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No.014 ボンネットの中に広がる光景

結構デカイ車に乗っている「彼」は、その日もいつものように自家用車にエンジンをかけて出かけていった。

しばらく走っていると、なぜか水温計がどんどん上がりだし、エンジンがオーバーヒート気味になってきた。ボンネットの隙間からかすかに煙も見える。車のことにはそれほど詳しくはなかったが、あきらかにエンジンが異常をきたしているのは分かった。

すぐに車に止めて、とりあえずエンジンを冷やそうと、彼は急いでボンネットを開けてみた。しかし開けてビックリ ! そこには、凄まじい光景が・・ !

なんと、エンジンの上にネコが・・正確にはネコの死体だが・・が、乗っており、エンジン部分の高熱で死体のあちこちはドロドロに溶け、頭と胴体がくっついたような形になっていた。

付近にはネコの毛と肉片と血しぶきが広がっていて、見るも無惨な状況になっていた。


びっくりしてすぐに車屋さんを呼び、その車を工場まで持っていってもらって、中を念入りに分解洗浄してもらった。ちなみにそのネコの死体は、引きはがして山の中に埋めてあげた。

車屋さんの話によると、こういうことはそれほど珍しいことではないらしい。一年に一人くらいは、こういうケースで車を持って来る人がいるとか。

なぜこういうことになったのか聞いてみると、寒い時期、車を運転して帰ってきて、エンジンを切ったとする。すると最初はエンジンも高熱を帯びているが、そのうちだんだん冷えてきて、ちょうどよい暖かさになる。
その時にたまたまネコが、車の下の部分から登ってきて(車の下の部分は機械がむきだしなので)エンジンの上で寝るようになる。

そして更に、その時にたまたま、また車で出かけなければならなくなってエンジンをかけると、ボンネットの中で寝ていたネコは、何かの駆動部分に巻き込まれるような感じで即死し、後は走っていくほどに高熱で焼かれ、蒸されてこのような状況になるらしい。

軽自動車なら内部が狭いのでこういうことはほとんどないらしいが、大きい車になるとたまにこういうことがあるとのこと。自分もこういう事態だけは是非とも避けたい。