なように見受けられた。真相は判らない。隠ぺい工作や言い逃れは、許されることではないが、責任のとり方は自殺であってはいけないように思う。しかし、会長夫妻を自殺にまで追い込んでしまったのは、マスコミなどの激しい糾弾によるものではなかったか?痛ましいことだと思う。山口県でも鳥インフルエンザが発生しているだけに、他人事では済まされない気がするのだ。 連日の鳥インフルエンザ関連のニュースで、生きたままの鳥たちが袋詰にされて処分されている様子を見るのは、とても辛い。居たたまれなくて目を逸らしてしまう。人に害を及ぼす恐れがあるというだけで、何十万羽の鳥が処分されるというのはどうだろう?人間の傲慢ではないか?自然界を冒涜していないだろうか?例えば、SARSが中国のある地域に広まったというだけで、そこの住民を皆殺しにするような、例えば、インフルエンザで学級閉鎖になったクラスを皆殺しにするような、そういうことを人間は鳥たちに行っているのではないか?そしてそれは、いつか人間の身にも降りかかってくるのではないか?と思ってしまうのだ。この地球は、人間様だけのものではないはずだ。 【My Boom INDEX】 【Page Top】 |
朝取りイチゴ・・・4/2/29 0:01:36 |
最近、防府市や山口市のスーパーでは、徳地産の野菜をよく見かける。先日も、ビニールの包装に徳地チャレンジ農場と書かれた「サラダほうれん草」を見つけたので早速買ってきた。私のお気に入りは、A○ukで売られている徳地の朝取りイチゴだ。朝、収穫されたイチゴをその日のうちに並べたもので、「私達が育てました」という看板に、育てた人達数人の写真が載っている。四角いケースの上に普通はビニールのフィルムが張られているのに、それがなく、私は、イチゴが崩れてしまわないように、そっとそっとそれをカゴに入れてレジに並ぶのだ。イチゴのコーナーには、福岡産の「とよのか」だの、最近流行りの「あまおう」だの、美味しそうなイチゴが沢山並んでいるけれど、やっぱり私は徳地産のイチゴを手にしてしまう。高価なイチゴに引けを取らないくらい綺麗だし、何より新鮮だ。そして、徳地の水で育った野菜というものに、私は絶大な信頼をよせている。子供の頃から慣れ親しんだ水だから、体に優しい気がするのだ。徳地の野菜が、もっともっと市場に出回り、新鮮で美味しくて安心だという評価を得て欲しい。ガンバレ徳地野菜。 2市4町が合併すると、山口県佐波郡徳地町という地名は変わってしまうだろう。だけど、豊かな自然や徳地魂は、いつまでも受け継がれていって欲しいと心から思う。 【My Boom INDEX】 【Page Top】 |
テニスのバイブル・・・4/2/13 0:34:06 |
上戸彩主演のTVドラマ「エースをねらえ!」を見た。いや、見てしまった・・・。絶対に見まいと心に誓っていたのに。 実は私は、山本鈴美香原作の「エースをねらえ!」の大ファンで、これに憧れてテニスを始めたクチなのだ。かの松岡修造氏も、現役時代に遠征先にまで原作本を全巻持ち込み、それを読んで、試合前に志気を高めていたというのを聞いたことがある。松岡氏と一緒にするのは甚だおこがましいが、それくらいこの作品は、私にとってもテニスをする上でのバイブルであり、延いては人生の教科書ともいえる素晴らしい作品なのだ。 あの崇高な世界は、ドラマ化すると、絶対にチンケなものになってしまうと思った。実際の世の中に、高校生とは思えないほど高貴な雰囲気を漂わせつつテニスをするお蝶夫人なんていないだろうし、一見、氷のようにクールだけど、実は熱い想いを胸に秘めた、むしゃぶりつきたくなるほどいい男の宗方コーチもいやしないだろう。私は、私の中に築き上げられた「エースをねらえ!」という完璧な城を打ち崩されたくなくて、絶対にTVドラマを見たくなかったのだ。 しかし意外にも、TVドラマは面白かった。キャストはともかく、ストーリーや台詞が、原作に忠実に再現されていて、今見ているシーンの次の展開や言葉が私の中から次々とフワァ〜っと思い起こされて、感動に打ち震えながら読んでいた昔の感触が甦るのだ。そう、それくらい、私もあの原作を何度も何度も読み返していたのだ。 キャスティングは、当たりありハズレありだと思った。まず、お蝶夫人。TVドラマを見るまでは、こんな現実離れした人は、たとえ年齢的にムリがあろうとも、叶恭子なんかがイイのではないか?とさえ思っていたけれど、松本莉緒が結構いい味を出していた。同じく、加賀のお蘭も、原作そのままの雰囲気を漂わせていたと思う。藤堂貴之と千葉さんは、まぁ、あんなモンであろう(私って何様よ)。尾崎さんは、存在感無さ過ぎ!あのお蝶夫人の相方なんだから、もそっとこう、大人な包容力を漂わせて欲しかった。笑っちゃうのが宗方コーチ。あたしゃ、宗方コーチに心底惚れ抜いているので、超辛口意見だけど、まず、彼はボサボサ頭ではない。あれじゃベートーベンじゃん。原作で彼が着ていた蜘蛛の巣柄の浴衣をドラマでも再現して着ていたけれど、あれを着こなせるのは原作の宗方コーチ以外あり得ないであろうと思われる。岡ひろみが、若くてピチピチの藤堂さんを一時差し置いてでも傾倒し慕う(笑)むちゃくちゃイイ男で切れ者の宗方コーチの魅力をイマイチ表現しきれていない気がする。じゃ誰が適役か?と問われても、コレという人が挙げられないくらい、やはり宗方コーチは私にとって絶大なる存在だ。 テニスのシーンは、素人が演技しているので、流石にプロテニスプレイヤーのようにはいかないなぁと実感した。あの原作は、フォームと肉体の芸術的な美しさも魅力の一つであるし、ポイントの組み立てや心理描写なども緻密に描かれていたのに、ただ打ち合いの迫力しか出ていないような気がして、少し残念だった。しかも、ひろみのフォアハンドのテークバックがやたら大きくて違和感があった。あれはどうよ?そして、仮にも練習試合で、3セットマッチをやって、インドアであるのに、ゲームセットまでウォームアップスーツってのは如何なものか・・・?キミら、世界を目指すんでしょ?と言いたくなったよ。 いやぁ、たった1時間のドラマなのに、熱くなってしまってお恥ずかしい。少し忘れかけていた神聖で崇高な気持ちまでも呼び起こされて、なかなか楽しいドラマだった。週末のテニスが楽しみになってきたぞっと。 【My Boom INDEX】 【Page Top】 |
心に残る台詞・・・4/2/4 23:20:26 |
NHKの朝の連続テレビ小説「てるてる家族」にハマっている。なんとも都合良く事が運ぶドラマなんだけれど、登場人物が皆、前向きで明るくて楽しくて、朝から元気になってしまうドラマなのだ。最近、ドラマを見ていても、ドキッとしたり、グッとくる台詞ってのをあまり聞かない気がする。自分の心のアンテナの感度が鈍ったのかもしれない。しかし先日、この15分のドラマの中で、私は何度も心のアンテナがビビビッと響いてくるのを感じたので、忘れないうちに書き留めておこうと思う。 あらすじを知らない方のことは、この際無視して(笑)、春子がフィギュアスケートの試合に臨む時の気持ちを、「人と競争するんと違う。リンクに立ったら自分はたった一人ぼっちや。そこで最高の自分を見せるんや」 最高の自分を見せても、点数を付けられて、どんなに頑張っても上には行けない切なさを問う冬子に対して、「点数はやりがいにはなっても、生き甲斐にはならん」と答える店の客。 「そして春子姉ちゃんは、リンクの上に、一人ぼっちになりに行きました。」 なんのこっちゃ?な文章ですみません。こうして文面にしてみると、どこがどう感動したのやら解り辛いし、ありきたりな言葉なんだけれど、多分、今の私の琴線に触れるフレーズなんだろうと思うのだ。 さてと、明日はいよいよ、その春子がオリンピック出場をかけて、リンクに上がるのだ。楽しみ楽しみ。 【My Boom INDEX】 【Page Top】 |
大雪がくれたもの・・・4/1/26 20:06:50 |
年に1度か2度のドカ雪が降ったので、先週は2日ほどバス通勤をした。以前にも書いたが、私はこの雪の日のバス通勤が嫌いではない。いつもは通らないバス停までの小道や、車を運転するのとはまた違ったバスの車窓からの風景を子供のようにワクワクしながら飽くことなく長めるのだ。 今回は、バスのダイヤが激しく乱れたので、寒い中で1時間以上もバス待ちをすることもあった。することも無くポツンと立って、仕方なく前を通り過ぎる車や人をウォッチングするのもまた面白かった。路面が凍結しているので、ハンドルを前屈みで握り締め、強張った表情で運転する人、「何見てんだよ!」とジロリと睨み返す余裕のある人、ケータイメールを打ちながら運転している怖いもの知らずのトラックの運転手・・・私の前を一瞬で通過する人たちの日常を垣間見る気がした。 私はというと、バスの中で読もうと持ち込んだ本が意外にも面白く、2日間でほぼ読破してしまった。久し振りに小説を夢中になってグイグイ読み進めるという快感を味わえて幸せだった。思えば昨年は、宮部みゆきの「模倣犯」上下巻を中断しつつやっとこさ読んだきりだった。あれだけ活字中毒だと公言していた自分なのに、情けないほどの体たらくだ。今は気分が乗っているから、あと2、3日、大雪バス通勤してもいいくらいだ。気になる本は山ほどある。 ただ今回の大雪は、もうひとつ私にお土産を残してくれた。足の指先いっぱいに、赤く腫れ上がるシモヤケだ。痛痒くて仕方ない。 【My Boom INDEX】 【Page Top】 |
身近な無念・・・4/1/16 22:23:26 |
鳥インフルエンザのニュースには驚いた。こんな病気があること自体、今まで知りもしなかったが、何より、発生したのがお隣の阿武郡阿東町だったからだ。今まで、SARSだってBSEだって、どこか遠い国の話のように考えていたけれど、こんなに近くで起こるとは。 しかし、近くの出来事だからこそ、養鶏業者さん達の無念さが心に突き刺さる。徳地に住んでいた子供の頃、私の家のすぐ下には、鶏舎があった。毎日毎日、鶏舎の棟のすぐ脇を通って学校に通った。鶏たちの仕草や鳴き声が今でも鮮やかに甦るほど、それは身近な景色だった。鶏の首を落として、血抜きをするために、足を縛って逆さまに吊るされているのは、子供心には怖くて気持ち悪かった。鶏糞も臭かった。だけどそこには、確かに、そこで生計を立てている男たちの人生があった。 今回のことで、鶏を生きたまま袋に詰めて、廃棄処分にしなくてはならなかった養鶏業者さんたちは、さぞかし惨めだっただろうと思う。人間は、自然界に対して、あまりにも傲慢ではなかろうか?とさえ思った。私に出来ることは、大してないが、せめて、過剰反応だけはせずにおこうと思う。私の周りでも、「卵は買わない」という人はいないみたいなので、少し安心している。考えてみたら、牛肉なら食べなくても済んだりするけれど、卵のない朝食や、弁当なんて、あり得ね〜。それくらい卵は、食生活の中に浸透しているのだと、今更のように思った。 【My Boom INDEX】 【Page Top】 |
母子の視点・・・4/1/12 20:51:22 |
昨夜はテレビを見て、久し振りに号泣した。「THE鉄腕DASH」のマサヨの突然の出産を見てのことだった。事情を簡単に説明すると、DASH村の一員である山羊のマサヨが、特に何の兆候も示さないままに突然、出産をしたのだ。一匹しか産まれなかったことと、早産だったことで、お腹も目立たず、乳も張らず、周囲の者が全く気付かなかった。マサヨの異変に気付いたのは、仔山羊を出産して暫く経った午前0時過ぎだった。仔山羊は自分で立つことはおろか、産声を上げることも、母の乳を吸うことも出来ずに、力なく横たわっている。慌ててそれを抱きかかえ、囲炉裏の側で暖め、生死の境を彷徨う仔山羊の必死の看病が始まった。 翌朝、そのTVの内容についてうちの母と「昨日は大感動だったよね」という話になった。しかし、2人の感動の視点が全く違っていたのに驚かされた。私は、その産まれたばかりの仔山羊が、れっきとした一つの生命体として、人格というか(山羊だから山羊格か?)存在感を持ち、命の輝きを放っているのをひしひしと感じた。だから絶対に助かって欲しいと胸に手を合わせて、ひたすら祈った。 母は、仔山羊の母であるマサヨの母性愛に感動したようだ。囲炉裏の側で人間に抱きかかえられても、その後を追い、傍らの土間で途切れることなく、子供のことを思って泣きつづけるマサヨ。山羊でも、子を思う母の気持ちは同じなんだということ。そして、連絡を受けて、近所の酪農家や獣医が、まだ深夜だというのに駆けつけてくれる、その有り難さ。そんなことを熱く語っていた。 私は子供の視点で、母は母の視点で、一つの出来事を見ていたことは、まったく興味深いなと思った。その仔山羊は、母乳を吸う力も残っていなかったため、人間の手でマサヨの乳を搾り、注射器のようなもので喉に流し込んでやり、ようやっと危機を脱した。自分の力で立ち上がり、産声を上げ、母の乳を弄るその姿は、言葉では言い尽くせないほど感動し、涙が溢れ出た。小さな小さな仔山羊の、命の重みとキラメキをひしひしと感じた。 【My Boom INDEX】 【Page Top】 |
初夢の行方・・・4/1/6 21:07:03 |
昨夜、初夢を見た。正月二日の夜ではないから、正確には初夢ではないだろうけど、今年になって始めての夢だ。私は本当に単純な人間だと思う。夢を見た理由は、寝る前に「キムタク」を見たからだ。「笑っていいとも」と新年のドラマの番宣を合体させたようなその番組は、SMAPの他のメンバーや、今をときめく女優や俳優が勢揃いしていたというのに、私の目は何故か「キムタク」の動向ばかりを追ってしまっていた。以前にも書いたと思うが、私はアンチキムタクだ。彼のあの非の打ち所のない完璧さが、かえって鼻につく派なのだ。それでも昨夜のキムタクは、魅力的だった。彼の強い目線や、やんちゃな仕草や、いちいち的を得た発言やジョークのひとつひとつに魅入られてしまい、目が離せなかった。 その夜に見た初夢はこうだった。キムタクが何故か私の家にいる。ギターを持ち、あの強引な目線で私をジッと見つめ、「夜空のムコウ」や「世界に一つだけの花」を歌ってくれている。私は息苦しくなり、命からがら(笑)、やっとのことで階段を駆け上がり、自分の部屋に逃げ込もうとした。すると部屋の前の廊下に、(何で書かれたものかは分らないが)大きな赤い文字で、キムタクから私へのメッセージが書かれていた。私がすっかり彼にメロメロになってしまったところで、目が覚めた。 そのメッセージを、目が覚めた時にはしっかり覚えていたのに、今はどうやっても思い出せない。ただ、彼特有の殺し文句だったことは間違いないだろう。実は私は、自覚していないだけの隠れキムラファンなのかもしれない。キライキライも好きのうちってね。あ〜あの床に書かれた殺し文句が知りたい・・・。 【My Boom INDEX】 【Page Top】 |