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プロジェクト進捗管理におけるEXCELシートの活用
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(設問ア)
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1.プロジェクトの概要
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D校はコンピュータ専門学校であり、その規模は学生
の数が約400名、教師の数は40名である。D校では
これまでに利用してきたコンピュータ機器のリース満了
に伴い、機器更新を計画しており、そのベンダーを競争
入札で募集していた。私の勤務するN社は、この競争入
札に勝ち残り、落札後の導入作業について私がプロジェ
クトマネージャに任命された。
尚、プロジェクトの概要は以下の通りである。
a.工期:5月末の落札以降、8月末迄の3ヶ月間。
b.対象機器:PC300台、サーバ10台で、ネット
ワーク工事を含む。
c.工程:PC利用環境の設計・導入・テスト及び、
D校への運用教育。
d.体制:N社は私を含め2名。N社はSIベンダーで
あり、実際の機器調達・設計等の具体的な作業は
メーカに発注している。
e.その他:今回の機器更新には、実習室の分割という
土木工事を含んでいる。
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2.マネジメント計画の概要
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前述の通り、本プロジェクトでは夏休み期間にあたる
8月末迄に全ての作業を完了されなければならず、遅れ
は絶対に許されなかった。そこで私は、マネジメントの
目標として以下を掲げた。
a.プロジェクトベースラインを2週間で決定する。
b.クリティカルパスを確実に見極める。
c.設計フェーズは週単位で、導入以降については、日
々の進捗管理を行う。
尚、実行面で発生する作業の遅れについて、確実なリ
カバリを行う事は言うまでも無い。
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(設問イ)
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3.プロジェクトマネジメントの課題
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プロジェクトの正確な進捗状況を把握し、今後の予測
を行う為には、マネジメント技法もさる事ながら、シュ
ミレーションを容易に可能とする、プロジェクトマネジ
メント専用ツールの導入が有効である。
しかしながら、私の勤務するN社では、専用ツールを
利用した実績が無く、プロジェクトの進捗管理・今後の
予測については手作業で行っていた。
また、D校機器更新においても、以下の理由から専用
ツールの導入は見送らざるを得なかった。
a.プロジェクトの期間が短く、数あるツールを評価・
選択する時間が取れない。
b.仮にツールを決定したとしても、効果的に利用出来
るまでに、機能・操作方法を理解する事は不可能で
ある。
以上の事から、今回のプトジェクトマネジメントは、
従来通り手作業で実施する事とした。但し、手作業と言
えども、工程表・WBSはEXCELシートで作成し、
作図機能により可能な限りビジュアル性を高めている。
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4.プロジェクトマネジメントの工夫
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4.1.全体計画におけるPERTの適用
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私はプロジェクトの全体計画を立案するにあたり、以
下の見積りを依頼した。
a.工程別作業工数・期間の見積り。
b.WBSの作成。但し、詳細レベルで無くとも良い。
c.ベースラインを2週間以内に確定する都合上、1週
間以内に提出する事。
1週間後にコンピュータメーカからは、期待通りの見
積りを受け取ることが出来たが、土木工事業者について
は根拠のある見積りが出てこなかった。これは、発注先
が地場の小規模な工務店であった為か、異業界の文化の
違いであるのか、今もって不明である。
一方で、PERT図を書くまでも無く、土木工事が本
プトジェクトのクリティカルパスである事は明らかで
あったため、再三の確認を行い、見積り期間内に工事を
完了させる事を約束させた。
以上、メーカから提出された作業工程・期間・工数と
工事業者の言う期間をもとにPERT図を作成し、クリ
ティカルパスの確認を行った。
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4.2.EXCELシートでの進捗管理
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進捗管理を行うために、先のPERT図をガント
チャートとして、EXCELシートに展開した。また、
各工程の作業に入る前に、WBSを詳細レベルに落とし
込み、EXCELシートへの反映を行っている。
EXCELシートのガントチャートでは、計画と実績
を上下に並べて表示し、進捗管理を行った。また、手作
業ではあるが、先行作業・後続作業を線で結ぶ事により、
進捗管理の見た目は、専用ツール相当のものであった。
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(設問ウ)
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5.評価と今後の課題
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5.1.プロジェクトマネジメントの評価
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先に述べた通り、メーカ・工事業者協力のもとに、全
体計画の策定は2週間以内に完了し、ベースラインの確
定・クリティカルパスの確認も予定通り完了させる事が
出来た。
メーカは現地での導入作業迄は、社内で作業を行って
いたが、EXCELシートでの工程表を共有する事で、
進捗の報告・把握・管理は、メール・電話でのコミュニ
ケーションで必要にして充分出あった。
ところが、土木業者が現地で作業を開始した時に問題
は発生した。具体的には5日間で完了するはずの土木工
事が、10日間掛かる見込みとの連絡であった。原因は
建物の構造的なものであったが、見積りが甘いと言わざ
るを得ない。
この短期間のプロジェクトでは、急遽5日間を捻出す
る事は非常に厳しいものがあったが、以下により何とか
対応をする事が出来た。
a.メーカには、土・日作業を要請し、導入作業の短縮
を図る事。
b.D校に実施する運用教育については、時間/日を長
くする事により、教育期間の短縮を図る事。
以上により、プロジェクト全体としては、8月末まで
に予定通り完了する事が出来た。
勿論、上記日程の見直しにあたっては、先のEXCE
Lシートが充分に活躍した事は言うまでも無い。
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5.2.今後の課題
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今回はプロジェクトマネジメントに専用ツールは使用
せず、EXCELシートと手作業での対応を行った。し
かし、この成功要因は、プロジェクトが小規模であり、
工程も簡単であった事にあると判断する。逆に大規模な
プロジェクトでは専用ツールの使用が必須である事を実
感した。
幸い私達PMには、営業の都合上アイドル期間が少な
からず発生する。私はこの期間を利用して、今回出来な
かった専用ツールの評価・選定・操作の修得を行ってお
きたいと考えている。
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