例えば,朝学校に来て,教室の窓を開けるのは誰なのか?授業後に黒板を消すのは誰なのか?ノートやプリント類を配るのは誰なのか?など,一日の流れの中で学級の中に多くの役割が考えられる。それらを,学級の一員である子どもたちに担当させるのである。 グループに役割を振れば,必ずやらない子,人任せな子,いい加減にする子が出てくる。一人一人に責任をもってやらせるためにも,学級の一員としての自覚を高めるためにも,一人一当番は有効なシステムである。
新しい学級では,子どもたちは様々な質問を教師に浴びせてくる。給食,掃除,係,席替え・・・。教師はこれらのことすべてを,子どもに納得させながら決めていかなければならない。
たかが約束と思われるかもしれないが,子どもにとっては新学級・新担任との契約である。そうそう変更や撤回されてはたまったものではない。
したがって,新しい約束をするときは,全員の前で行わなければならない。一人一人の子に,思いつきやその場しのぎで答えていては,教室が大混乱に陥ってしまう。 そうならないためにも,教師がこのことを肝に銘じておく必要がある。
クラス替えがないクラスであれば,昨年度のルールをそのまま引き継いでもよい。いろいろなクラスから来ているなら,いろいろな方法を聞いて,その中でよいものを採用すると良い。
【書籍】 『教え方のプロ・向山洋一全集 (4)最初の三日間で学級を組織する
(16)子ども社会の差別とどう闘ったか(75)保護者が信頼する“教室の統率力”』
『新教育課程の授業づくりQ&A事典』向山洋一著 法則化アンバランス編
『「教科外指導おもしろ百科」小事典』河田孝文編著(明治図書)
【H P】 『黄金の三日間の前にしておくこと』 Tossランド 2320147
『黄金の三日間 』 Tossランド 3110022
当番例
学習 まど 掲示 黒板 ごみチェック 電気 かさ 配達 日課 整頓 宿題チェック カーテン はきもの 鉛筆けずりチェック
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さて,システムは作っただけではいけない。さぼる子が出てくるからである。
また,つい忘れてしまう子もいるだろう。そこで日直がチェックするシステムをつくる。
日直が,すべてを確認してできていないところは日直自らが行う。そして,日誌に記入する。
できてないところは,日直をもう一回やり直しである。このようにして,学級のシステムは動
くようになる。もちろん,教師もシステムのチェックをする。