髪とヒゲ
▼髪
人間の髪の毛は1ヶ月で約1.2cm伸びます。生まれてから一度の髪を切らずに80年生きたとすると、髪の長さは11.5メートルになる計算になります。
ですが実際はそこまで伸びることはなく、髪の毛には寿命があります。日本人女性であればだいたい4年から5年、日本人男性であれば3年から5年で、髪は成長が止まったり、自然に抜けたりします。
髪を伸ばし続けた人として、ベトナム人男性でトラン・ヴァン・ハイさん(写真)という人がいます。彼は40年間髪を切らずに伸ばし続け、2004年に計測してもらったところ、6.2メートルの長さになっていました。
もちろん、自分の身長よりもはるかに長いわけで、そのまま垂らしていればいつも引きずるようになりますから、頭の上でぐるぐる巻きにして収めてあります。数年間は髪を洗ったことがありません。もっとも、洗おうとすればかなり面倒な作業となるでしょうが。
▼ヒゲ
ヒゲは同じ人体の毛であっても髪の毛よりも成長のスピードが早く、速度で言えば髪の毛の約10倍、伸びるのが早い人であれば1ヶ月で12cm伸びます。
ヒゲについても伸ばし続けた人がおり、アメリカのハンス・ラングセンスさんは5メートル33cmまであごヒゲを伸ばしていました。
▼爪
爪を伸ばし続けることは日常生活でも危険や不自由を感じるため、伸ばしてもファッションの範囲内にとどめるのが普通です。
爪の伸びるスピードは1ヶ月で約3mmで、1年間爪を切らなければ3.5cmになる計算ですが、ここまで伸ばす人はあまりいません。
ですが、アメリカ人女性のリー・レドモンドさん(写真)は延々と27年間にも渡って爪を伸ばし続け、一番長い爪で90cmを超え、10本の爪の合計の長さは7.51メートルにまで達しました。毎日細心の注意を払っての努力の結果といえます。
ギネスに認定されて満足した後、アルツハイマー病の夫を看病するために2006年、この爪をレーザーによってばっさりと切ってしまいました。
足の爪に関しても伸ばし続けた人がおり、アメリカ人女性であるルイーズ・ホリスさんが最長記録となっています。1982年から伸ばし続け、足の爪10本分の合計の長さは2.1メートルあります。
足の爪は手の爪に比べると成長が4分の1程度しかないので、手の爪ほどに伸ばすことは出来ないようです。