1969年11月30日採択
   (一)

 日本はアメリカ帝国主義の従属国であり、発達した独占資本主義の社会である。

 1 絶対主義天皇制の成立、発展、敗北

 明治維新(一八六八年)後に成立した絶対主義天皇制は、寄生的地主階級とブルジョア階級に立脚し、これらの階級の上層部と連合し、無制限の権力をその手に握って、労働者、農民とすべての勤労人民にたいして残酷な専制支配をおこない、また、アジア諸民族にたいする侵略につぐ侵略をかさねた。
 日本資本主義は、絶対主義天皇制の専制支配のもとで、ブルジョア階級と地主階級の、農民にたいする半封建的な収奪による原始的蓄積と間断のない搾取、労働者にたいする前近代的な苛酷きわまる搾取によって成長し発達した。このことは、ふだんの人民の反抗を生み、また、消費財の国内市場をせばめ、生産財の国内市場の発展を阻害した。この解決できない矛盾にたいして、天皇制政府は、一方では、軍事警察機構を強化して人民の反抗を弾圧し、他方では、他民族を侵略して国内市場の狭隘性を植民地に転嫁していった。また、軍需生産によって生産財生産部門の市場を無理矢理つくり出していった。日本資本主義は、発生の当初から帝国主義的侵略性を本質としてもち、その内在的矛盾の発展は、第二次世界大戦における敗北までつきすすまざるをえなかった。
 日本帝国主義は、朝鮮を侵略し、台湾を強奪し、十月社会主義革命に干渉し、中国革命に干渉し、中国の東北地方を侵略し、一九三七年、中国にたいする全面的な侵略戦争を開始した。
 日本帝国主義の中国にたいする強盗的侵略は、国内においては絶対主義天皇制と人民とのあいだの矛盾を激化させ、国外においては日本帝国主義と中国とのあいだの矛盾を極度に激化させた。また、日本帝国主義と中国を侵略している諸帝国主義とのあいだの矛盾、とりわけアメリカ帝国主義とのあいだの矛盾を激化させた。
 日本帝国主義は、自己の中国侵略拡大の野望を達するために、一方では、ドイツ、イタリアとのあいだで世界再分割のための侵略同盟を結び、他方では、アメリカ帝国主義とのあいだで中国を犠牲にして妥協をはかる反中国・反共・反ソの「極東ミュンヘン」の陰謀をめぐらした。これらの陰謀は、中国人民をはじめ全世界人民によって徹底的に暴露され粉砕された。こうして日独伊ファシスト侵略同盟は、東西呼応して第二次世界大戦をひき起こした。日独伊ファシスト侵略同盟は、社会主義ソ連を先頭とする世界のプロレタリア階級と被抑圧民族、被抑圧人民によって打ち破られた。日本帝国主義は、世界反ファシズム戦争の重要な構成部分であり、抗日戦争の主力軍である中国人民の長期にわたる革命戦争によって、また、社会主義ソ連、アジア諸民族、世界各国の人民の斗争によって、打ち破られた。日本の革命的人民は、帝国主義戦争に反対してたたかった。また広範な人民の、絶対主義天皇制の抑圧に反対し、侵略戦争に反対するさまざまな抵抗も、日本帝国主義の敗北に大きな作用をした。
 第二次世界大戦における社会主義ソ連をはじめとする世界の革命的人民の勝利と日独伊ファシズムの敗北は、世界の革命と反革命の力関係を根本的に変化させた。とりわけ、中国における新民主主義革命の勝利と社会主義革命への偉大な発展は、帝国主義の東方戦線をつき破り、各国人民の革命運動を促進し、アジア、アフリカ、ラテンアメリカ人民の民族解放運動の新しい歴史的時期を切り開いた。世界は、帝国主義が全面的に崩壊に向かい、社会主義が全世界的勝利に向かう新しい時代にはいった。


 2 アメリカ帝国主義の日本侵略支配の本質

 第二次世界大戦において、アメリカ帝国主義は、反ファシズム戦争の条件を利用して、日独伊にとってかわって世界を支配しようという反革命戦略をもっていた。アメリカ帝国主義は、一九四五年、日本帝国主義が決定的な打撃をうけて敗北するや、ただちに日本を占領し、日本人民を抑圧し、絶対主義天皇制の支配体制を解体再編してかれらにしたがわせ、日本の新しい支配者となった。アメリカ帝国主義の日本占領の目的は、その反革命世界戦略にもとづいて、日本人民を抑圧収奪し、同時に、日本をアジア侵略のための軍事拠点にすることであった。日本の支配階級は、かれらの敗戦によって日本人民が立ち上がり、かれらの地位にとってかわることをもっとも恐れた。
 日本の支配階級は、ひたすらアメリカ帝国主義にひれ伏し、すべての民族的利益をアメリカ帝国主義に売り渡して、アメリカ帝国主義の侵略支配という新たな条件のもとで、ひきつづき人民を抑圧搾取することをこい願った。
 アメリカ帝国主義は、その世界侵略支配計画にもとづいて日本支配をおしすすめ、日本の支配階級とその機構を、基本的につぎのように再編した。
 絶対主義天皇制を解体して、天皇をふくむ特権官僚機構をアメリカ帝国主義の日本人民支配の道具にかえた。山林原野をのぞく小作地を小作農民に買いとらせることによって、寄生的地主階級の半封建的土地所有を基本的になくし、農民を直接アメリカ独占資本と日本独占資本の搾取収奪下においた。独占ブルジョア階級にたいしては、一定の圧力を加えて、アメリカ帝国主義に対抗する要素をとりのぞき、アメリカ帝国主義のまったく忠実な手下にかえた。アメリカ帝国主義は、絶対主義天皇制と緊密に融合して発達してきた国家独占資本主義支配機構を、アメリカ帝国主義の日本支配のために都合のよいものにかえ、反共的、反人民的、反革命的なものを温存し強めた。
 アメリカ帝国主義は、民族独立、民主主義、生活と権利を要求する日本人民のすべての斗争を弾圧し、独占ブルジョア階級を中心とする売国反動派を積極的にたすけた。こうして、アメリカ帝国主義は、日本の独占ブルジョア階級を中心とする売国反動派を自分の手下にしたがえて、日本を支配し、日本人民を抑圧し、日本をかれらのアジア侵略の軍事拠点にかえた。
 国家権力の中心は武力である。アメリカ帝国主義は、日本本土に百数十カ所の核兵器を中心にする軍事基地をもち、沖縄を全島核武装した軍事基地にし、日本の制空権、制海権を握り、自衛隊を指揮下においている。これらの軍事力は、何よりもまず日本人民に向けられており、また、アジア諸民族と社会主義中国にむけられている。この軍事力のもとに、人民支配と弾圧のための警察、裁判所、刑務所などの暴力支配装置と、行政支配の官僚機構がある。アメリカ帝国主義は、日本を政治、軍事、経済、文化のすべてにわたって支配している。
 日本の独占ブルジョア階級を中心とする売国反動派は、アメリカ帝国主義に日本人民の民族的利益のすべてを売り渡してその目下の同盟者となり、アメリカ帝国主義の日本支配の支柱となっている。かれらは、政府、国会などが日本人民の政治的意志を代表している自主的なものであるかのように、また、憲法をはじめ諸法律が自主的につくられたものであるかのようにみせかけ、かれらが前面に出て、アメリカ帝国主義の日本人民にたいする民族的抑圧と日本侵略支配の本質をおおいかくす役目を果たしている。
 日本の国家権力は、疑いもなく、アメリカ帝国主義とそれに従属した独占ブルジョア階級が握っている。この支配の本質は、一九四五年いらい現在にいたるまで一貫している。一九五一年の「サンフランシスコ講和」以後は、「日米安全保障条約」をはじめとする屈辱諸条約・諸協定によって法制上もしばりつけて、アメリカ帝国主義と売国独占ブルジョア階級の結託による日本支配をいっそう巧妙にやるために、支配の形態に一定の変化を加えたにすぎない。
 アメリカ帝国主義のさしずと「援助」をうけて、日本の独占ブルジョア階級は、日本人民を搾取収奪して売国独占資本として肥えふとった。日本の労働者、農民、勤労人民は、米日独占資本の二重の搾取収奪下におかれている。
 アメリカ帝国主義は、「ガリオア」「エロア」「MSA協定」など、いわゆる「援助」によって、また世界銀行などによる投資によって、まず鉄鋼、石油、電力、運輸交通、通信など日本経済の動脈を握り、日本の工業の発達に歩調をあわせて、アメリカ資本を直接、全産業にわたって投入し、その支配と収奪を強めている。たとえば、アメリカの「技術提携」は、アメリカの日本経済支配、日本の労働者、農民とその他の勤労人民を搾取収奪するもっともあくどい手口である。アメリカ独占資本は、日本の全産業にわたって、「技術提携」と称してアメリカの「技術」をおしつけ、日本の産業をアメリカの産業システムにしばりつけ、労働者にアメリカ式の「合理化」をおしつけ、まったくの元手なしで売り上げの五〜七パーセントというぼう大な「技術料」「特許料」をかすめとり、労働者の剰余価値を搾取している。アメリカ帝国主義は、資本、原料、技術、市場、貿易などの面で日本経済を支配し、日本経済が自立の道をすすむ条件を双葉のうちにつみとり、日本をかれらの割のよい安全な投資市場とし、日本独占資本を、アメリカ帝国主義のアジア侵略計画にもとづいて、資本の安全度の低いアジア各地に進出させ、アメリカのアジアにたいする経済的支配の代理人に仕立てあげたのである。このことによって、日本独占資本はアメリカの高い原料を買いつけ、アメリカに高い技術料を支払い、アメリカから各種の機構を通じて金を借りて高い金利を支払い、日本の低賃金労働で加工して、アメリカとアメリカの従属国に輸出して、ひたすらアメリカ帝国主義に超過利潤を貢ぐ体制がつくられている。この一連の関係は、朝鮮戦争、ベトナム戦争を経過して、アメリカの軍需補給を安くひきうけることに発展し、また、最近はアメリカ帝国主義の支配地域の政治的経済的安全のために、日本独占資本がアメリカに肩代わりして投資をうけもち、ますます日本に、アメリカの下請生産、アジアにおけるアメリカの植民地・従属国搾取の中間パイプの役割をあたえつつ、アジア侵略の軍需補給基地としての役割を果たさせている。これらのために、日本の労働者は、アメリカ独占資本と日本独占資本の二重の搾取をうけており、低賃金、奴隷化をしいられている。
 アメリカ帝国主義と日本の独占ブルジョア階級は、日本の農業にたいして露骨な破壊政策をとり、日本に食糧自給ができないようにしている。アメリカ帝国主義は、農民を米日独占資本の直接の収奪下においてのち、一方では、農民にたいして肥料、農機具、生活用品など工業製品を高く売りつけ、農産物を安く買いたたいて、農民を徹底的に収奪し、他方では、アメリカの余剰農産物を大量に流入させて、日本農業をなりたたないようにしている。日本政府は、「食糧管理制度」によって、おもに農協を通じて、農民から米を強制的に安く買いあげ、また市場に出させ、その支払金を独占資本が収奪する仕組みをとってきた。最近では、「食管法」を改悪して、日本人民の主食である米の買い上げをやめ、資本と貿易の「自由化」によって、いっそう大規模にはいってくるアメリカ農産物とアメリカ資本の圧力によって、日本農業を根こそぎ破壊しようとしている。アメリカ帝国主義は、「日本を工業基地に、アジア諸国を農業国に」という新植民地主義の方針にもとづいて、ことを運んでいる。かれらは、農業がなりたたなくなった農民を低賃金労働者化している。この農業破壊政策の結果、農民は農業から追いたてられ、長期の出稼ぎにでるか、農地を失って都市労働者になり、農業就業人口は年年激減している。漁民もまた早くから農民と同じような圧迫をうけ、工業による沿海、河川、湖沼の汚染をあわせて、漁業では生活していくことができず、漁業から追われ、漁業就業人口は激減している。
 アメリカ帝国主義と日本独占資本は、零細商工業者、中小企業から大企業にいたる非独占資本にたいしても、一貫して大きな打撃を加えている。かれらは、かれらの独占集中の過程を通じて、資金、原料、資材、価格、販路の面からも、税金、諸制限などの面からも、零細商工業者、非独占の企業にたいして激しい圧迫を加え、直接なぎ倒すか、系列支配下において割のあわない下請をさせて収奪するかをとわず、いずれにせよこれらの企業をつぎつぎに倒産に追いこんでいる。
 アメリカ帝国主義と日本売国反動派は、日本人民を思想的に抑圧支配するために、新聞、雑誌、出版、テレビ、ラジオなどブルジョア宣伝報道機関を一手に握り、文学、芸術、娯楽、スポーツ、宗教などを通じて、また、小学校から大学にいたる学校教育制度を通じて、かれらの帝国主義ブルジョア支配を美化し、プロレタリア階級と革命的人民を攻撃し、社会主義を中傷し、資本主義をほめたたえ、日本人民の魂を腐蝕する思想を日常ふだんに大量にふりまいている。これらはみな、帝国主義美化の思想であり、修正主義、侵略主義、享楽主義、自由主義、退廃主義、虚無主義、アメリカ的生活様式など雑多なものをとりそろえているが、その中心は、腐りきったブルジョア民主主義思想とブルジョア個人主義思想であり、帝国主義とブルジョア階級にたいする奴隷主義の鼓吹である。かれらは、ブルジョア宣伝報道機関を網の目のようにはりめぐらし、それをとおして日本人民を思想の面から奴隷化し支配することにひじょうに力をいれている。


 3 日本の主要な矛盾

 アメリカ帝国主義の侵略支配のもとで、日本資本主義は、労働者、農民、勤労人民、非独占資本の企業家など人民の圧倒的多数にたいする搾取、収奪、抑圧によって、重化学工業を中心に発達し、工業生産は戦前の八倍になった。生産と資本の独占集中が急速にすすみ、独占資本と国家のゆ着、金融寡頭支配は、過去のいかなる時期にくらべてもいっそう直接的で露骨なものになった。このことは、社会主義の物質的前提が準備されたことでもある。こうして、生産力と生産関係(米日独占資本の支配と高度の独占集中、労働者、農民をはじめ圧倒的多数の勤労人民にたいする抑圧と二重の搾取)とのあいだの矛盾、生産の社会的性格と所有の私的性格とのあいだの矛盾は、決定的段階に達している。
 アメリカ帝国主義は、「アジア人同士をたたかわせる」という計画にもとづいて、日本独占資本の強化にともなって、日本の売国反動派に軍国主義復活を一貫して要求している。日本の独占ブルジョア階級を中心とする売国反動派は、日本人民にたいする抑圧・弾圧の目的とあわせて、アメリカ帝国主義のアジア侵略計画にしたがい、アジア諸民族にたいする侵略、社会主義中国にたいする「封じこめ」政策と侵略政策に加担し、かつての破産した「大東亜共栄圏」のまぼろしを夢見て、軍国主義の道をつきすすんでいる。
 アメリカ帝国主義と日本独占ブルジョア階級の日本支配は、プロレタリア階級を先頭とする革命的人民の斗争の高まりとアジア諸国の革命的人民の斗争の発展によって、また、かれら自身の内部の深まりゆく矛盾によって、政治的にも経済的にも危機に陥り、日ましに困難をましている。かれらは、こののがれるすべのない困難から脱け出そうとして、人民にたいする弾圧を気ちがいのように強め、軍国主義政策をおしすすめ、大規模な侵略戦争を準備しつつある。かれらがそうすればするほど、人民の政治的自覚の高まりを促進し、人民を革命斗争に立ち上がらせている。日本の革命的人民の力量は日一日と強まってゆき、米日反動派は日一日と腐ってゆきつつある。
 一九四五年、日本帝国主義の敗北とアメリカ帝国主義の日本侵略、日本の独占ブルジョア階級を中心とする売国反動派のアメリカ帝国主義にたいする従属と民族裏切りによって、日本社会の基本的矛盾は大きく変化した。一つは、一九四五年以前からひきつづき存在してきたプロレタリア階級とブルジョア階級とのあいだの矛盾であり、一つは、一九四五年いらい、新たに発生した日本民族とアメリカ帝国主義とのあいだの矛盾である。この二つの基本的矛盾が日本社会を貫いている。
 日本のブルジョア階級は、ずっと以前から独占ブルジョア階級と非独占ブルジョア階級とに分裂している。アメリカ帝国主義は独占ブルジョア階級をたすけ、これと結託し、独占ブルジョア階級は民族の利益を売り渡してアメリカ帝国主義の目下の同盟者となり、両者はグルになって日本人民を抑圧支配するという関係をつくり出している。
 こうして、アメリカ帝国主義と日本の独占ブルジョア階級を中心とする売国反動派が一方の極に立ち、プロレタリア階級を先頭とする日本人民が他方の極に立ち、主要な矛盾を形成して激しい対立と斗争をつづけている。この主要な矛盾の存在と発展が、日本革命の発展を促しており、その他のさまざまな矛盾を規定しそれに影響をあたえている。われわれは、日本人民と米日反動派とのあいだの矛盾というこの主要な矛盾を解決する斗争に全力をあげなければならない。


 4 現代修正主義とトロツキズムの本質

 ソ連修正主義指導部は、今世紀最大の裏切り者である。かれらは、世界最初の社会主義国・ソ連におけるプロレタリア階級独裁の権力を盗みとってブルジョア階級独裁の権力にかえ、レーニンが創立した党を修正主義の党にかえ、社会主義を資本主義にかえた。この裏切り者どもは、現在では、社会ファシズム、社会帝国主義をおしすすめている。かれらは、アメリカ帝国主義とたがいに結託もすればたがいに争奪もし、世界の再分割を夢見ている。
 ソ連修正主義・社会帝国主義は、日本独占ブルジョア階級とその政府との結託を強め、反共、反人民、反革命、反中国の面でグルになって悪事を働いている。かれらは、日本の修正主義分子をはげまし、日本の革命的人民の部隊を分裂させるために必死になっている。また、かれらは、アメリカ帝国主義と結託して、日本の革命的人民の後盾であり、世界革命のトリデである社会主義中国にたいする軍事挑発をかさねている。ソ連修正主義・社会帝国主義は、アメリカ帝国主義と日本売国反動派の共犯者であり、日本人民の敵である。
 宮本修正主義裏切り者集団は、マルクス主義・レーニン主義・毛沢東思想に敵対する、アメリカ帝国主義と売国反動派の手先である。この裏切り者集団は、「日本共産党」の看板を盗みとり、革命の平和移行、議会主義、改良主義、ブルジョア民主主義、社会排外主義など、新旧修正主義の反革命、反社会主義、反人民のがらくたをすべてとりそろえて、アメリカ帝国主義と日本の売国独占ブルジョア階級の召使いになり下がっている。宮本修正主義は、かつての社会民主主義の位置にとってかわり、労働運動のなかにブルジョア思想をふりまき、米日反動派の代理人、ブルジョア階級のおもな社会的支柱となっている。宮本修正主義集団は、今日では、すべての革命的人民に反対し、革命斗争の積極的な火消人となっている。
 世界同時革命論(一国社会主義革命の否定、革命の段階性否定の永久革命論)、反スターリン主義、農民の革命性の否定、労働者階級への憎悪にみちた敵対――などをおもな目印とするトロツキズムは、マルクス主義・レーニン主義・毛沢東思想に反対するいま一つのアメリカ帝国主義の手先である。トロツキズムは、プロレタリア革命とプロレタリア階級独裁に反対し、みかけは「左」実際は「右」の、反帝をかかげて実際は帝国主義とたたかわない国際的な反革命である。日本においては、戦後の日本共産党指導部の戦略戦術上の重要な誤り、とりわけ宮本修正主義集団の発生とその右翼日和見主義が、トロツキズムとその潮流をはびこらせた。われわれは、反革命トロツキズムとその影響をうけているものとを区別し、一握りの反革命トロツキズム集団とその思想潮流を徹底的に暴露し粉砕しなければならない。


 5 当面の革命の性質と任務

 現段階における日本のプロレタリア階級の中心任務は、プロレタリア階級の指導のもとに、労働者、農民、勤労人民の階級同盟を基礎に、広範な日本人民を団結させて、アメリカ帝国主義の日本支配をくつがえし、独占ブルジョア階級を中心とする売国反動派を打倒し、アメリカ帝国主義と売国独占ブルジョア階級の独裁を、プロレタリア階級の指導する人民の民主主義独裁にとってかえることである。現段階における日本革命の性質は、反米帝・反独占の人民民主主義革命である。
 この革命をなしとげるためには、米日反動派の最大の共犯者ソ連現代修正主義と宮本修正主義裏切り者集団を粉砕しなければならない。
 アメリカ帝国主義と日本独占ブルジョア階級の独裁を打倒したのちに樹立されるプロレタリア階級の指導する、労働者、農民、勤労人民の政治的階級的同盟を基礎とする人民民主主義独裁の権力は、古い国家機構を根こそぎ破壊し、人民民主主義独裁の国家機構を打ち立て、アメリカ帝国主義と独占ブルジョア階級を中心とする売国反動派にたいして独裁をおこない、アメリカ資本と日本独占資本を没収し、人民にたいしてはもっとも広範な民主主義を保証するものである。米日独占資本の没収は、新しい人民民主主義権力の経済的基礎となり、社会主義への発展の経済的基礎となるであろう。当面する革命は、ブルジョア階級一般を打倒するものではなく、また、生産手段の私的所有制一般を一挙になくすることを目標とするものではない。日本人民は、反米帝・反独占を中心課題とする当面の革命をなしとげることによって、ひきつづき社会主義革命の段階に前進してゆくことができるのである。この革命の段階性と連続性について、いささかも混同があったり、あいまいさがあってはならない。
 われわれのまえには、三つの誤った主張がある。一つは、米日反動派の支配を認めたうえに立っているが、日本は発達した資本主義国であるから、一挙に社会主義革命をやるべきだとする主張である。二つは、「日本帝国主義」はすでにアメリカ帝国主義にたいして「自立」しており、「日本帝国主義」打倒の社会主義革命をやるべきだとする主張である。三つは、アメリカ帝国主義だけが日本人民の敵であり、アメリカ帝国主義だけに攻撃のホコ先を向けるべきだとする主張である。
 現に、四半世紀にもわたって、アメリカ帝国主義が侵略支配しており、売国独占ブルジョア階級がこれと結託して日本民族の利益を裏切って人民の上にのしかかっており、これに反対する広範な人民とのあいだで矛盾が激化しており、独占ブルジョア階級と非独占ブルジョア階級とのあいだの矛盾も激化している状況のもとで、ブルジョア階級一般を打倒の目標とし、私的所有制一般をなくすことを目標とし、一足とびに社会主義革命を目指すことは、米日反動派に反対する広範な人民の団結をさまたげ、実際には革命を失敗させることになる。
 また、アメリカ帝国主義の侵略支配の事実を見ず、「日本帝国主義」が自立していて、アメリカ帝国主義とのあいだの帝国主義相互間の矛盾が激化しているとか、日本人民と「日本帝国主義」とのあいだの矛盾が主要な矛盾となっているとか、日本のプロレタリア階級とブルジョア階級とのあいだの矛盾が主要な矛盾になっているとか、といって、人民の斗争のほこ先をアメリカ帝国主義に向けず、日本のブルジョア階級一般に向けて、反米帝・反売国の愛国正義の斗争を否定することは、日本の実際から遊離した空論であり、アメリカ帝国主義の日本侵略支配の犯罪をおおいかくし、アメリカ帝国主義を美化するものである。「日本帝国主義自立論」は、佐藤栄作ら売国反動派の「日本は世界第三位の大国」という論、「日米間の新しい関係をつくる」という論、「独立国日本の軍備が必要」という論から、宮本修正主義集団の「安保終了通告論」にいたるまで、いま反動派どもが口をそろえてふりまいているアメリカ帝国主義美化の理論であり、当面する「安保」斗争において人民の斗争のホコ先がアメリカ帝国主義にむかうのを避けるための敵の陰険狡猾な陰謀である。
 また、アメリカ帝国主義の日本支配をアメリカの軍事面だけに見て、政治、軍事、経済、文化の全面にわたって、日本の独占ブルジョア階級を中心とする売国反動派を手下にして、国家独占資本主義機構を通じてともに支配している事実を見ず、半封建半植民地の民族革命の形態を類推的にもちこんで、独占ブルジョア階級を中心とする売国反動派にホコ先を向けないことは、やはり、人民大衆を思いきって立ち上がらせることを妨げ、実際にはアメリカ帝国主義に打撃をあたえることができない。
 革命の根本問題は国家権力の問題である。革命の中心任務と最高の形態は、武力による国家権力の奪取であり、戦争による問題の解決である。これは、マルクス主義・レーニン主義・毛沢東思想の普遍的真理であり、革命の根本原則である。党は、この中心任務を堅持し、片時もこれから離れてはならない。党は、すべての斗争をこの中心任務と結びつけて発展させ、人民の武力によって国家権力を奪取するという革命精神でたえず大衆を教育し、見とおしをもってその準備をおこなわなければならない。
 日本のプロレタリア階級の指導する人民民主主義革命は、プロレタリア社会主義世界革命の一構成部分である。プロレタリア社会主義世界革命は、それぞれ時を異にし、性質を異にする諸過程からなりたっている。プロレタリア文化大革命の偉大な勝利をかちとり、社会主義革命と社会主義建設をおしすすめている社会主義中国を先頭にして、全世界のプロレタリア階級と革命的人民は、みなたがいに支持しあっており、日本のプロレタリア階級と革命的人民の革命斗争は、世界のプロレタリア階級と革命的人民の支持をうけており、また、世界のプロレタリア階級と革命的人民の革命斗争に貢献している。われわれは、片時もプロレタリア国際主義の精神を忘れてはならないし、国際主義の任務を忘れてはならない。同時に、われわれは、日本革命は主として日本のプロレタリア階級と人民の努力にたよってやるという独立自主・自力更生の精神を堅持しなければならない。


 6 日本革命と統一戦線

 プロレタリア階級は、その指導のもとに、反米帝・反独占・反修正主義の斗争をもっとも強固にやりぬく決意をもつ、労働者、農民、都市勤労人民の革命的な政治的階級的同盟を固め、そのまわりに、米日反動派の支配に反対する立場に立つ非勤労人民、非独占ブルジョア階級をふくむいっさいの勢力を団結させ、もっとも広範な、反米帝・反独占・反修の民族民主統一戦線を組織しなければならない。この統一戦線は革命のための統一戦線である。
 アメリカ帝国主義の日本支配に反対し、アメリカ帝国主義に民族の利益を売り渡している売国独占ブルジョア階級に反対する勢力のなかには、さまざまな階級と階層がふくまれている。これらの階級と階層は、反米帝・反独占・反修という立場に立つことで共通しているが、その強固さのうえではそれぞれ差異があり、またこれらの階級と階層のあいだには階級的矛盾が存在しており、利害も異なっており、階級斗争をさけることはできない。プロレタリア階級は、日本人民と米日反動派とのあいだの矛盾という敵対関係の主要な矛盾と、米日反動派に反対する立場に立つ諸階級・諸階層とのあいだの矛盾、すなわち人民内部の矛盾という、この二種類の矛盾を厳格に区別し、これに正しく対処しなければならない。そうしなければ、米日反動派に反対する革命を勝利に導くための、もっとも広範な統一戦線を結成することはできない。
 米日反動派に反対する立場に立つすべての階級と階層を団結させるためには、各階級を分析し、その経済的地位と政治的態度について、具体的な認識をもたなければならない。
 労働者階級は二千万に達しており、日本の就業人口のなかでもっとも多数で、その四割を占めている。労働者階級はアメリカ帝国主義と日本独占資本の二重の搾取をうけており、アメリカ式労務管理のもとで無権利の状態におかれている。労働者階級は日本の生産力を代表しているもっとも革命的な階級であり、日本の政治生活のなかで決定的な力をもっている。労働者階級は日本革命の指導階級であり、主力軍である。だが、労働者階級は自分の階級の力だけでは勝利することはできず、勝利するには、団結できるすべての革命的な階級・階層を団結させて、革命の統一戦線を結成しなければならない。農民と都市小ブルジョア階級は労働者階級のもっともたよりになる同盟軍である。
 農民はアメリカ帝国主義と独占資本の苛酷な収奪にさらされ、農業就業人口は一千万に激減し、半プロ、貧農、下層中農がその約八割を占めるようになった。一九四六年、就業人口の四七・一%を占めていた農業就業人口は、一九六七年には一九・五%となり、ひきつづきひじょうにはげしい勢いで、長期の出稼ぎに出るか、農業から追いたてられて都市労働者となってゆく農民の数が増えている。これらのすう勢は、米日独占資本による農業破壊をもっとも端的にあらわしている。漁民もまったく同様で、今日では全国でわずか三二万人に激減し、沿岸漁民はいなくなろうとしている。農民、とりわけ半プロ、貧中農は、日本革命の重要な原動力である。
 都市小ブルジョア階級には、事務員、技術者、公務員、教師、知識人、学生をはじめ、零細商工業者、自由業者など広範な人人がふくまれている。わが国では、この階級はひじょうに多く約千七百万と推定される。この階級は多くの階層に分かれている。この階級の一部はごくわずかではあるが労働者を雇っており、ブルジョア階級に近い地位にある。多数はわずかの生産手段をもって自家労働で生計を維持し、あるいは精神労働や技術を売って生計を立てている。ごく一部のものは米日反動派の政治的影響下におかれているが、圧倒的多数のものは米日反動派の支配に強く反対しており、その経済的地位も労働者階級とほとんど変わらないものが多い。都市小ブルジョア階級も日本革命の重要な原動力である。都市の半プロ、ルンペン・プロレタリアは、労働者階級の指導によって革命の重要な力になりうる。
 非独占ブルジョア階級。この階級は二百万から三百万とみられ、経済的には米日独占資本のふだんの圧迫のもとにおかれている。この階級はひじょうに動揺性が強い一面をもっているが、他面、米日独占資本の支配と収奪には反対している。かれらは一定の時期、一定の条件のもとでは労働者階級の同盟軍となりうる。非独占ブルジョア階級の一部の大資本家はアメリカ帝国主義の直接支配下にはいり、売国分子になり下がっており、他の一部のものは、地方における自民党や反動勢力の中心になって反民族的、反人民的政策の遂行者になっている。これらのものは、売国独占資本とともに日本人民の敵である。
 米日反動派に反対する日本人民の革命斗争は、プロレタリア階級の指導する、労働者、農民、都市勤労人民の同盟を基礎とする広範な人民各階級、各階層によってたたかわれる。これらの斗争形態は一様ではなく、各種の形態をもってあらわれる。われわれは、当面の斗争を積極的に指導するにあたって、これらの斗争を長期の全局的な利益のための斗争と結びつけなければならず、毛沢東思想の革命精神で大衆を教育し、大衆の自覚をたえず高めなければならない。また、われわれは、革命斗争を指導するにあたって、思想上、政治上、組織上で独自性をもつことと、結集できるすべての勢力を結集して広範な統一戦線を打ち立てることとを統一してすすめなければならない。


 われわれの当面の段階におけるスローガンはつぎのとおりである。
  基本スローガン
一、アメリカ帝国主義を打倒しよう! 独占ブルジョア階級を中心とする売国反動派を打倒しよ
う! ソ連現代修正主義と宮本修正主義集団を粉砕しよう!
二、労働者、農民、勤労人民の同盟を基礎に、広範な人民は団結し、反米帝・反独占・反修の民
族民主統一戦線に結集しよう!
三、「日米安全保障条約」を中心とするすべての売国的屈辱諸条約・諸協定を破棄しよう! 米
軍基地撤去、沖縄とり返そう!
四、自衛隊解散、警察・一切の人民弾圧機関の廃止。
五、アメリカ資本と日本独占資本の没収。
六、人民民主主義独裁の日本人民共和国の樹立。
  行動スローガン
一、米日反動派の日本軍国主義復活反対、人民弾圧反対、人民の民主主義を守ろう!
二、アメリカ帝国主義の搾取・収奪の強化をめざす資本と貿易の「自由化」反対。経済の軍事化
反対。
三、米日独占資本の二重の搾取に反対し、資本家的合理化を粉砕しよう! 低賃金、労働強化、
アメリカ式労務管理反対。労働組合の階級的強化。
四、米日独占資本の二重の収奪に反対し、農業・農民生活を破壊する反動農政を粉砕しよう! 
アメリカ農産物のおしつけ反対。低い農産物価と高い独占物価による収奪反対。食糧自給政策の確立。米日反動派の農協、農産物市場の支配を打ち倒そう!
五、中小・零細企業なぎ倒し政策に反対。
六、インフレ・高物価・重税反対。社会保障制度の拡充。
七、米日反動派の教育支配と反動的教育制度に反対し、民族民主教育を打ちたてよう! すべて
の反民族的反人民的思想文化を打ち破り、プロレタリア階級の文化を打ち立て、民族民主文化を発展させよう!
八、米日反動派の中国・アジア諸国への侵略戦争反対。アジア大洋州機構反対。朝鮮、台湾、東
南アジアなどへの経済侵略反対。
九、米ソの世界再分割の野望を打ち破ろう! 米・ソ・日の反革命同盟反対。
一〇、日中両国人民の戦斗的団結を固め、日中間の国交を打ち立てよう!
一一、アメリカを頭とする帝国主義、ソ連を中心とする現代修正主義、各国の反動派に反対して
たたかう各国人民の斗争を断固支持する!
一二、プロレタリア文化大革命の偉大な勝利万歳! 世界革命のトリデ・社会主義中国万歳!
一三、全世界のプロレタリア階級と団結し、全世界の被抑圧人民・被抑圧民族と団結し、アメリ
カ帝国主義とソ修社会帝国主義の侵略、支配、干渉、侮辱をうけているすべての人人と団結して、もっとも広範な反米帝・反ソ修の国際統一戦線に結集し、持久的に、猛烈にたたかおう!


 7 われわれの終局の目標

 日本革命は、プロレタリア階級の指導する人民民主主義革命をへて社会主義革命へと発展するものである。われわれの終局の目標は、日本のプロレタリア階級と革命的な人民のひきつづく革命の努力によって、また国際プロレタリア階級の世界革命の勝利によって、プロレタリア階級独裁を通じて独裁をなくし、プロレタリア国家を通じて国家をなくし、人間による人間の搾取のあらゆる種類と形態を廃止し、諸階級や諸民族のあいだの戦争を永久になくし、全人類がすべて自覚的に自己を改造し世界を改造する、自分の運命を自分の手に握る、世界共産主義社会建設の偉大な任務を達成することである。


  (二)当面する内外情勢

 ニクソンと佐藤栄作は、いわゆる「日米首脳会談」で、アメリカ帝国主義と日本の独占ブルジョア階級の、日本とアジアにたいするかれらの新たな犯罪の段取りについて、「共通の認識」を披歴しあっている。それは、アメリカ帝国主義が今後ひきつづき日本をふくむアジア諸国にたいする侵略と戦争の政策をいっそう露骨におしすすめてゆくという野望をむき出しにあらわしたものであり、日本の売国反動派が、アメリカ帝国主義の侵略と戦争の政策を熱烈に支持し、「今後も積極的に貢献する」ことを誓約したものである。
 佐藤栄作は『共同声明』のなかで、アメリカ帝国主義の一連の侵略と戦争の政策、すなわち、社会主義中国にたいする侵略政策についてあからさまな支持を表明し、ベトナム侵略戦争と「平和」のペテンを支持し、南朝鮮にたいする侵略と新たな戦争挑発計画を支持し、インドシナ反動勢力との結託によるインドシナ侵略への加担を報告している。佐藤栄作は、これらの侵略と戦争の政策遂行のために、「日米安保条約」を改悪し長期固定化し、日本全土をアメリカ帝国主義の核軍事基地としてさし出すことをとりきめている。佐藤がふりまいている「沖縄返還」は、このような悪事をおおいかくすまったくのペテンであり、実際は日本全土の沖縄化である。
 ニクソン・佐藤会談の真の内容は、米日反動派の合作による日本人民にたいする抑圧と搾取をいっそう強化しようとするものであり、軍国主義復活を急速におしすすめて日本人民をアメリカの戦車にいっそう固くしばりつけ、日本をアメリカ帝国主義のアジア侵略戦争計画に総動員しようとするものである。この二、三年らいの米日反動派の革命的人民にたいする気ちがいのような政治弾圧の強化、人民の諸権利のじゅうりん、アメリカ資本の日本経済支配の強化、企業の「合理化」を中心とする労働者にたいする搾取と奴隷的支配体制の強化、農業と農民生活にたいする破壊の急速な進行、中小企業から大企業にいたる民族産業にたいする破壊政策の進行などは、みな米日反動派のこのような侵略と戦争の政策の一段の強行という政治目的のもとにおこなわれているものである。これはアメリカ帝国主義と日本売国反動派の、日本人民抑圧と侵略戦争政策の進行の新たな段階を示すものである。
 このことは、かれらの強さをあらわすものではなく、反対に、かれらの弱さをあらわすものである。アメリカ帝国主義は、自国人民をふくむ全世界人民の反抗によっていたるところで打撃をうけ、脱け出すことのできない政治危機と経済危機に陥っている。アメリカ帝国主義は、これらの危機を日本に転嫁し、アジア侵略政策の強行によってきりぬけようともくろんでいる。日本の売国反動派は、アメリカ帝国主義のボロボロの侵略計画をたよりにしてこれにいっそう忠実にしがみつき、日本人民抑圧と海外拡張の野望をとげようともくろんでいる。これらのもくろみは、まったく成功することのできないものである。
 日本人民は、アメリカ帝国主義と日本売国反動派の侵略と売国の政策に断固反対し、ここ二、三年らい、かつてない広さと深さ、鋭さをもって、つぎつぎに立ち上がっている。人民の斗争はすばらしい勢いで発展している。
 労働者は、生産点を基礎に、米日反動派との斗争を発展させている。労働者は、実際生活と斗争を通じて、アメリカ帝国主義と日本独占ブルジョア階級の支配と搾取の正体をしっかりとつかみ、また、宮本修正主義集団と右翼社会民主主義者など大小の労働貴族どもがふりまいている議会主義、経済主義、合法主義、組合主義などのしろものが、労働者の手足をしばり、労働者の思想をしばり、労働者の解放斗争を失敗させる欺瞞であることをはっきりと理解しつつある。いま、すばらしい勢いで、斗争のなかから先進的労働者による指導骨幹が形成されつつあり、斗争は下からもり上っている。「合理化粉砕」「政治弾圧反対」から「安保粉砕」にいたる政治的経済的要求をあらわしたスローガンをかかげた斗争委員会がつぎつぎに生産点で組織され、労働者を下から結集し、労働貴族どもの妨害をつき破って米日反動派との斗争に立ち上がっている。これらの労働者は、生産点を基礎に、街頭にも進出し、渦のように斗争を発展させている。「安保」粉砕斗争委員会は、自分の工場の労働者を立ち上がらせるとともに、他の工場の斗争委員会との共同斗争をすすめており、すすんだところでは、他の階級階層にもひろく呼びかけて米日反動派に反対する各種の共同斗争をおこない、人民の戦線の中心になって斗争を指導し拡大している。新しい、戦斗力のある、革命的気風のみなぎった階級的労働運動が発展しつつあるのだ。この斗争の高まりのなかで、宮本修正主義集団と大小さまざまの労働貴族どもは、多年にわたる裏切りの正体を広範な労働者大衆のまえに暴露され、そのニセの「権威」をたたき伏せられ、あわてふためいている。
 青年、学生の斗争は、かつてない規模で発展している。共産主義青年同盟の組織は前進している。全国単一の組織化をめざして、すでに全国各都道府県で活動し、全国協議会をたたかいとっている。すすんだところでは、労働青年と学生の強固な共同斗争組織ができ、労働者階級の指導のもとに、労働者、農民、勤労人民と結びついて、米日反動派と修正主義に反対する斗争の先頭に立っている。学生の戦線は、大学生から高校生、中学生をもまきこんで、腐りきったブルジョア階級の学校制度に反対し、また、米日反動派の支配に反対し、気ちがいじみた敵の弾圧に抗して果敢にたたかっている。斗争のなかで、青年、学生の斗争は労農大衆に結びつかねばならないことがしだいに理解されてきている。
 米日反動派の農業破壊に反対する農民の怒りは高まっている。すすんだところでは、貧農を中心にする「安保」粉砕のスローガンをかかげた斗争組織が生まれており、労働者階級の指導と結びついて、米日反動派の手先・農協、地方自治体との斗争をねばり強くくり広げている。
 知識人、自由業者、零細業者をふくむ都市の勤労人民も、さまざまな斗争形態をとって立ち上がっており、「安保」粉砕の斗争に合流しつつある。
 日中両国人民の戦斗的団結を旗印とする運動もこの二、三年らい、かつてない高まりをもって発展している。米日反動派に反対し、ソ修社会帝国主義、宮本修正主義集団に反対する旗を高くかかげ、社会主義中国を断固として支持し、広範な人民大衆のなかで運動がくり広げられている。とりわけ、労働者階級のプロレタリア国際主義にもとづく指導が中心になって、広範な日本人民と中国人民との友好団結の事業が発展している。日中友好協会(正統)の組織確立後、運動は質的な発展をとげた。日中友好協会(正統)の組織を中心とする運動は、毛沢東思想を宣伝普及し、中国の新民主主義革命の勝利からプロレタリア文化大革命の勝利にいたる過程を宣伝普及するうえで、またそれを日本革命に結びつけて宣伝するうえで、創意にあふれた大きな成果をあげている。この運動のなかには、労働者階級、農民階級、小ブルジョア階級からブルジョア階級にいたる諸階級諸階層がふくまれているが、プロレタリア階級の指導が強まっている。日中友好協会(正統)の全国の組織は、宮本修正主義集団の裏切りに反対し、また「左」を装った売名をこととする寄生的投機分子のしつような破壊活動との斗争を通じて、自己の隊列を強化し、広範な大衆を日中友好戦線にかくとくし、「安保」粉砕斗争の発展に重要な役割を果たしている。
 婦人の戦線では、ブルジョア民主主義に拝跪する修正主義路線との斗争を通じて、アメリカ帝国主義の婦人支配のイデオロギーとの斗争を通じて、米日反動派に反対する労働婦人を中心とする広範な勤労婦人を結集し、戦斗力を強め、戦線を拡大している。婦人同盟の組織ができているところでは、婦人の諸組織を結集し、広範な各階級各階層の婦人を「安保」斗争に動員するうえで成果をあげている。
 劇団はぐるま座の革命演劇と毛沢東思想宣伝隊、「安保」粉砕文化工作隊は、九州から北海道にいたる全国にわたって労働者、農民、都市勤労人民のなかで活動し、人民大衆の立ち上がりに大きな貢献をしている。毛沢東思想の文芸路線を劇団の指導路線とするはぐるま座は、革命文芸の武器をもって戦斗的にたたかい、広範な大衆を「安保」斗争に奮いたたせている。
 教育の戦線におけるアメリカ帝国主義と日本の売国反動派に反対する斗争も、いま、新たな大きなもり上がりをみせている。山口県教組に結集する先進的な教師たちは、アメリカ帝国主義の植民地主義教育とその中心をなすブルジョア民主主義、ブルジョア個人主義の教育思想を暴露し、日本売国反動派の反民族的、反人民的教育思想と教育行政を暴露し、反米帝・反独占・反修の愛国正義の民族民主教育の旗を高くかかげて、広範な勤労人民大衆に依拠し、教え子に依拠し、斗争を広範にすすめている。先進的な教師の斗争を、経済主義、組合主義におしこもうとする労働貴族どもの多年の策謀は、広範な愛国的教師によって打ち破られつつある。
 抑圧があれば反抗がある。アメリカ帝国主義と売国反動派の抑圧と戦争に反対する日本人民の斗争が日一日と高まるすう勢は、だれかの意志でとどめることのできないものである。われわれが党の路線を堅持し、持久的な斗争を堅持し、確固としたプロレタリア階級の階級政策と工作方法を堅持して勇往邁進するなら、かならず斗争は量的にも質的にも発展し、強固で巾の広い統一戦線を打ち立て、米日反動派と現代修正主義を孤立させ、かれらに痛烈な打撃をあたえることができる。

 国際関係をみよう。
 プロレタリア階級独裁のもとでひきつづき革命をおこなうという毛沢東同志の学説にもとづいて、毛沢東同志がみずから起こしみずから指導する中国のプロレタリア文化大革命は、偉大な勝利をかちとった。帝国主義、修正主義、各国の反動派に投降し、中国に資本主義を復活し、各国の革命運動を押しつぶす修正主義路線を断固批判し、劉少奇の反革命修正主義集団はたたきつぶされた。偉大な中国は、社会主義革命と社会主義建設をひきつづき発展させている。社会主義中国は、帝国主義に反対し、修正主義に反対し、各国の反動派に反対する全世界のプロレタリア階級と被抑圧人民、被抑圧民族の解放斗争のトリデであり、いかなる敵も打ち勝つことのできない不滅の城砦である。
 社会主義アルバニアは、ヨーロッパにおける反帝国主義・反修正主義の燈台である。
 アジア、アフリカ、ラテンアメリカの国国と地域の人民の武装斗争は日ましに発展している。ベトナム南部、ラオス、タイ、ビルマ、マラヤ、インドネシア、インド、パレスチナなどにおいては、帝国主義と国内の反動派に反対する武装斗争がすさまじい勢いで発展している。
 西ヨーロッパ、北アメリカなど資本主義の「心臓」部においては、労働者階級を先頭にする大規模な革命的大衆運動がかつてない勢いでまき起こっている。
 他方、アメリカ帝国主義とソ連修正主義・社会帝国主義は、政治危機と経済危機に陥り、内外ともに苦境に立たされ、まったく行き詰っている。かれらは、世界再分割を夢見て、たがいに結託もすれば争奪もしている。かれらは社会主義中国に反対し、諸国人民の革命に反対し、民族解放斗争を弾圧し、侵略戦争をすすめる面ではたがいに結託して悪事を働き、原料、市場、従属国、戦略要地、勢力圏についてはたがいに争奪し、いがみあっている。かれらは、ともに、自国人民を抑圧しているばかりでなく他国人民を抑圧し、多くの国国と地域に軍事基地をもち、軍隊を派遣し、悪事のかぎりをつくしている。かれらは、ともに自己の野望を実現するために軍備拡張と戦争準備をすすめている。かれらのかかえている矛盾は深刻である。かれらは、孤立と後退、政治危機と経済危機の苦境のすう勢のなかで、この脱け出すことのできない危機をのがれようとして、侵略と戦争への道をつっぱしっているのである。かれらは、いずれもハリコの虎の正体をとっくの昔に暴露している。かれらの内部はガタガタになっている。
 現代世界には、つぎの四つの基本的矛盾が存在している。
 被抑圧民族と帝国主義・社会帝国主義とのあいだの矛盾。
 資本主義国・修正主義国内部のプロレタリア階級とブルジョア階級とのあいだの矛盾。
 帝国主義国と社会帝国主義国とのあいだ、および各帝国主義国のあいだの矛盾。
 社会主義国と帝国主義・社会帝国主義とのあいだの矛盾。
 これらの矛盾の存在と発展が、革命を促し歴史を発展させる。これらの四つの大きな矛盾は、また相互にも内部的なつながりをもって、世界の革命を発展させている。
 帝国主義とは戦争であり、帝国主義が存在している以上、戦争は絶対に避けられない。帝国主義戦争は、社会主義革命の前夜である。毛沢東同志は、現代の世界大戦の問題についてつぎのように指摘している。「世界大戦の問題については二つの可能性しかない。一つは、戦争が革命をひき起こすことであり、一つは、革命が戦争をおしとどめることである」と。
 毛沢東同志は、また、「アメリカ帝国主義とソ連修正主義に反対する新しい歴史的時期がすでにはじまっている」と指摘している。アメリカ帝国主義、ソ連修正主義・社会帝国主義の侵略、支配、干渉、侮辱をうけているすべての国国と人民は団結して、もっとも広範な統一戦線を結成し、全世界人民の共同の敵を打倒する新しい歴史的時期がすでにはじまっているのである。
 米日反動派を打倒し、ソ連修正主義・宮本修正主義を粉砕する日本人民の革命斗争は、世界革命の一部であり、反米帝・反ソ修の国際統一戦線の一構成部分である。われわれは、アメリカ帝国主義、ソ連修正主義・社会帝国主義が大規模な侵略戦争をひき起こす危険性を絶対に軽視してはならない。かれらが、いつどこから大規模な侵略戦争をひき起こすにせよ、かならず、侵略戦争にたいしては革命戦争をもって対決しなければならず、かならず、それに対処する準備がなければならない。
 現代は、帝国主義が全面的な崩壊にむかい、社会主義が全世界的に勝利にむかう時代である。世界の運命を決定するものは、帝国主義、修正主義、各国の反動派ではなく、プロレタリア階級と各国の革命的人民である。もし、帝国主義、修正主義、各国の反動派が第三次世界大戦を世界の人民におしつけてくるならば、全世界のプロレタリア階級と革命的人民は立ち上がって、すべての帝国主義、修正主義、各国の反動派を残らず葬りさるであろう。


 (三)反修斗争の路線

 戦前の党は、その戦略戦術において基本的に正しい革命的な綱領をもった。それらの綱領には、マルクス・レーニン主義の諸原則が貫かれていた。党は、革命的な綱領にみちびかれて、絶対主義天皇制の残酷な弾圧に抗して革命的人民の先頭にたって英雄的にたたかった。われわれは、革命に殉じた無数の烈士が血をもってあがなった革命的伝統をうけつぎ発展させなければならない。また、反面、党を広範な大衆に結びつけることができず、度かさなる敵の弾圧によって重大な損失をこおむり、日本革命にとってもっとも重要な時期に、党は広範な人民大衆を指導することができず、その任務を果たすことができなかった。われわれは、この深刻な経験から教訓をひき出さなければならない。
 一九四五年以後、党は、基本的な戦略戦術において決定的な誤りを犯した。
 一九四五年一二月開かれた日本共産党第四回大会から一九四七年第六回大会にいたる行動綱領は、いずれも第二次世界大戦の本質の評価について誤り、反ファシズム戦争勝利の重大な歴史的意義の評価について誤り、日本を占領したアメリカ帝国主義を「解放軍」と規定し、人民の斗争のほこ先をそらせた。また、公然とプロレタリア革命とプロレタリア階級独裁を投げ捨て、革命の平和移行をかかげ、議会主義、合法主義に陥り、党を敵のまえに武装解除した。
 一九五一年綱領は、アメリカ帝国主義が日本人民の敵であることを指摘し、民族独立と占領制度の撤廃をかかげ、民族解放が平和的な手段でなしえないことを明らかにした。しかしこの綱領は、一九四五年以後の日本の実際に合致せず、戦略を誤った。アメリカ帝国主義の日本支配の政策について全面的な分析がおこなわれず、天皇制、寄生地主、独占ブルジョア階級について誤った評価をした。斗争の方向を直接アメリカ帝国主義に向けず吉田政府に向け、吉田政府を打倒することによって新しい国民政府を樹立し、民族解放をなしとげることができるとした。また、プロレタリア階級独裁の観点が欠けていた。問題の核心は、この綱領がつくり上げられる過程で、一九五一年にいたる党の右翼日和見主義・修正主義の路線を基本的に克服していないことにあった。そのことから、戦術においても「左」右の日和見主義となってあらわれ、のちに宮本修正主義集団が党の指導部をのっとる要因を内包していた。
 一九六一年綱領は、ソ連共産党二〇回大会および二二回大会の現代修正主義路線にもとづいて、資本主義から社会主義への移行の「二つの可能性」論をもちこみ、平和移行を絶対化し、ブルジョア議会主義の毒素をもって暴力革命の原則を投げ捨てたものである。この綱領は、日本人民の敵について、また革命の性質、統一戦線について、巧妙なまことしやかさで人民をあざむいた。宮本修正主義集団は、口先では反米帝・反独占をとなえ、実際には骨のずいから反革命のブルジョア民主主義の奴隷となって、米日反動派を美化した。六一年綱領は、宮本修正主義集団の狡猾陰険な欺瞞性を集中的にあらわしている。

 宮本修正主義集団は、日本共産党史上最大の裏切り者である。宮本修正主義集団が党の指導権をのっとっていらい、とりわけ日本人民の斗争が大規模に高まった一九六〇年の「安保」斗争の前後から、党内のプロレタリア革命派と宮本修正主義とのあいだの矛盾は激化し、この二つの路線の斗争は表面化した。宮本修正主義裏切り者集団は、プロレタリア革命とプロレタリア階級独裁についてのマルクス主義学説の根本原則を投げ捨て、議会主義、合法主義の階級協調・米日反動派への投降の路線をふりまき、党内のプロレタリア革命派の路線を、「セクト主義、教条主義、左翼冒険主義」といって攻撃し、中央の権力をふりまわして弾圧した。宮本修正主義集団は、国際共産主義運動におけるマルクス・レーニン主義と現代修正主義との論争が激化すると、フルシチョフ修正主義に反対しているようにみせかけて、実際にはフルシチョフ修正主義を党内にふりまき、毛沢東思想に反対し、毛沢東思想を活学活用することを「対外教条主義」などといって弾圧した。一九六一年からは、党内のプロレタリア革命派にたいしてきわめて陰険なやり口で組織的な迫害と弾圧を加えるようになり、しだいに二つの路線の斗争は激烈になっていった。
 一九六五年九月、インドネシア共産党にたいする帝国主義とその手先の血の弾圧がおこるや、それまでインドネシア共産党の修正主義を天までもちあげて手本としていた宮本修正主義指導部は、そこから教訓をひき出すのではなく、反対に恐れおののいてとびあがり、公然たる反マルクス・レーニン主義、反毛沢東思想の側にとびうつった。一九六六年二月、悪名高いソ修との「共同行動」論を発表して、プロレタリア階級の反米国際統一戦線に公然と敵対を表明した。宮本修正主義集団は、一九六六年四月二九日、「第四回中央委員会総会」においてさらに露骨で恥知らずな反革命、反毛沢東思想、反中国の修正主義路線を「満場一致決定」するにいたった。こうして、党内のプロレタリア革命派と宮本修正主義集団との矛盾は爆発点にたっし、プロレタリア革命派はつぎつぎに立ち上がって、宮本修正主義指導部とのあいだで、激烈な斗争を展開した。中国のプロレタリア文化大革命の発展は日本の真のマルクス・レーニン主義者と革命的人民を奮いたたせ、反修斗争の発展に大きな影響をあたえ、それを質量ともに発展させるうえで重要な意義をもった。
 宮本修正主義集団との公然たる斗争に立ち上がった真のマルクス・レーニン主義者は、毛沢東思想を指導思想とする左派の組織に結集し、宮本修正主義集団と思想的、政治的、組織的にきっぱりと一線を画し、革命的人民と団結してたたかった。左派に結集した党員は、戦斗体制をととのえ、宮本修正主義との斗争と、思想、理論、政治、組織、作風のすべてにわたって自己を改造する斗争とを結びつけた。それは、マルクス主義・レーニン主義・毛沢東思想を指導思想とするまったく新しい型の革命党を建設する任務と、革命的人民と団結して反米帝・反独占・反修の革命斗争を組織してゆく任務とを結びつけて遂行することであり、革命斗争のなかで、宮本修正主義集団を暴露し粉砕し、日本における真のマルクス・レーニン主義党を建設する路線であった。
 宮本修正主義裏切り者集団によって党の中央機関と指導権が盗みとられたという状況のもとで、反修斗争は下から上へ、真のマルクス・レーニン主義者を党左派に結集して、宮本修正主義裏切り者集団と敢然とたたかい、これを党から追放する斗争としてたたかわれた。まず、都道府県単位に、また細胞、地区単位に、反修斗争の中核が組織され、これらの組織によって日本共産党(左派)全国協議会がたたかいとられた。
 宮本修正主義集団に反逆した共産党員のなかには、左派党に結集し、毛沢東思想にもとづく自己改造の斗争をすすめ、大衆と結びついてたたかうものと、党を組織することに反対し、毛沢東思想にもとづく自己改造の斗争をやらず、大衆と結びついてたたかおうとしない、相対立する二つの路線の斗争がしだいに顕著になっていった。前者は、日本共産党(左派)全国協議会へ結集し、後者は、この反修斗争の重要な歴史的時期の特殊な産物としての「諸潮流」を形成した。「諸潮流」の特徴は、プロレタリア階級に反対し、プロレタリア階級の革命路線と組織・規律に反対し、表向きは毛沢東思想をかかげ、実際は宮本修正主義の影響を骨のずいまでもっており、したがって、左派に反対することでは無原則に一致している。
 かれらは、かつては共産党員であり、宮本修正主義集団の公然たる裏切りに際して、口先だけでは反帝・反修を「いさましく」となえ、実際は、左派にたいするまったく根拠のないデマ・中傷をばらまき、反左派の分裂活動をやって、一時期、一部の思想のしっかりしていない人人をあざむき、反修斗争の戦線に混乱をあたえた。それは、宮本修正主義集団をたすけ、反修斗争に一定の損害をあたえた。それは、宮本修正主義指導部にたいして多くの疑問をもっているが、政治、理論のうえでその本質が十分に見破れぬ、まじめな労働者出身の党員と活動家の立ち上がりを妨げることを容易にした点で、もっとも犯罪的であった。これらの「諸潮流」の階級的本質は、投機的寄生的自由主義小ブルジョア階級である。かれらは、かれら自身が反左派であるばかりでなく、さまざまな反左派の媒介者の役割をうけもって、「左」右の小ブルジョア諸政派・諸組織と関係をもち、大衆の諸組織と大衆のなかに混乱をつくり出し、人民大衆の団結をさまたげ、客観的には米日反動派と宮本修正主義集団に加担する役割を果たしてきたし、いまも果たしている。かれらは、しだいにその正体を大衆のまえに暴露し、急速に転落し、その影響力を失っている。左派の組織と党員は、かれらとの斗争を通じて、思想上、政治上、組織上、自己をきたえることができた。
 この三年あまりの反修斗争を通じて、宮本修正主義集団の、日本のプロレタリア階級と革命的人民にたいする、また国際共産主義運動にたいする裏切りの本質を広範な大衆のまえに暴露することができた。これは大きな成果であった。
 日本共産党内のマルクス・レーニン主義者と修正主義者との二つの路線の斗争は、マルクス・レーニン主義者が宮本修正主義集団にたいして思想上、政治上、組織上きっぱりと一線を画した公然たる斗争に立ち上がって、三年あまりの斗争を経過した。いまや、真のマルクス・レーニン主義者は、この日本革命斗争史上最大の裏切り者にたいして決定的な鉄槌を下だすべきときがきた。日本共産党の革命的伝統を受けつぐ日本共産党(左派)は、ここにマルクス主義・レーニン主義・毛沢東思想で武装した真のプロレタリア革命政党を打ち立て、宮本修正主義裏切り者集団を永久に追放するという重要な光栄ある任務をになうことになった。


 (四)党建設

 われわれは、どのような党を建設しなければならないか。この党は、日本のプロレタリア階級の先進分子によって構成され、日本のプロレタリア階級と広範な人民大衆を指導してその最前線にたち、階級敵にたいして英雄的にたたかいをすすめることのできる、生気はつらつとした前衛組織でなければならない。
 わが党の思想をみちびく理論的基礎は、マルクス主義・レーニン主義・毛沢東思想である。毛沢東同志は現代におけるもっとも偉大なマルクス・レーニン主義者である。毛沢東同志は、半世紀にわたるプロレタリア革命運動の偉大な斗争を指導するなかで、マルクス・レーニン主義をうけつぎ、守り、発展させ、マルクス・レーニン主義をまったく新しい段階に高めた。毛沢東思想は、帝国主義が全面的な崩壊に向かい、社会主義が全世界的勝利に向かう時代のマルクス・レーニン主義である。
 日本のプロレタリア階級の前衛党は、マルクス主義・レーニン主義・毛沢東思想の普遍的真理を、日本革命の具体的実践と結びつける過程においてのみ一歩一歩発展することができ、革命を勝利にみちびくことができる。日本共産党の歴史の正反両面の経験は、もしも党がマルクス主義・レーニン主義・毛沢東思想の普遍的真理から離れるなら、また、もしも党がマルクス主義・レーニン主義・毛沢東思想の普遍的真理を日本革命の具体的実践と結びつける努力をしなかったならば、日本のプロレタリア階級と人民に重大な損害をあたえ、党に重大な損害をあたえ、革命の事業を失敗にみちびくことを、深刻な事実をもってわれわれに教えている。われわれの党は、マルクス主義・レーニン主義・毛沢東思想を指導思想とする党としての光栄ある任務をになっている。
 党は、プロレタリア革命とプロレタリア階級独裁についてのマルクス主義の学説を堅持しなければならない。プロレタリア階級独裁の思想はマルクス主義の真髄であり、この思想で党を建設しなければならないし、この思想で大衆を教育しなければならない。議会主義、合法主義、平和移行などの宮本修正主義集団のブルジョア民主主義への拝跪と反革命・裏切り者への転落は、マルクス主義の学説にそむき、「鉄砲から国家権力が生まれる」という真理にそむいた必然の結果である。このマルクス主義の学説と真理から離れれば、どのような装いをこらそうとも、その党はブルジョア政党となり、修正主義の党となり、帝国主義と反動派の別動隊となる。日本共産党の第二次大戦後の経験、とりわけ宮本修正主義集団が党指導部をのっとっていった過程の経験とその教訓は、われわれにかた時もこのことを忘れることを許さない。
 「党内における異なった思想の対立と斗争は、つねに発生するものである。それは社会の階級矛盾と新旧事物の矛盾が党内に反映したものである。もし、党内に矛盾と矛盾を解決する思想斗争がなくなれば、また古いものを吐き出し、新しいものをとりいれなければ、党の生命もとまってしまう」。この毛沢東同志の党内矛盾についての理論は、党を建設してゆくうえでの根本思想である。党を形而上学的に静止の観点から絶対化し、党内には社会の階級矛盾と新旧事物の矛盾が反映して矛盾運動を形成していることを見ようとせず、矛盾と矛盾を解決する思想斗争が党を発展させてゆく原動力であることを見ようとしないなら、党をつねに生き生きとした戦斗的な部隊にすることはできない。日本共産党の歴史的経験は、党建設のうえで唯物弁証法に反した形而上学の観点が支配的であったことが、党の建設と発展に根本的な重大な誤りをもたらし、党内矛盾を正しく解決することができず、つぎつぎに挫折を重ねてきたことを教えている。われわれは、毛沢東同志の党内矛盾の理論を党建設上の根本思想とし、これを運用することによって誤りが発生することをふせぎ、誤りがあったら早い時期に改め、党をつねに生気はつらつとしたものにすることができるし、党建設の事業をふだんに発展させることができる。
 われわれは、宮本修正主義との斗争を通じて、また、われわれ自身のなかにある修正主義の影響との斗争を通じて、一歩一歩、われわれの世界観を改造する事業を発展させてきた。われわれの党は、何よりもまず思想の面から建設しなければならず、われわれの世界観を改造してプロレタリア階級の世界観を打ち立てなければならない。毛沢東思想でわれわれの思想を統率しなければならない。日本共産党の戦後の経験は、思想改造の面をおろそかにし、プロレタリア階級の世界観を打ち立てることをせず、そのために、党と党員の思想建設を正しくすすめることができなかったことを教えている。毛沢東同志の『老三篇』は、プロレタリア階級の世界観の真髄であり、いっさいのブルジョア思想との斗争のもっとも鋭い思想的武器である。われわれのすべての同志は、『老三篇』を座右の書とし、つねに、くりかえし真剣に学習しなければならない。また、われわれのすべての同志は、マルクス・レーニン主義の世界観、弁証法的唯物論をつねに学び、自分の思想としなければならない。そのためには、毛沢東同志の『実践論』『矛盾論』について、つねに実践と結びつけて学び、くりかえし学び活用しなければならない。党を思想の面から建設することは、党建設のうえでもっとも重要なことである。
 大衆路線の思想と方法は、党の全活動を貫く根本原則でなければならない。大衆をどう見るか、大衆にどう対処するか、これは党の活動における根本的な問題であり、プロレタリア階級の世界観に立つかどうかの問題である。われわれは、思想の面から大衆観点・大衆路線を身につけるようにふだんの努力をはらわなければならない。われわれの政策・方針は、天からふってくるものでも地からわいてくるものでもない。歴史の創造者である人民大衆のなかからのみ生まれてくるものである。党は、人民大衆にたいして徹底して謙虚に学ぶことによってのみ、大衆のなかから集中して政策・方針をつくり、ふたたび大衆のなかへもちこむことができ、党の誤りを正し、より正しい政策・方針をもち、人民大衆を指導して歴史を前進させ、革命をおしすすめることができる。毛沢東思想は党と大衆との関係、理論と実践との関係、集中と民主との関係について、完璧な、弁証法的唯物論につらぬかれた一連の法則をわれわれに教えている。日本共産党の歴史的経験は、主観主義、教条主義、経験主義、官僚主義、追随主義などの、弁証法的唯物論にそむき大衆路線にそむくブルジョア階級の思想と方法が、どれだけ大衆運動を失敗させ、運動を見とおしのない形式的なものにし、党と大衆に損害をあたえたかをわれわれに教えている。われわれの党は、徹底して大衆路線の思想と工作方法――「大衆のなかから大衆のなかへ」を堅持しなければならず、嵐のような大衆斗争のなかで強固な党を建設し発展させなければならない。
 われわれの党は、理論と実践とを結びつける作風、大衆と密接に結びつく作風、批判と自己批判をつねに勇敢におこなう作風、この三つの作風を貫かなければならない。
 生産点(工場、経営、農村、その他)は、労働者、農民、都市勤労人民が、アメリカ帝国主義、売国独占ブルジョア階級、宮本修正主義としのぎを削っているところであり、革命的人民の根拠地にすることができるところである。プロレタリア階級の党は、生産点において、労働者、農民、都市勤労人民を組織し斗争を発揚しなければならない。
 すべての重要産業に党を! これはわれわれのもっとも重要で緊急な任務である。
 われわれは、主として自分自身の力に依拠し、日本のプロレタリア階級と人民にたよって革命をやりぬくという独立自主・自力更生の精神を堅持しなければならない。また、プロレタリア国際主義の精神を堅持しなければならない。
 われわれは、長期の困難に耐え、革命の力をたくわえ、敵が仕かけてくるあらゆる攻撃にそなえ、敵が準備している戦争にそなえ、いかなる敵の攻撃にたいしても、いかなる敵のおしつけてくる戦争にたいしても、有効な反撃を加えることができなければならない。そのためには、平和的と武力的、公然と非公然、合法と非合法、議会的と大衆的のあらゆる斗争形態を結びつけてたたかうことができなければならず、それらをたくみに駆使することに習熟しなければならない。
 マルクス主義・レーニン主義・毛沢東思想は百戦百勝である。われわれがこの思想を堅持し、党の路線を堅持し、決意を固め、犠牲を恐れず、勇往邁進するならば、われわれの部隊はかならず小から大へと発展し、勝利はかならずわれわれのものである。




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