魔導物語(ゲームギア版)
「I」 3つの魔導球
「II」 アルル16才
「III」 究極女王様 
「A」 ドキドキばけーしょん

 発売
 発売機種.
 ジャンル
コンパイル
ゲームギア
ロールプレイング

  ストーリー

 「I」では、幼稚園時代のアルルが、魔導幼稚園の卒園試験のために、ライバルの妨害に会いながらも、3つの魔導球を集めて、無事卒園試験に合格する――ような お話。

 「II」では、16歳になったアルルが、古代魔導スクールを目指して歩いていると、突然 現れた目元の怪しいハンサムなお兄さん ジェゾに魔法をかけられ、地下牢に閉じ込められてしまう。
 まずはそこから脱出して・・・というような お話。

 「III」では、「II」の3日後、アルルが再び古代魔導スクールを目指していると、今度は、ミノタウロスを連れたサタンに恋する乙女 ルルーに因縁をつけられて、ミノタウロスの迷宮に落とされ、そこから脱出し、ルルーに一発かましてやる――ような お話。

 「A」では、幼稚園時代に戻って、夏休みに、妖精の森の向こうにある おばあちゃんの家に、1人で出かけたのですが、妖精の森を伐採してレジャーランドを造ろうとしているサタンに出会い、それに敢然と立ち向かって行く――ような お話。

  システム

 「ぷよぷよ」でお馴染みのアルルとその仲間(?)たちが出演する、3DダンジョンタイプRPG。

 個性的なのは、アルルのパラーメーターやダメージ等の数値が一切表示されないファジーシステム。
 戦闘でも、「げんき」「まだまだ」「ぐるひぃよー」などの言葉や、アルルの表情、BGMで体力や魔導力の状態を判断する。

 「3」では、一定歩数歩くと、お供のカーバンクルがお腹をすかす、カーバンクル腹へったシステムを採用。
 らっきょを持っていないと、他の食べられるアイテムを勝手に食べられてしまう。
 また魔導砲という強力な魔法が使えるようになるが、一度撃つと、15歩分カーバンクルを休ませないといけない。

 「A」では、ゴーレム「そくらてす」を仲間にすることにより、魔導砲が使えるようになる。

  レビュー

 MSX2のディスクマガジン「ディスクステーション」に収録されていたゲームを、ゲームギアリメイク

 ゲームギアでは、「I」「II」「III」「A」が発売。
 パソコン版では、「A」「R」「S」と続いたようですが、
 ゲームギア版は、ゲームギアのハード末期だったため、発売されませんでした

 その後、「I」は、メガドライブスーパーファミコンにパワーアップして単独作品として移植されました。

 スーパーファミコン版のレビューは、こちら

 という、いろんな機種で発売されながらも、売れたんだか、売れてないんだかよくわからないゲームです。
 でも、面白いことは確かです。

 登場キャラは、落ちものパズル「ぷよぷよ」でお馴染みの面々ですが、実はこの魔導物語が作られたのがで、この魔導物語のキャラを使って、「ぷよぷよ」が作られたわけです。
 しかも「ぷよぷよ」元祖は、MSX2版だそうです。

 システム操作魔法アイテムなど、ほとんどが共通しているため、お気軽に楽しめます

 よく喋りますし、プレイする上でストレスとなるようなものはありませんし、
 動かしているだけけで、楽しいゲームです。
 サクサク進むんで、ついついプレイしてしまいます。
 そのせいで、すぐ終わってしまうんで、このシステムで、毎回ダンジョンが変わるシステムなら、一生モンで遊べるんですけど、出してくれませんかねぇ。

 「トルネコの冒険」「風来のシレン」の影響を受けて作られたと思われる、「わくわくぷよぷよダンジョン」というのがありますが、トップビュー画面になっているために、キャラが小さくて魅力が半減しているので、ぜひ3Dモノで作って欲しいものです。
 確かに2Dになったサターン版は、よくできていますが、ファジーパラメーターシステムがなくなっているので、ぜひ復活させて、新作を作ってもらいたいものです。

 デキの点からいうと、当然、後発の方がいいです。

 バランスの点でいうと、「II」1番キツイ気がします。
 その反省を活かしてか、「III」かなり敵が弱いというか、レベルアップが早いんで、楽過ぎて、ヌル過ぎます。
 ラスボスとの戦いでさえも、楽勝で、あっけなさすぎました。

 ただ「III」から、キャラ垢抜けて、
 合間にビジュアルシーンが入ったりして、
 完成度は非常に高くなっています。
 ノリが楽しくて1番 笑えるのも「III」だと思います。
 でも、ギャルゲー度もかなりアップしてるかも。

 「A」は、また幼稚園時代に戻ったお話ですが、
 「Act Against AIDS」キャンペーンの影響もあってか、自然破壊に立ち向かうちょっぴりエコロジーな、癒し系のお話になっています。
 ただ、移動中に表示されるアルルが、ときどきウィンクするのが、なんかいかにも、ロリ好き萌えさせようとしていようで、抵抗があります
 確かに、かわいいのは認めますがぁ・・・


」の幼稚園のアルル


II」の16歳のアルル


III」ではカーくんも仲間に


「A」では幼稚園時代に戻ってます


III」のグラフィック いろいろですが、
右のしなびたカーくんは恐すぎます(笑)

 このシリーズ通しての難点を言えば、
 魔法やアイテムの効果がわかりにくいということです。

 アイテムにカーソルを合わせてスタートボタンを押せば、説明はしてくれるのですが、具体的な効果がわからないのです。

 行き詰まったときは、ワープなんかを使って、まだ行っていない場所に行けば、だいたい道が開けるのですが、「II」は、アイテムと魔法の効果がわからないとクリアできません
 まぁ、いろいろ試す楽しみがあるといえば、そうなんですけどね。

 わかりにくいアイテムと魔法の効果を、ちょっと書いておきましょう。

黄金リンゴ
(アイテム)
移動中に食べれば、経験玉が増え、戦闘中に食べると、体力、魔導力が全快。
どんぱうんぱ
(アイテム)
移動中に使うと、「どんぱ」がその地点に貼りつき、他の場所で「うんぱ」を使うと、「どんぱ」を貼りつけた位置までワープできる。何度でも使える。
ばよひひひー
(魔法)
身体を光で包み込み、いろいろなものから身を守る。これ以上 言うと、ネタバレになるので控えます。

 どうでもいいですが、「III」の後、古代魔導スクールへ行ってどうなったかが知りたいです。
 小説が、角川スニーカー文庫ファミ通文庫から出てるみたいですが、読んでません。
 やっぱ、ゲームとして遊びたいですね。

 ちなみに「魔導」というのは、正式には間違いです。
 辞書に載っている言葉では、「魔道」が正解
 意味的には、「魔導」ってのもわかりますし、造語といわれれば、それまでですけどね。
 もし学校なんかの試験で出たときは、間違えないようにしましょう。


関連作品

魔導物語 はなまる 大幼稚園児(スーパーファミコン)

魔導物語(メガドライブ)

魔導物語(PCエンジン)

魔導物語(セガ サターン)




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