Air Filter について

●大気汚染について

大気を汚染する物質には、有機物、無機物及び有害なガス などがあります、このような汚染物質を、自然に発生するものと 人工的に発生するものとに分類して考えてみると

自然に発生するもの
春ごろ中国からやってくる砂塵の黄砂、また花粉症でいつも 話題になるスギ花粉などの花粉、そのほか微生物やカビ類 なども多く存在します。

人工的に発生するもの
工場から排出されるばい煙や有害ガス、とくに自動車からの 排気ガスなどは社会問題にもなっています、また室内では ダニ類や埃の塵埃のほかに、合板建材などから出るガス、 ホルムアルデヒトなど接着剤によるガスも多くあります


●フィルターの種類

このように汚染されている場所では大気の汚染から人間の 健康を守るために、多くの種類のフィルターが使用目的に よって製作されています、その原理は、大きく分けて 3つに分類できます。

1)静電式 粉塵を+に帯電させ−電極に
吸着させ捕集する方式
2)ろ過式 濾材を用いてろ過捕集する方式
3)衝突粘着式 粉塵を粘着材が塗ってある媒体に
衝突付着させて捕集する方式

ちなみに弊社が製造ていいるフィルターは全てろ過式です


エアフィルターの性能について

エアフィルターの性能をあらわすデータには
圧力損失、粉塵捕集率、粉塵保持容量があります。

■圧力損失
エアフィルターを定格風量で使用したときに生ずる圧力損失で 単位は?Aqであらわしています、使用初めの初期圧損と最終圧損 (使用と共に粉塵が捕集されることにより圧損は数倍になる)では 使用条件によって異なるので、初期圧損を表示します。

■粉塵保持容量
フィルターの初期圧損から許される最終圧損までにフィルター内に どれだけの量の粉塵が捕集できるかということで、捕集容量を増加 させるため、フィルターの構造が工夫されています、ジャバラ構造は その一例でろ過面積を大きくして捕集容量を増加さすことが出来 多くのフィルターがこの構造で製作されています。

■粉塵捕集率
粉塵捕集率はフィルターを通過する空気中の粉塵をどの程度除去できるか ということですが、これについては、フィルターの種類や構造、粉塵には 多種多様の物質及び大きさが存在するので、同一の方法で測定し、捕集率 を表示するのは困難である。またフィルターも全ての粉塵に対応するもの はなく、用途に応じて製作されているため、用途に応じた捕集率の測定が 行われている。これらの測定方法には、重量法、比色法、DOP法の3つの 方法が目的に合わせて使われている。


重量法について

一般に使われているほとんどの空調用フィルターは中性能以下の物が圧倒的に 多く使われています、そのほとんどは重量法で測定されているのが実情です 比色法やDOP法は高性能、及びヘパーフィルターの性能測定に使用されます、 また、測定に使用される粉塵はJIS Z8901で決められた下表が使われてます。

エアフィルターの性能試験に用いられるダスト (JIS Z8901)
粉体の種類 使用紛体 粒径(μ)
8種 関東ローム 5〜40
11種 関東ローム 2〜10
12種 カーボンブラック 0.03〜0.20
13種 フタル酸ジオクチル・ステアリンサン 0.2〜0.4
14種 フタル酸ジオクチル・ステアリンサン 0.3〜3.0
15種 関東ローム8種 (72%)
カーボンブラック12種 (25%)
コットン・リント直径約1.5μ長さ1mm以下(3%)

下図に示す装置概略図は重量法による測定装置です重量法の試験に使用されるダストは一般に 大気塵に近いとされているJIS15種の試験粉体が用いられます。


試験フィルターを定格風量になるように風量を調整し、粉塵を供給する、試験フィルターを 通過した粉塵は下の高性能フィルターで粉塵を捕集する、捕集率は次の計算式で求める



η=粉塵捕集率(%)
Q1=供給粉塵量(g)
Q2=高性能フィルターが捕集した通過粉塵量(g)