硬座の座席に私を乗せたK809次の列車は定刻どおり7時26分上海駅を
出発した。「西湖風光二日遊」のスタートである。昨日、人民広場付近の旅行
社で申し込んでの旅である。列車は途中「嘉興」に停車し、約2時間20分で
「杭州」へ到着した。この駅で集合だ、いろいろの旅行社が旗を掲げている。
「西湖風情」の小旗を捜さねば。
約15名を乗せたマイクロバスは杭州駅前を出発した。ガイドがマイクで喋
り出す。半分ぐらいは何とか解るかな?いや3分の1程度であろう。ともあれ
ほんものの中国語の実地体験である。湖南省からのご夫婦、親子づれ、湖北省
からのご夫婦、貴州省からの若者達、上海からの人・・・そうそう、台湾から
来ている人がいました。彼は私と同じ一人旅、宿の部屋は彼と同室になりまし
た。台湾から中国大陸へは香港を経由しなければならないそうです。
中国六大古都の一つ杭州は南宋の首都だった。開封を都としていた北宋は北
方民族「金」から逃れ1127年杭州へ都を移したのです。日本では平安時代
末期のころです。国家、文化の大移動が起こったのである。江南が文化的にも
経済的にも発展するきっかけになったであろう。
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