適正な体脂肪率
適正な体脂肪率は、世界共通での基準があるわけではありませんが、東京慈恵会医科大学が判断基準にしている数字は以下のようになっています。
男性の場合
30歳未満なら適正な体脂肪率は14-20%
30歳以上なら適正な体脂肪率は17-23%
25%以上が肥満。
女性の場合
30歳未満なら適正な体脂肪率は17-24%
30歳以上なら適正な体脂肪率は20-27%
30%以上が肥満。
現代では、体脂肪測定器が広く普及し、誰でも手軽に体脂肪が測れる時代となりました。立った状態で両手を伸ばして測定器を持って測る、この最もポピュラーな測定方法は生体インピーダンス法と呼ばれます。
これは身体の中に微弱な電流を流して測定するものですが、脂肪と筋肉では電気抵抗が違いますので、そのことを利用して脂肪と筋肉の比率を算出するという原理になっています。
裸足で体重計に乗るタイプの体脂肪測定器も出ていますか、ダイエットの途中で測るなら、足から乗るタイプよりも、両手で持って測るタイプの方がお勧めです。
ダイエットを始めて体重が減ってくると、だいたい最初に腹から脂肪が落ちていきます。下半身よりも上半身の方からやせていく傾向が強いので、足から乗る体重計のタイプだと、下半身を中心とした体脂肪率が表示されるからです。
ただし、これらの体脂肪測定器も完全に正確というわけではありません。同じ人が一日に何回も測っても、起きた時や食事の後、仕事から帰った時、風呂上りの時など、身体の状態によって違う数値が出てしまいます。
また、各メーカーごとに判断基準が違いますので、同じ人が同じ時間に測ってもメーカーが違えば違う数字が出ます。
こういった機械で測定する場合は、あくまでも参考ということで毎日同じ時間、同じ条件で測定し、その平均をとるといった形でだいたいの体脂肪率を求める方が良いと思います。一回測定したからといって、その数字が必ずしも正確なものではないのです。
その他の体脂肪率測定法
この他にも体脂肪率を測定する方法には以下のようなものがあります。
皮下脂肪厚法
昔から行われてきた、身体の指定された部分をつまみ、それをキャリバーと呼ばれる測定器で厚さを測って体脂肪を計算するという方法です。各数値を計算式に入れて算出されます。手動で計測するため誤差が生じやすいことや、内臓脂肪の測定は出来ないことなどの欠点があります。
水中体重測定法
完全に水中に潜(もぐ)って、水の底に置かれた体重計で体重を量(はか)り、その数値と、大気中の自分の体重を比較して身体の密度を計算して測定するもので、比較的正確な測定が出来ます。ただし、水中で量る時には完全に息を吐き切った状態で測定するということですので、かなりの苦痛が伴いますし、大がかりな装置も必要です。
超音波法
本などで超音波による身体の断面写真をご覧になった人も多いと思いますが、超音波法もこの装置を使います。身体の断面写真を撮影して、その写真を元に体脂肪率の測定をします。精度が高い方法です。
二重エネルギーX線吸収法
X線といえばレントゲンを思い浮かべますが、これは2種類のX線を全身に当ててその透過率の差から身体の内部を測定する方法です。元々医学の分野で骨密度を測定する方法でしたが、脂肪や筋肉に対する測定にも応用出来、現在では最も正確な測定方法とされています。