月 旬 |
園地 樹体の管理
|
防除・薬剤散布
|
上旬
1月 中旬
下旬 |
防鳥対策 実に袋、サンテ等を被せる。または木ぜ
んたいを白カンレイシャ・目の細かい網・その他被覆
材などで覆う。(袋・サンテではカラスの食害から守
れない。被覆材は根元まできっちり包まないと小鳥
が中に入って食害する。) |
液肥の散布 燐酸・カルシウムを主体にした液肥
(温かい小春日和を選んで散布する。1・2月中にで
きれば数回行う)
|
上旬
2月 中旬
下旬 |
マルチ被覆 冬の弱い光を補う効果と、浮皮の軽
減効果
苦土石灰・牡蠣ガラ石灰の施用 適量
完熟堆肥・ピートモスなど有機物の補給
新植・改植の準備
ハウス栽培 温度の上がりすぎに注意
(日差しがだんだん強くなりハウス内の温度が高くな
るが、南津海の場合25℃以上になると浮き皮になり
易い。特に3月になると要注意) |
サビ果の予防 ジマンダイセン600倍
|
上旬
3月 中旬
下旬 |
遅くともこの時期までなら、袋・サンテなどを掛けても
退色防止の効果はある。ただし袋掛けやサンテは
年によって浮き皮を助長することがある。
接ぎ木用穂木の採取
新植・改植 1年生・2年生の植え付け
ハウス栽培 減酸の進み方と浮き皮果の発生度
合いを見て、大玉から順に収穫を開始する。
|
カイヨウ病の予防 果実の無い未結果樹ではこ
の時期に濃い目のICボルドー40倍を必ず散布す
る。 |
上旬
4月 中旬
下旬 |
春肥の施用 配合肥料 5〜6俵
(実があるのでやや遅めに)
大苗の移植 中旬以降新芽が動き始めてからの
ほうが良い
露地栽培の収穫開始 減酸の度合いを調べ大
玉から先に収穫する、糖・酸の高い小玉はさらに肥
大させてから取る。 |
収穫一週間前に防カビ剤を散布 ベフラン
2000倍・トップジンM1000倍
ハダニが見られるならばダニ剤を加える。
コロマイト・マイトコーネ・カネマイトなど
(冬と違い気温が高いのでダニは収穫後果実の上
で爆発的に増える。またハダニはヘタの中にもぐり
こみヘタ枯れを引き起こす。) |
上旬
5月 中旬
下旬 |
小玉を残して中玉を全て収穫する
収穫後は数日から一週間程度の予措をして出荷販
売する。仮貯蔵は実が萎び過ぎないように不織布で
コンテナごと包むか、または貯蔵庫の中に入れて湿
度80%を保つようにして貯蔵する。常温貯蔵は約一
月が限度。6月以降の販売を考えるならば低温貯蔵
庫が必要。その場合温度7〜8℃、湿度85%程度の
条件が望ましい。低温貯蔵で条件が良ければ良好
な状態で7月までの長期貯蔵が可能。
収穫直後に剪定 実がなっているので今まで剪
定ができなかったが、この時期、花と新芽は出そろ
っているのでそのバランスを見ながら剪定をする。
小玉の収穫 残されていた小玉は二次肥大でか
なり大きくなる。回青が進み外観は悪くなるが、中袋
はきわめて薄くなり美味しい。
|
収穫直後にカイヨウ病の防除 ICボルドー60倍
花の防除 ボルドー散布の10日〜2週間後
フロンサイド2000倍(ホコリダニにも効く)
訪花昆虫の多い年はダントツ・アクタラ3000倍を
加える。
|
上旬
6月 中旬
下旬 |
大苗移植の適期
夏肥 化成226 2〜3俵
除草 |
黒点病・スリップス・カイガラムシの防除
Mダイファー600・コテツフロアブル4000・アプロード
1000倍
カイヨウ病の防除 ICボルドー80倍
Mダイファー散布から10日以上はなして散布
黒点病・ハダニ・サビダニ・カイガラムシの防除
ジマンダイセン600・スプラサイド1000・ダニカット
1000倍 |
上旬
7月 中旬
下旬 |
夏芽の発生 育苗中の苗木・高接ぎ樹では一ヶ所
から多数の芽が出た場合芽かきをして2本にし、30c
mくらいで摘心して緑化を早める。夏芽を早く充実さ
せると8月中に秋芽を吹かせることができ、さらに充
実した秋芽を得ることができる。春芽、夏芽、秋芽と
一年に3回成長させることによって速やかな樹冠拡
大ができる。
育苗中の1・2年生苗木は一月に一回施肥
配合または化成肥料を2〜3握り |
1・2年生苗木のエカキムシ防除
アクタラ粒剤 20g/一本を根回りへ(夏芽発生の
10日前までに撒いて土を掛ける)
未結果樹では樹冠拡大と、カイヨウ病の発生を防
ぐため、夏芽の発生が始まると同時にエカキムシ
の防除を欠かさず行う。10日〜2週間の間隔で9
月の下旬まで6〜7回散布する。その際チッソ系液
肥を加用すると良い。
ダントツ・モスピラン・アクタラ・アドマイャーなどを
回して使う。
黒点病・サビダニの防除 Mダイファー600
倍・オサダン5000倍 |
上旬
8月 中旬
下旬 |
旱魃がひどい場合、南津海は落葉しやすいので適
度の潅水をする。 |
南津海の黒点病
カイヨウ病の防除 コサイド2000倍+クレフノン
200倍
(この頃から9月の末までの期間は果実にカイヨウ
病が感染しやすいので要注意)
|
上旬
9月 中旬
下旬 |
初秋肥 夏肥を施さなかったか、または雨が大変
多くて肥料の流失が心配される場合は配合肥料を
2〜3俵を施す。
秋芽の発生 8月下旬から出始めた秋芽は芽か
きをして必ず1本にする。充実が足りないときはさら
に摘心をする。
摘果作業 9月から10月にかけてが摘果の適期
摘果の要点 まず大玉は必ず落とす。陽光を直接
受ける外なりで上を向いた実はなるべく落とす。つぎ
にキズ果と極端に小さい実を落とす。できれば葉裏
に隠れるような実を多く残すようにする。(ハウス栽
培は露地栽培より早めの摘果を。8月〜9月)
軽い剪定 摘果作業と同時に軽い間引き剪定
ができる。また、防除に失敗して夏秋梢にカイヨウ病
をつけた場合、このときに罹病枝は全て剪除し焼却
する。(カイヨウ病の感染した枝葉は絶対園内に残さ
ない) |
黒点病・ハダニ・サビダニ・ホコリダニの防除
ジマンダイセン600倍・バロック3000倍・サンマイト
5000倍・アクタラ2000倍
台風の襲来があればカイヨウ病予防のため前後
にマイシン剤を散布する。
カイヨウ病
スリップスの害 |
上旬
10月 中旬
下旬
|
摘果終了 露地栽培の場合 30葉に1果
ハウス栽培、冬季被覆栽培の場合 40葉に1果
秋肥の施用 配合4号 5〜6俵
(施用時期が遅れないように注意、みかんのような浮
き皮の心配は無く、樹体に十分な耐寒性をつけるた
めやや早めの秋肥) |
|
上旬
11月 中旬
下旬 |
ネット栽培 施設にネットを被せる。
ネットの破れを補修
ハウス栽培 ビニールの被覆(寒さが来る前に) |
|
上旬
12月 中旬
下旬 |
|
|
冬期間の
注意 |
南津海は比較的耐寒性の強いほうですが、マイナス4℃以下になるとス上がりの危険がある。寒波の襲来が予想されたときには、暖房など取れる対策があれば行うとよい。 |
防除の
問題点 |
年間を通じてカイヨウ病の防除を主体に組むとハダニが大変発生しやすくダニ対策が難しい問題です。数少ないダニ剤を有効に使うためにマシン油をどこかで一度使用するとよいかもしれない。 |