その1
忍者でござる
東京。
この世のありとあらゆる夢と絶望を約束する巨大都市。
その東京のさらに最果てにそれはあった。
人の通わぬ人工島。
いまはただ、静かな眠りにつく冷たく凍えたコンクリートの塊。
しかし、このコンクリートアイランドが熱く燃えさかる時が、
永き眠りを覚ます日が刻一刻と近づいていた。
北から、南から、東から、西から、海を越え、
山を飛び、谷を越え、僕らの町にやってきた、
ハットリ君がやってきた。
その数、20万!!
ふとん その1
「なにが『あ・・・・・・』よ、まったく・・・・・・。
やっぱり寝てたのね!」
「おまけに布団に包まって、床の上を転がってるなんて!
もう、なにやってんのよ!」
「蓑虫のまね」
「・・・・・・・・・・・・」
ふとん その2
「なにが『あ・・・・・・』よ、まったく・・・・・・。
やっぱり寝てたのね!」
「おまけに布団に包まって、床の上を転がってるなんて!
もう、なにやってんのよ!」
「ロールパン」
「・・・・・・・・・・・・」
[ 目次へ | 次へ ]