『人民の星』 
  6065号3面 2016年2月13日
ミサイル騒ぎで婦人たち 「安保」の方が問題

 NHKなどマスコミは七日、四六時中、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の「ミサイル」問題を流しつづけた。「マスコミ報道もえんえんとくりかえされると影響される」との危惧(きぐ)もだされる。だれが見てもアメリカの側の軍事力が北朝鮮を圧倒していることはあきらかで、北朝鮮の国境線近くで米韓合同軍事演習をくりかえし、挑発しているのもアメリカである。
 名古屋在住の婦人(七〇代)は「北朝鮮の核実験に対抗するためアメリカから大きな飛行機(核搭載の戦略爆撃機)がきた。北朝鮮に、戦争をしかけるような力はない。力関係などハッキリしている。それもあるが、中谷防衛相がアメリカの飛行機がきたことを“知らなかった”とこたえている。そんなバカな話があるか」とはなしていた。
 同じく自営業の婦人(六〇代)は「北朝鮮のミサイルというが、とても戦争をしかけるような力はない。防衛がせいいっぱいのところだ。ミサイル対策でパックスリーをアメリカから買っているが、飛んでいるミサイルに当たるかどうかもわからない。おまけにオスプレイまで買っている。
 アメリカはいまカネがないから日本に高い武器を買わせるための口実にしている。なぜそれほどまでにアメリカのいうことを聞かなければいかんのか。従軍慰安婦問題で“韓国”から謝罪を要求されているが、なぜ原爆投下についてアメリカに謝罪を要求しないのか。
 デトロイトが廃墟になっている。もともとデトロイトにいた人たちは移住し、いま住んでいるのはホームレスのような人人だという。アメリカはまともな産業がなくなっている。大統領選挙でサンダースが“社会主義”といって支持をのばしているが、貧富の格差がひどいもので、医療でも救急車を呼ぶとなん十万ととられるという話だ」とアメリカの衰退と対米従属構造を指摘した。
 針灸師の八〇代の男性も「北朝鮮にたしかにせめる力はないなあ。国境周辺で米“韓”合同軍事演習がやられているわなあ。パックスリーなどとてもミサイルにあたるわけがない。オスプレイでもなん機も買っているが、なぜ必要かわからない。むかしからソ連がせめてくる、中国がせめてくる、だからアメリカに守ってもらわなければいけない、とアメリカの高い武器を買わされてきた」と「日米安保」体制を問題にした。