空から降るはずのないようなものが降ってくる、という事件が世界中で報告されている。こうした謎の落下物の事例は、はるか昔から報告されており、現在でも各地でそういった現象があり、以下はその一例である。
1999年8月18日、アメリカのノースカロライナ州のリンカーンという街で、トウモロコシの葉が大量に降ってきた。そのトウモロコシの葉は、一つの巨大なかたまりのような感じで上空からまとまって落下してきて、中には1mくらいの大きな葉も含まれていたという。
しかもトウモロコシの実のついていない、葉だけの部分が大量に降ってきたのである。不思議なことにどれも、もぎたてのように青々として新鮮だった。
近くにはトウモロコシ畑などなく、なぜ実がついていなくて葉の部分だけがまとまって落ちてきたのか、原因ははっきりしていない。
2000年5月31日、エチオピアのある農場に大量の小魚が落下してきた。魚は雨あられと降り続き、辺り一面は小魚でいっぱいになるほどだった。降ってきた小魚たちは最初生きていてぴんぴんしていたというが、水もないのでやがて死んでしまった。
一説によるとインド洋で暴風雨に巻き上げられた小魚たちが強風に乗って運ばれて来たのではないかと言われているが、明確には証明されていない。
1997年12月2日深夜、アメリカのマイアミ郊外のアパートが立ち並ぶ住宅街に、バーンという、何かが落ちてきたような激しい音が響きわたった。びっくりした住人たちが外に出てみると、ちょうど塀(へい)の上の、数十cmの「厚さ」に当たる部分に、女性の死体があるのが発見された。
その女性は30~40歳くらいで、体重は50kgくらい。死体は二つに裂けており、状況や遺体の損傷具合からして高空から落下したことは間違いないのだが、近くには飛び降りるような高層ビルなど全くない。
航空機から落ちたという事実もなく、しかもこの女性は落下する寸前まで生きていたということが調査の結果判明した。この事件も未解決のままである。
1998年10月、アメリカのワシントン州、タコマ周辺の地域に300羽以上のムクドリの死体が降ってきた。死体はどれも異様な死に様で、心臓や肺の血管が詰まっていたり、胸郭(きょうかく)が潰れているものがほとんどだったという。
また、1999年1月27日、ルイジアナ州のバストロップという街では二日間にわたって何千羽ものクロウタドリが降ってきた。鳥たちはどれも半死半生で、呼吸困難におちいり死んでいった。
また、この他にも、カエルやカニ、カラシナの実やエンドウ豆が降ってきたという事件も報告されている。