山口県山口市の宮野地区に岩杖という土地があります。
ここに住むとある方が病気のため田、畑、山などの手入れが全く出来なくなってしまいました。
そこで地元で活動するマロニエの森の会に「手入れかたがた何かしてみんかね?」とお誘いがあったんです。

岩杖の上流域にある木戸山公園での植樹もほぼ行き渡り、我が会も新たなフィールドを求めていた時でもありました。
理事会でも賛否両論ありましたが、「植樹をする山もそう簡単に見つからないし活動が止まれば会が止まる。」
「一部産廃の廃棄場になっていて拡大の可能性もある。木戸山に植樹をしても下流域が荒廃していては意味がない。」と
借り受けることにし、20年の期限付きで契約書をかわし荒れた土地の手入れを始めました。


上の写真は元鶏舎。屋根と壁を張り替えきれいに掃除をしました。
幅約10メートル、奥行き約50メートル。広大な施設が出来ました。中はがらんどうですが。
雨天でも活動でき宿泊も出来るこの施設を「森の夢」と名付けました。

完成してから二度、子供たちと夏のキャンプをしました。
昨年は市内の大学にきている留学生も参加してくれました。

キャンプでは裏山の竹を切る事から始め、その竹で各自が自分の食器とベッドを作ります。
ドラム缶ピザやバーベキュー、竹を使ったそうめん流し。
裏山の探検。草刈。
近くの川を一部せき止め鮎を放してつかみ取り。
本物の川に鮎を入れるとそのとたん人の目には見えなくなります。
これを素手で捕まえるのはかなり大変。
無事に捕まえた鮎は当然焼いて食べます。

一泊二日のキャンプの間、あまりイベント目白押しと言うわけではないのですが、
子供たちは勝手に遊びを思いつき、なにやら走り回っています。
あれこれ用意し過ぎないのもこのキャンプの特徴ですね。

この施設だけでなく畑や山も含めて、ここは様々な可能性をもった地域になっています。
訪れる人の思いをいろんな形で実現できる空間にしていくつもりです。
「何でも出来る=何も出来ない」にならないように。