作家別・村上 龍
むらかみ りゅう:1952年長崎県佐世保市生まれ、武蔵野美術大中退
大学在学中76年、「限りなく透明に近いブルー」で群像新人賞、芥川賞受賞。
主な著書:「コインロッカー・ベイビーズ」「トパーズ」「ピアッシング」「五分後の世界」「ヒュウガ・ウィルス」他
彼の言葉を抜粋すると「自分では、その動機さえ解らずアクションを起こし、時にはモラルを突破する人間の前駆的な言葉を翻訳するのが文学である。」
彼の世界を端的に表現する言葉として、とてもふさわしい気がします。

「インザ・ミソスープ」 読売新聞社

装丁の美しい本です。内容とすごくマッチしていると思います。
Story:年末の東京。外国人観光客に、風俗的な観光を紹介するケンジと、客のフランク。ケンジはフランクに異様な恐怖心を抱くが・・・

「あとがき」を読むと、村上龍がこの作品を書いているまさにその時、神戸須磨区の小学生殺人事件が起きたそうです。
生活の糧でなく寂しさの余り「ウリ」をする若い女。くだらない価値観やブランド意識でしか、自分を位置づけられない人。そういうものに憤りを感じるフランクやケンジに、共感しましたねぇ。と、言うことは、私でさえも、キレる事があれば、フランクのように大量殺戮をしてしまうかもしれない。そういう恐ろしさも感じる作品です。

関係ないけど、サッカーの中田英寿が、昨年のワールドカップアジア予選に、この本を持っていったことが、話題になってたけど、それもよく解る気がします。中田英寿と村上龍、イメージがマッチしてるなぁ!
オススメ度★★★★☆

「ラブ&ポップ」 幻冬社

Story:女子高校生、吉井裕美は、欲しい指輪を手に入れるために、援助交際を決意するが・・・指輪の替わりに手に入れたものは?

ファッションブランド、テレクラ、家族との会話、犯罪の危険と紙一重の援交・・・女子高校生の日常が、リアルに描写されています。
村上龍は、本物の女子高生を取材して、この作品を書いたらしいから「えーっ、東京の女子高生って、こんな事してたんか〜」という驚きと、援交を求める男側の不気味な怖さを感じます。
ミスターラブ&ポップの正体は・・・?最後にチョッとした救いのある作品です。

「帯下」(たいげ)って知ってました?(エッチな人は知ってるのかな・・・)私、知りませんでした。(^^)何か知りたい人は、作品を読むべしっ!
オススメ度★★★☆☆

「ライン」 幻冬社

「ライン」は新刊本コーナーへ