No.34これを食べればこうなる、という事例


「これを食べるとこうなる」という言い伝えは、古くから語り継がれてきました。今ではほとんど聞かなくなりましたが、昔の人はこういったことを信じていた人もかなりいたようです。

代表的なものとして「酢を飲むと身体が柔らかくなる」とか「ミョウガを食べるともの忘れがひどくなる」などがありますが、こういった言い伝えの中には科学的根拠のほとんどないものから、まんざら無視できないものまで様々あります。


以下にいくつか挙げてみますが、まずはあまり根拠のないものから。これは気にする必要はないと思います。

お茶を飲みすぎると色黒になる。
お茶を飲みすぎると目が悪くなる。
お茶を飲みすぎると早く歳をとる。
スイカの種を飲み込むと盲腸になる。
チョコレートを食べ過ぎると鼻血が出る。

酢を飲むと身体が柔らかくなる。
酢を飲むとシャックリが止まる。
酢を飲むと双子が出来る。
酢を飲むとにきびが直る。
※酢には疲労回復の作用はありますが、上記のような効果はありません。

ミョウガを食べるともの忘れがひどくなる。
昆布を食べると髪が黒くなる。
昆布を食べていると髪が薄くならない。
※昆布は高血圧症や脳軟化症の予防には効果があると言われていますが、昆布の成分の中には髪の色素(メラニン色素)を直接増やすような物質は含まれていません。


事実、もしくは「そういう考え方も出来る」というもの。

カボチャの食べ過ぎで肌の色が黄色くなる。
これはものの本によりますと事実らしいです。書いてる自分でも「?」と思ったのですが、戦時中米が不足していた時代、人々はカボチャやイモばかりを食べていました。その当時の人たちは皆、肌が黄色がかっていたそうです。カボチャの中のカロチンという色素が肌に沈着して、この現象を起こすとか。手のひらや爪から黄色くなっていくそうです。

砂糖の摂り過ぎは近視になる。
砂糖によってビタミンBが消費され、ビタミンBの不足が目の機能を低下させるということですが、視力低下の原因は、照明の不足や画面・本などを長時間見つづけるのが主な原因です。砂糖 = 視力に影響というのも極端ですが、若干の影響はあるようです。

こげたものを食べるとガンになる。
魚や肉のアミノ酸が焼ける時に発ガン性の物質を発生させるのは事実で、そういった意味では合っています。ネズミに、魚や肉のこげたものだけを与え続けるとガンになるということは分かっていますが、これは通常の何万倍も与えた場合のことであって、普通に食べる分には心配無用です。

コーヒーを飲むと眠れなくなる。
コーヒーに含まれるカフェインには確かに興奮作用がありますが、眠れなくなるかどうかは人によって全く違います。中には寝る前のコーヒーを習慣にしている人もいるほど。ですが、本当に眠れなくなる人がいるのも事実です。コーヒー = 眠気覚ましという印象がありますが、単にカフェインだけを比べるのなら緑茶に軍配が上がります。