平成15年7月18日黄山市屯渓にて

  近くに老街がある。とりあえずそこへ行くことにする。駅前から輪タク(自転車で 二人乗りの幌車を引っ張る乗り物)で老街へ。老街は明代からの建物が残る商店街 であった。筆硯のお店と、お茶のお店が多い商店街である。それにしても暑い、昼下がり の一番暑い時である。暑さに時間も止まったようであった。・・・駅前の賓館でシャワー を借りよう!また輪タクをひらう。
  輪タクのおっさんが話し掛けてくる「韓国人か?」「日本人だ」・・・「近くに博物館 のような所があるが行かないか」「風呂に入りたい。駅前へ行ってくれ!」 ・・・「綺麗なところがあるがどう?」「女は要らない、駅前へ行ってくれ」「お勧めの ところですよ」・・・「じゃ!行ってみてくれ」・・・案内されたお店へ入る。
  一見床屋風であるが、若い女性の視線を幾つも感じる。案内に従い2階へあがる。更に多くの女性がいる。 、奥の方へ、両側に個室がある廊下を通りぬけると、ベッドがたくさん置いてある 広いマッサージルームであった。そこを通り一番奥の広いシャワールームへ 他にお客は誰もいない。
  服を脱ぎ裸になる。そばに若いお兄ちゃんが立っている、按摩はどうか タイ式もあると言う。・・・とにかくシャワーを浴びよう。シャワールームの隅に浴槽が一つ 置いてあったが、シャワーのみとした。
  早く出よう!あまり気持ちの良い所でもない!体を拭き服 を着る。若いお兄ちゃんが色々薦める。「私には時間が無い、時間がないのだ!」と、 何回も繰り返し、20元を支払ってお店を後にした。
  店の横では、輪タクのおっさんが待っていてくれていた。彼の薦める、博物館とやらへ行ってみよう。 着いた所は、明代末期の数学者「程大位」の住居であった。今は「程大位珠算博物館」として 開放されていた。程大位は算盤の開祖として有名である。明代の建物がそのままに、算盤にまつわる 数々が展示してある中を一人で見学させてもらった。貴重な見学であった。
  次にお茶の良い店があると言う、彼に任せることにした。着いた所はお茶屋さん、しょうがない 既にお茶は買ってあるが、お付き合いで一つ一番小さいやつを買うことにしよう。お茶をいただく。

  その後歩いて駅へ向かっていると、輪タクのおっさんがまた登場してきた。公園に行かないか? という。大きい公園だと言う。時間もある。「よし!行ってくれ!」。輪タクは繁華街をとおり 公園へ到着、・・・日陰が無い!・・・川(新安江)のそばの公園は日陰が全くなかった。 そこそこに引き上げることにする。来た道と同じルートで行ってくれ!途中、市場があったように思う。 そこで降りよう。車夫は年齢39歳とのこと、「歳の割には老けて見える」と言うと、 「生活が苦しいからだ」と言う。途中で降ろしてもらい、運賃を支払い、繁華街をうろつきながら 駅へ向かった。