りんごダイエットの方法
有名なダイエット方法で、現在でも人気が高く、実践している人も多いダイエット法です。りんごの持つ様々な成分が成人病予防に効果があり、ダイエットというよりも健康法として行っている人も非常に多くいます。
1992年に瞑想家の原久子さんが書いた「やせる!リンゴダイエット - 三日間リンゴ食べ放題で3キロやせ、美肌になる!」という本がきっかけとなって、日本中で大ブームとなりました。
HP:原アカデミー 心とからだのデトックス
りんごダイエットの具体的な方法とは、名前の通り「りんごを食べること」となります。
一番ハードなパターンは、三日間という期間を決めて、その間はりんご以外の食べ物を一切食べないという方法です。りんご以外にお腹に入れていいのは水やお茶だけです。
また、3食全部りんごなんて無理、という人は、そのうちの1食か2食をりんごだけにします。
つまり、これまでの1日の食事の中にりんごを取り入れて、その分普通の食事を減らすという、置き換えダイエットの一種です。
実際に体重の減少があった人も多くおり、3日間りんごだけという生活をした人であれば1kgから3kgの減少、1ヶ月間、食事の1回をりんごにした、というパターンの人であれば4kgくらいの減量は可能のようです。
身体に入ってくるカロリーが減るのですから、理にはかなっています。ただ、短期間にやせると元に戻るのも早いと言われている通り、りんごだけの3日間が終わって元の生活に戻すと4~5日で元に戻ったという声も多くあります。
やはり、食事の一部をりんごにして、その分普通の食事を減らす、という法が良いやり方となってくるでしょう。
1つのものだけを食べてダイエットしようとする方法は「単品ダイエット」と呼ばれ、本の評価でもネットの掲示板でもいいようには書かれていません。一番の理由は、それしか食べないと栄養が偏(かたよ)り、身体に良くないということです。
栄養の偏(かたよ)りをなくすのであれば、ミネラルは錠剤で補給出来ますし、タンパク質の補給にはプロテインを飲めば良いでしょう。
しかし本当に栄養の偏(かたよ)りが深刻になってくるのは長期間、1つのものしか食べなかった場合であって、例えばりんごしか食べない、という生活を多くの人は何日続けられるでしょうか。ほとんど人は2~3日で飽き、りんごを見るのも嫌になるでしょう。
ごく短い期間(1日か2日)であれば、栄養の偏(かたよ)りに関しても、それほど神経質にならなくても良いと思います。
健康法としてのりんご
りんご100g中には、水分84.9gを始めとして、タンパク質0.2g・脂質0.1g・炭水化物14.6gの他、カリウム・カルシウム・リン・銅・マンガン・ビタミンA、E、B群などを含み、また、りんごの中にはリンゴポリフェノールという物質が含まれていますが、このリンゴポリフェノールに脂肪を抑制する効果があると言われています。
以前、みのもんた氏がTVで語っていたことですが、体調を崩した時に医者からの指示で、朝と昼はりんごと水分だけ、夜は普通の食事(腹八分目)を心がけたところ随分と身体も細くなり「癌じゃないのか?」と噂されるくらい体型が変わったということです。ダイエット目的というより健康第一の理由だったそうですが、スッキリして体調も良くなったそうです。
「ヒト介入研究」の実験によると、りんご1個半から2個を3日間継続して食べてもらい、中性脂肪の数値を測定したところ、被験者14人のうち12人に中性脂肪の減少が見られました。
この中でも中性脂肪が多い人ほど減少幅が大きく、少ない人では減少幅が少なく、りんごには中性脂肪を正常化する効果があるとの結果が出ています。また、コレステロールを下げるという効果も証明されています。
フィンランドで1967年から28年間、1万人の男女を調べた疫学(えきがく)調査によると、りんごの摂取は、脳卒中になる危険性を、男性で41%、女性で39%下げるという結果も出ています。この低減効果はお茶やワイン、タマネギよりも高いとされています。
「りんご1個で医者いらず」という言葉も、まんざら嘘ではないのです。研究者たちの言を借りれば「りんごとは不思議な果物。成分内容を見ても特に変わったものが入っているわけではないが、人間の体内を正常に保とうとする働きがある。成人病予防に効果があることが色々な実験によって証明されている。」ということです。
ダイエットのみという考えではなく、生活の中にりんごを取り入れることは、病気予防という観点から見ても正しいことなのです。