日本脳炎ワクチンについて(20096月現在)

 

Q1.新しいワクチンと従来のワクチンの違いは?

 

 

新しいワクチン

従来のワクチン

製造に使用している細胞

アフリカミドリザルの腎臓由来株化細胞

マウス(ネズミ)の脳細胞

接種対象者

現在T期のみ(6ヶ月から7歳6ヶ月未満)、平成22年以降はU期の接種も可能になるかも

T期とU期(9歳から13歳未満)、ただし、新しい生産はされておらず、現在のワクチンは223月までが期限

接種回数

従来のワクチンと同じ

T期は1週から4週間隔で2回、約1年後に追加、U期は1

副反応

まれに、接種直後から翌日に、発疹、じんましん、かゆみや発熱、さむけ、頭痛、接種した所のはれなど、ADEM

新しいワクチンと同症状、ADEM

ADEM(急性散在性脳脊髄炎)の発生頻度

まだ接種者が少ないため不明

(従来のワクチンがマウスの脳細胞を使っているからではないかと言われ、今回変更された。ただし、脳細胞を使っていないワクチンでもADEMの報告はあり)

接種後数日から2週間後に、70万から200万回の接種に1回程度で発熱、頭痛、けいれん、運動障害などの症状が現れ、うち9割はステロイド治療などにより正常に回復するが、運動障害や脳波異常などの後遺症が1割ぐらいある

万が一、副反応が起こった場合の補償

対象年齢内であれば、「予防接種健康被害救済制度」の対象になる。対象年齢外で受けた場合は「医薬品医療機器総合機構法」の対象になる

新しいワクチンと同じ

接種の積極的な勧奨

差し控える

差し控える

 

 

Q2.新しいワクチンは従来のワクチンに比べて安全ですか?

新しいワクチンはまだ接種者が少ないため不明です。今後、使用実績が積み重ねられていく中で明らかになっていくと思われます。

 

Q3.なぜ新しいワクチンの接種は積極的に勧奨されないのですか?

 新しいワクチンはまだ生産量が少ないため定期接種全員の必要量に満たないことや、安全性の確認のために、まだ積極的に勧奨する段階にないとされています

 

Q4.日本脳炎は現在国内でどのくらい発生していますか?

 近年の患者は年間数名程度。過去10年間(平成11年から2010月まで)で58件。うち中国四国地方で40%、九州沖縄地方で38%。平成189月に熊本県で3歳児が、平成193月に広島県で19歳の人が、平成19年秋に山口県でも報告されています。中国四国、九州地方の豚のほぼ80%以上は日本脳炎の抗体が陽性です(日本脳炎ウイルスに感染しています)。

 

Q5.接種をした方がよいのはどのような人ですか?

 今まで1回も接種をしていない3歳から7歳のお子さんで、日本国内で豚における抗体保有率の高い地域や日本脳炎患者発生が多く認められている地域に住んでいる人(中国四国、九州地方)では、依然としてかかる可能性はあるので優先的に接種した方がよいと考えられています。なので、山口県では3歳から7歳でまだ1回も接種していないお子さんは、接種した方がよいと思います。ただし、新しいワクチンはまだあまりないため、予約待ちとなります。

 

Q6.年齢を過ぎてしまった人はどうなりますか?

 受けるのを差し控えていて年齢を過ぎてしまった人もおられるかと思います。現時点では、定期の予防接種としては取り扱えませんので、任意接種(自費)となります。ただし、平成22年以降、ある一定の期間、経過措置として実施されるかもしれません。今後、検討していくとされています。