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No.58 人間に危害を加え、殺人をおかす透明人間



ポルターガイストか、透明人間か

1960年8月、南アフリカのディトゥーン農場で暴動事件が起こり、その首謀者としてジミーという男が逮捕された。ジミーは警察に連行され、取り調べを受けることになった。

いつものように警察署内の取調室でジミーの事情徴収が始まったが、しばらく経つと突然ジミーが苦しそうなうめき声をあげ始めた。

「あ・・あ・・脚が・・。!!」と叫んでいきなり床の上をのた打ち回る。もちろん、取り調べに当たっていた警察官たちは誰のジミーを蹴ったりなどしていない。一人で勝手に苦しみだしたのだ。


しきりに脚に痛みを訴えるジミー。不思議に思って、警察官たちがジミーのズボンを脱がしてみると、ジミーの両脚には深い切り傷がくっきりと刻まれていた。まるで今、鋭利な刃物で切ったかのような傷である。

そしてその傷は、警察官たちの見ている目の前でみるみる血を噴き出し始めた。わけのわからないまますぐに手当てをさせ、とりあえずその日の取り調べはそこで中断した。

だがこの日を境に、たびたび取り調べの最中にジミーにこのような現象が起こり始めたのである。最初は脚の切り傷だったが、あるときは胸に刃物で刺されたような傷が、またある時は腕に見事なほどの切り傷が、またある時は腹に引っかいたような傷が・・といった感じである。

さすがにこう、たび重なっていくと、警察でも「透明人間がジミーに危害を加えているのではないか。」という意見も出始めた。なぜジミーにこのような現象が起こったのかは、結局分かっていない。


正体不明の残忍な殺人者

1761年、北イタリアのヴァンティミーリア地方。この地方は冬になると極寒で雪に覆われてしまうため、秋になるとそれぞれの家庭の女性たちは冬に備えて森に薪(たきぎ)を拾いに行くのが年中行事となっていた。

その日も仲のよい女性たち5人が、一緒に連れ添って森に薪(たきぎ)を拾いに行った。そしてお喋りをしながら歩いていると、そのうちの一人の女性が突然叫び声をあげて地面に倒れこんでしまった。

すぐに他の4人の女性たちが、今倒れた女性を取り囲む。だが、その倒れた女性の姿を見た時、4人は驚愕(きょうがく)した。すでに死亡しているのがはっきりと分かるような無残な死体と化していたからだ。


その女性は、着ている衣服はズタズタに切り裂かれ、靴まで切り刻まれていた。
頭の部分は割れ、身体は何かの力によって引き裂かれており、内臓が飛び出していた。腹のあたりはクチャグチャにつぶされて脚は折れ、骨が飛び出していた。

だが不思議なことに身体からはまったく血が出ていない。すぐに警察を呼んだが、4人は口をそろえて「不信な人間は近くにいなかったし、死亡する直前まで彼女には何も変わった様子はなかった。」と言う。
結局警察もお手上げ状態で、この事件は迷宮入りとなった。



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