『人民の星』 
  6055号1面 2016年1月9日
北朝鮮・核実験問題
アメリカが率先して核兵器を廃棄せよ

 朝鮮民主主義人民共和国が六日正午過ぎ、午前一〇時に水素爆弾の実験をおこなったと公表した。アメリカと安倍政府は大騒ぎし、あらたな制裁までにおわせている。
 しかし、世界の核問題の中心は、アメリカが率先して核兵器を廃棄することである。アメリカは二〇一四年時点で七三〇〇発以上の核弾頭をもっている。そのなかには水爆もあれば、プルトニウム原爆もある。そして核兵器をちらつかせて世界中で戦争をひきおこしている。オバマは登場したとき「核のない世界」をぶちあげたが、みずから廃棄の行動にはまったくでようともしない。自分は何千発もの核兵器をもっていて他国に核兵器を放棄せよ、制裁だというのは筋がとおらない。
 安倍政府も、アメリカの「核の傘」にはいっていざとなればアメリカが核兵器をぶっぱなすぞと隣国を脅しながら、隣国に核兵器をもつな、制裁だというのは筋がとおらない。
 すべての根源は、アメリカが原爆や水爆を開発し、実際に広島と長崎にたいして原爆を使用し、幾十万の人人を焼き殺し、いまだにそれを謝罪もせず、核兵器を廃棄しないことにある。あきれはてることに、安倍政府などは広島、長崎にアメリカが原爆を投下したことについて謝罪をもとめたこともない。このため、世界の核問題はまったく進展しないのである。アメリカに原爆投下の謝罪をさせ、真っ先に核兵器を廃棄させれば、おのずと世界の核問題は根本解決にむかうだろう。