No.10正座をすると脚がしびれるのは


長い時間正座をしていると足がしびれてきます。体重の重たい人ほど足にかかる負担は大きく、それだけ苦しみも大きいものとなってきます。体重のすべてが正座している足にかかり、だんだんと足がしびれ、感覚がなくなり自分の足がどこにあるのか分からなくなってしまいます。

神経には運動神経と知覚神経とがあり、筋肉の動きをつかさどる運動神経が麻痺してくると筋肉が動かなくなってしまいます。また、「熱い」「痛い」などの感覚を感じる知覚神経が麻痺してくると、その部分がピリピリしたり、ひどくなると何も感じなくなってしまいます。


足がしびれてしまうのは、こうした神経と血管が、床と上半身によって圧迫されてしまうからです。そのまま正座を続けていると、今度は太モモの部分も圧迫され始め、足全体がしびれてきてしまいます。運動神経が麻痺しているために足の甲が伸びきったまま、足首を曲げることもできず、もちろん立ち上がることもできません。

こうしたことを少しでも防ぐにはなるべく同じ箇所に圧力を加えないようにすることが大切です。何度も足を組み替えたり、かかとで太モモを圧迫しないようにかかとの位置にも注意しましょう。

立ち上がる前に両方のつま先を立てて足首から先を伸ばすと少ししびれがとれます。だいたい正座で出席する儀式には30分程度のものが多いので何とかそれぐらいはもつように練習してみましょう。

なお昔誰かに、「男だったら正座は3時間20分が限度です。」と聞いたことがあります。根拠のほどはわかりませんが。いずれにしても長時間の正座は身体によいものではありません。



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