平岩弓枝 |
■御宿かわせみ(文春文庫・文藝春秋)
■はやぶさ新八御用帳(講談社文庫)
登場人物
るい | ・・・ | 大川端の小さな旅籠「かわせみ」の女主人。 |
神林東吾 | ・・・ | 八丁堀与力の次男坊。 |
千春・・・東吾、るい夫婦の一人娘。 | ||
畝源三郎 | ・・・ | 八丁堀定廻り同心。 |
千絵 | ・・・ | 源三郎の妻。 |
源太郎・・・源三郎、千絵夫婦の長男。 | ||
千代・・・おなじく長女。 | ||
神林通之進 | ・・・ | 南町奉行所与力。東吾の兄。 |
香苗 | ・・・ | 通之進の妻。麻生家の長女。 |
麻生宗太郎 | ・・・ | 御典医天野宗伯の長男。麻生家の婿。 |
七重 | ・・・ | 麻生家の次女。香苗の妹。宗太郎の妻。 |
花世・・・宗太郎、七重夫婦の長女。 | ||
小太郎・・・おなじく長男。 | ||
嘉助 | ・・・ | 「かわせみ」の番頭。 |
お吉 | ・・・ | 「かわせみ」の女中頭。 |
長助 | ・・・ | 深川「長寿庵」の亭主。源三郎のお手先。 |
表題 | |
収録作品 | 好きな作品と簡単な感想 |
御宿かわせみ | |
初春の客・花冷え・卯の花匂う・秋の蛍・倉の中・師走の客・江戸は雪・玉屋の紅 | 「卯の花匂う」が好き。しみじみとした情感です。「倉の中」も・・・怖い話。「江戸は春」すっきりした結末がいい。 |
江戸の子守唄 | |
江戸の子守唄・お役者松・迷子石・幼なじみ・宵節句・ほととぎす啼く・七夕の客・王子の滝 | 「江戸の子守唄」よかった。いろいろ考えてしまうんですよね。「宵節句」これも・・・悲しい話ですが、印象的。 |
水郷から来た女 | |
秋の七福神・江戸の初春・湯の宿・桐の花散る・水郷から来た女・風鈴が切れた・女がひとり・夏の夜ばなし・女主人殺人事件 | 「桐の花散る」桐の花って、薄紫なんだそうですよ。「風鈴が切れた」風鈴売り・・・江戸って情緒ありますね。 |
山茶花は見た | |
山茶花は見た・女難剣難・江戸の怪猫・鴉を飼う女・鬼女・ぼてふり安・人は見かけに・夕涼み殺人事件 | 「鬼女」女は誰でも鬼になる・・・。「人は見かけに」ハッピイエンドでよかった。「夕涼み殺人事件」悲しすぎる。 |
幽霊殺し | |
恋ふたたび・奥女中の死・川のほとり・幽霊殺し・源三郎の恋・秋色佃島・三つ橋渡った | 「恋ふたたび」おとせと正吉。今後も深いかかわりが。「奥女中の死」「源三郎の恋」人生はつらいこともありますね。 |
狐の嫁入り | |
師走の月・迎春忍川・梅一輪・千鳥が啼いた・狐の嫁入り・子はかすがい | 「師走の月」人の心を思いやるということは難しいですね。「子はかすがい」子供がかすがいだってことは寂しいことなのかも。 |
酸漿は殺しの口笛 | |
春色大川端・酸漿は殺しの口笛・玉菊燈籠の女・能役者、清太夫・冬の月・雪の朝 | 「酸漿は殺しの口笛」天敵忠三郎が登場。「冬の月」幸せになりたい気持ち、わかってほしかったです。 |
白萩屋敷の月 | |
美男の医者・恋娘・絵馬の文字・水戸の梅・持参嫁・幽霊亭の女・藤屋の火事・白萩屋敷の月 | 「美男の医者」宗太郎登場です。「絵馬の文字」恩人に寄せる子供たちの思いがなんだか胸を打ちます。 |
一両二分の女 | |
むかし昔の・黄菊白菊・猫屋敷の怪・藍染川・美人の女中・白藤検校の娘・川越から来た女・一両二分の女 | 「むかし昔の」人は誰でも、どうしようもなく老いていく。たった一人で・・・「白藤検校の娘」ちょっと辛口、でもいい話。 |
閻魔まいり | |
蛍沢の怨霊・金魚の怪・露月町、白菊蕎麦・源三郎祝言・橋づくし・星の降る夜・閻魔まいり・蜘蛛の糸 | 「蛍沢の怨霊」東吾が菓子を買うところがよかったです。「源三郎祝言」瓢箪から駒、になって一安心。 |
二十六夜待ちの殺人 | |
神霊師、於とね・二十六夜待ちの殺人・女同士・牡丹屋敷の人々・源三郎子守唄・犬の話・虫の音・錦秋中仙道 | 「源三郎子守唄」源さんも胸につかえていたものがとれたでしょうか?「錦秋中仙道」幸せになれそうな予感が。 |
夜鴉おきん | |
酉の市の殺人・春の摘み草・岸和田の姫・筆屋の女房・夜鴉おきん・江戸の田植歌・息子・源太郎誕生 | 「岸和田の姫」かわいいお姫様、いい思い出を・・・。「源太郎誕生」ついに源さんが親父になっちまった。 |
鬼の面 | |
夕涼みの女・大川の河童・麻布の秋・忠三郎転生・雪の夜ばなし・鬼の面・春の寺 | 「大川の河童」七重と宗太郎、運命の出会いですね。「雪の夜ばなし」七重と宗太郎の祝言の夜、東吾にも運命的な出会いが。 |
神かくし | |
梅若塚に雨が降る・みずずまし・天下祭りの夜・目黒川の蛍・六阿弥陀道しるべ・時雨降る夜・神かくし・麻生家の正月 | 「梅若塚に雨が降る」奇妙に淋しい話。何でこうなちゃったのかな。「麻生家の正月」花世誕生。みんなうきうきですね。 |
恋文心中 | |
雪女郎・浅草天文台の怪・恋文心中・わかれ橋・祝言・お富士さんの蛇・八朔の雪・浮世小路の女 | 「祝言」ついについに結ばれたるいと東吾。よかったね。「八朔の雪」「浮世小路の女」切ない、切ないお話です。 |
八丁堀の湯屋 | |
ひゆたらり・びいどろ正月・黒船稲荷の狐・吉野屋の女房・花御堂の決闘・煙草屋小町・八丁堀の湯屋・春や、まぼろし | 「ひゆたらり」どういう意味?「吉野屋の女房」上を見すぎてしまった女。「花御堂の決闘」源さん、本気で惚れられた? |
雨月 | |
尾花茶屋の娘・雨月・伊勢屋の子守・白い影法師・梅の咲く日・矢大臣殺し・春の鬼・百千鳥の琴 | 「雨月」運命のいたずら・・・。せめてあの世では兄弟の縁が続くことを願います。「矢大臣殺し」いいお裁きでしたね。 |
秘曲 | |
念仏踊りの殺人・松風の唄・おたぬきさん・江戸の馬市・冬の鴉・目籠ことはじめ・秘曲・菜の花月夜 | 「目籠ことはじめ」人の縁とはふしぎなもの。すべてが運命なのかな?「菜の花月夜」るいがみた菜の花畑。私も見たい。 |
かくれんぼ | |
マンドラゴラ奇聞・花世の冒険・残月・かくれんぼ・薬研堀の猫・江戸の節分・福の湯・一ツ目弁財天の殺人 | 「花世の冒険」花世も人をハラハラさせる名人に成長しそう。「かくれんぼ」源太郎さん、花世ちゃん、二人の将来が楽しみ。 |
お吉の茶碗 | |
花嫁の仇討・お吉の茶碗・池の端七軒町・汐浜の殺人・春桃院門前・さかい屋万助の犬・怪盗みずたがらし・夢殺人 | 「お吉の茶碗」お吉さんってほんとにいいな〜。オチも楽しいはなし。「池の端七軒町」どうしようもなく・・・悲しい。 |
犬張子の謎 | |
独楽と羽子板・柿の木の下・犬張子の謎・鯉魚の仇討・十軒店人形市・愛宕まいり・蓮の花・富貴蘭の殺人 | 「柿の木の下」ちょっと切ない話です。「十軒店人形市」本当の親子って何でつながっているものなのでしょうか。 |
清姫おりょう | |
横浜から出て来た男・蝦蟇の油売り・穴八幡の虫封じ・阿蘭陀正月・月と狸・春の雪・清姫おりょう・猿若町の殺人 | 「穴八幡の虫封じ」東吾の秘密・・・るいの気持ちを思うと何とか守り通してほしい。「阿蘭陀正月」男の嫉妬って怖いのね。 |
源太郎の初恋 | |
虹のおもかげ・笹舟流し・迷子の鶏・月夜の雁・狸穴坂の医者・冬の海・源太郎の初恋・立春大吉 | 「笹舟流し」ついに東吾とるいに待望の赤ん坊が?「源太郎の初恋」源太郎活躍!「立春大吉」千春誕生です。 |
春の高瀬舟 | |
花の雨・春の高瀬舟・日暮里の殺人・伝通院の僧・二軒茶屋の女・名月や・紅葉散る・金波楼の姉妹 | 「春の高瀬舟」女は怖い・・・。「紅葉散る」ついに運命が大きく動き出したのかもしれません。今後が心配・・・。 |
宝船まつり | |
冬鳥の恋・西行法師の短冊・宝船まつり・神明ノ原の決闘・大力お石・女師匠・長崎から来た女・大山まいり | 「宝船まつり」二十年目の再会。神様はいるのかもしれません。「大力お石」お石ちゃん、いいですね〜。 |
長助の女房 | |
老いの坂道・江戸の湯舟・千手観音の謎・長助の女房・嫁入り舟・人魚の宝珠・玉川の鵜飼・唐獅子の産着 | 「千手観音の謎」香苗さんって、ほんとにかわいい。魅力的です。「唐獅子の産着」東吾と麻太郎のふれあいがいいですね。 |
横浜慕情 | |
三婆・鬼ごっこ・烏頭坂今昔・浦島の妙薬・横浜慕情・鬼女の息子・有松屋の娘・橋姫づくし | 「鬼ごっこ」なんとも切ない・・・うまくいかない縁ってあるんですね。「横浜慕情」純情ものがたり。東吾さん、どういう知り合い? |
大奥の恋人 | 南町奉行、根岸肥前守鎮衛の内与力、隼新八郎登場の長編。淀橋で殺されたのは大奥の中揩ィ利尾の方に仕える女中の兄だった。続いて成子坂でも首なしの死体が・・・。 |
江戸の海賊 | 本所深川に海賊が跳梁する。「船幽霊」と呼ばれる盗賊団の船には、磔柱にくくりつけられた女が・・・。略奪と殺害をほしいままにする海賊の正体は・・・? |
又右衛門の女房 | 短編集。「江戸の竜巻」「幽霊の仇討」「狐斬り」「河童と夕顔」「狸の心中」「又右衛門の女房」「江戸の水仙」「松平家の若殿」 |
鬼勘の娘 | 短編集。「箱根七湯」「白い殺人鬼」「御老女様の恋文」「鬼勘の娘」「お化け女郎」「金唐皮の財布」「新堀川慕情」「さいかち坂上の恋人」 |
御守殿おたき | 短編集。「赤い廻り燈篭」「御守殿おたき」「雪日和」「多度津から来た娘」「男と女の雪違い」「三行半の謎」「女密偵・お鯉」「女嫌いの医者」 |
春月の雛 | 短編集。「江ノ島弁財天まいり」「狐火」「鶏声ケ窪の仇討」「春月の雛」「淀橋の水車」「中川船番所」「落合清四郎の縁談」 |
寒椿の寺 | 短編集。「吉原大門の殺人」「出刃打ち花蝶」「寒椿の寺」「桜草売りの女」「青山百人町の傘」「奥右筆の用人」「墨河亭の客」 |