バックナンバー室(14) No.40〜No.42

No.40

<今回のテーマ>
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                                                           色いろ
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今回は「色」について取り上げたいと思います。
色と言っても実際には様々な色がありますから、今回は特に「赤系」の色について主なものを見ていきましょう。

赤と言えば、何と言っても red ですね、
漢字の「赤」は火が燃える様からこの文字になったということですから「火」「炎」の赤をもともと表しています。

英語の red の方はもちろん火の色でもありますが「血」の色、これが red です。

この「赤」が鮮やかな赤色になると、

  scarlet [skα':rlit];緋色(ひいろ)

緋色とは「あざやかな赤」のこと、日本語で言う「真っ赤」や「真紅(しんく)・深紅」が scarlet です。

scarlet ribbon [ri'b∂n];リボン
scarlet scarf ;スカーフ
scarlet bouquet [b∂uke'i, bu:-];ブーケ、小さな花束

これらは単に赤いのではなく「真っ赤」「真紅」と赤の色がパっと際立っている色なのです。

赤に白を混ぜると(小学校の図画でやりましたね)、
そう pink 「ピンク、淡紅色(たんこうしょく)」になります。

これとよく似た色が rose [rouz];バラ色・薔薇色
                                   (薔薇、を書くことができますか)

真っ赤なバラ、と言う(?)ように日本では薔薇と言えば「赤い」イメージがあるように思いますが、
現在は白、黄色などいろんな色がありますね。

バラ色=ピンク  としてある辞書もありましたが、私のイメージから言うと、ピンクよりも赤に近い色
がバラ色、のイメージがありますが、みなさんはどうでしょうか。

赤に紫を合わせると、

  crimson [kri'mz∂n];(紫がかった)深紅色(しんこうしょく)

になります、表現が難しいですが、
あざやかなエンジ色、と言えばイメージがわくでしょうか。
(昔のうちの中学のジャージの色、というと私の周りだけは分かるでしょうが)
紫 purple [p∂':rpl]と赤の中間の色をイメージしてみてください。

これに紫がより強く出ると、

  maroon [m∂ru':n];くり色、えび茶色

「くり色」とは、栗の実の皮のような色。
「えび茶色」とは、黒みを帯びた赤茶色、のことですから、
紫が強く出る、というより、紫より濃い、そうですね赤に濃い茶色 brown
[braun]が入った感じが maroon でしょうか。
(この辺りになると、説明してもイメージがわきにくいですね)

ちなみにマロン・グラッセなど、栗の意味でのマロンは marron [mae'r∂n]ですが、これはフランス語のようですね。
英語では、栗は chestnut [t∫e'sn∧t]と言います。

では、簡単に説明できる語に戻って、

  orange ;オレンジ

これは説明不要ですね、日本語のの「橙(だいだい)色」とほぼ同じ色です。

この色が少し濃くなると、

  tangerine [taend3∂ri':n];タンジェリン、みかん色

となります、我々が一般に食べる日本のみかんやその仲間の柑橘(かんきつ)類
のことです。
そうですね、みかんの色、というより冷凍みかんの色(濃くなりますね)をイメージしてみてください、あれが tangerine です。
 

「肌(はだ)色」これは英語では

  flesh colored ;肌色の

と言いますが、注意するのはこの肌は「白人」の肌の色の「肌色」なんですね、だから我々黄色人種
(the yellow skinned races)のイメージする肌色とはいくらか色がずれてますよね。

我々が言うところの肌色は、peach [pi:t∫];もも色  これの少し濃いものであるように思います。

最後に、
先ほど brown をあげましたが、たまに grey と混同する人もあるようなので…

  grey (gray)[grei];灰色、ねずみ色

白と黒を混ぜて作る色が grey(gray) です(最近は gray の方が一般的です)ちなみにバンドの「グレイ」は Glay (でしたよね、確か)

  brown [braun];褐色、茶色

これは日に焼けた肌の色、薄いコーヒーの色、カフェオレの色、をイメージすると分かりやすいと思います。

(夏は日焼けにご注意を!この間、SPF108というローションをつけていました
が、それでも1日太陽のもとにいると焼けてヒリヒリしますね、21世紀初頭はまちがいなく美白の時代でしょう)
 
今回は色でしたから、実際の色を見てみないとなかなか分かりにくいですね、色のサンプルはいずれ
このHP上で紹介したいと思っています。
(お待ち下さい)

そう言えば、中学の時にいろんな色のサンプルが付いてるカードみたいなものを買わされた記憶が…
あれは、一体どこにいったやら、そしてあれは一体どこに売っているのでしょう。(なんか欲しくなってきました)
 
                                                                                                                    (END)
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No.41

<今回のテーマ>
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                                                              思う
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「思う」と言えばまず何といってもこれ、think でしょう。

  think     ;  「思う」の最も一般的な語

言い方を変えると「思う」の王様、トランプで言うところのジョーカーのような、そんな感覚で使えるのが、この think ですね。
まあ、think についての説明は不要ですよね、ということで think を使った会話表現でも…

  I think so. ;そう思うよ

これの否定形「そう思わない」と言う時は、
  I don't think so.  I think not.となります、まあ要は同じことなのですが説明を加えるのなら、

  I don't think so. ;そう(so)、だとは思わない
  I think not.      ;そうではない(not)、と思う

と説明ができます。どちらも結局「そうは思わないよ」でいいんですけどね。

I think so. の think が過去形になると、

  I thought so. ;やっぱりね

直訳すると、「そう(so)だと思ったね」ですから、「やっぱりね」の意味で使われます、今風に言うと「やっぱね〜」「だと思った〜」でしょうか。
 

think の中にも「信じる」の意味合いはあるのですが、

  believe [bili':v] ;think より「信じる」程度が強い

We believe Armageddon will come.   ハルマゲドンが来ると信じている
          [α:rm∂ge'd∂n]

何で「アルマゲドン」じゃなくて「ハル」なんでしょうね、フランス人であるノストラダムスで有名になった言葉だから、フランス語読みだと「ハル」になるのでしょうか。

また例えば I believe (that) 〜 は、形容詞の sure や certain を使って、
I'm sure (that) 〜、I'm certain (that) 〜 などと近い意味になります。
sure や certain は「確信して」と訳されますが、「確信」とは「堅く信じること」ですからね。

もっとも会話的に用いると、その「信じる」程度はぐっと下がって、think に近づいていきます。

  I don't(can't) believe it.  信じられない、信じらんな〜い、ウソだろ〜

日本語の「信じらんな〜い」と同じで、驚きを表す表現です。

He was present yesterday, wasn't he?   あいつ、昨日はいたよね

  Yes, I believe so.  うん、いたと思うよ
  No, I believe not.  いや、いなかったんじゃない

こうなるともう think とほとんど同じ程度になってきます。

そして「信じる」ことができないと、doubt や suspect 「疑う」状態になります。
ここで、doubt と suspect は共に「疑う」という訳が当てられますが、よく見てみるとその内容は異なっていることが分かります。
 

  doubt [d∧ut];あることを「そうではないであろう」と思う

  suspect [s∂spe'kt];あることを「そうではないか」と思うこと、
                            しかしその内容は本人にとっては良くないこと。

分かりにくいと思うので例文を見てみましょう。

She doubted his honesty. 彼女は彼の誠実さを疑った

honesty 誠実さ、自体を疑っています、つまり誠実「ではない」のでは、と思っているのです。

I doubt that Sadako has been already reborn in this world.
      貞子がもうこの世に生まれ変わっているとは思えない

that 以下の内容、貞子が生まれ変わっている、ということを「そうではないだろう」と思う、疑っているのです。
これは think を使うとこうなります、

I don't think that Sadako has been already reborn in this world.

reborn [rib⊃':rn];生まれ変わる、再生する

どうですか、お分かりいただけたでしょうか。
では、次は否定文にしてみましょう。

I don't doubt that you'll succeed.  君が成功することを信じている

直訳すると、成功することを「そうではない」と思う「のではない」となり、
成功すると思う・信じる、という意味となります。
否定の否定、の関係になりますから、(−) × (−) で結局 + の意味あいになっています。
(分かりにくいかな)

doubt に対して suspect は

I suspected that he was a betrayer. 彼が裏切り者だとあやしんだ

betrayer [bitre'i∂r];裏切り者

She suspected that her husband had an affair with her sister.
    彼女は自分の夫が妹と不倫をしているのではないかと疑った

affair [∂fε'∂r]n.;不倫関係
  have an affair with 〜 ;〜と不倫関係を持つ

※ love affair は「情事」と訳されることがあるので、不倫のイメージを連想してしまいがちですが、普通この場合は不倫関係でない、男女の関係、つまり通常の恋愛関係のことを love affair と言いますから注意して下さい。
( Love Affair、 サザンの歌にもありましたね)

上の二つの文は両方とも that 以下のことを「そうであろう」思っている、のですがそのことを、怪しんでいるのです。

この様に見るとまた、doubt と suspect の違いはまた、このように表すことも出来ます。

  doubt ;「〜ではないだろう」と疑う・思う
  suspect ;「〜であるだろう」と疑う・あやしむ

同じ「疑う」でも、この違いがあるのですね。

そしてあまり関係はないですが、辞書で suspect のそばにsuspense [s∂spe'ns];サスペンス  がありましたので…

suspense はTVドラマにあるの「○○サスペンス」などのサスペンスのことで
す。これの動詞は suspend [s∂spe'nd];つるす
がもとの意味で( suspender;サスペンダー、ズボンをつるすもの、 という単語もありますね)、ぶらぶらと宙ぶらりんの状態、を言うのが suspend です。

宙ぶらりんな状態なので→不安定な状態→不安な状態→不安な状態が継続する
ドラマ・映画、ということで suspense となるのです。(話がそれましたね)

次回もまた「思う」について取り上げたいと思います。

                                                                                                                    (END)
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No.42

<今回のテーマ>
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                                                           思う(2)
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think が「思う」の最も一般的な語で、よく用いられるのですが、
この think に負けず劣らず使われるのが guess [ges] です。
 

訳はもちろん「思う」でもいいのですが、他の語と違いをつけると、

  guess   ;推量する

推量とは「こうであろうと推測、想像する」ことですから、まあ言ってみれば、そこには「こうだ」と言うだけの確信がないわけです。

Guess how old he is.  彼がいくつなのか当ててみな

Nobody can't guess what she really has in mind.
                    (何を本当に心に持っているのか)→真意が何なのか、誰も彼女の真意はわからない

guess はもともとはこのように「推量」を表しますが、
think に負けず劣らず使われているように、現代では(特にアメリカでは)我々が普通に使うところの「〜だと思う」の感覚で使われます。

  I guess so.    そうだと思うよ
  I guess not.   そうじゃない、と思うよ

I think so. などの think を guess に変えただけですが、これらの形もよく使われています。
日常会話では guess は think と同じように使います。

I guess he will be very surprised at the news.    彼はそのニュースにとても驚くと思うね(驚くね)

Matsui will be a home-run king this year, I guess.
          松井は今年ホームラン王になるって、私は思うけどね。

このように、何を思うのか、その内容を先に言ってからその後に I guess を言うことだってできるんです。(もちろん think でも)
こうなると「〜て、思うよ」という日本語の言い方に似てますね。
 

そして guess とほとんど同じ意味の語として、suppose があげられます。

  suppose [s∂po'uz];guess とほぼ同じ
                     イギリスでは guess より suppose の方が使われる

guess と同じと考えてよいですから、先ほどの I guess so. などなら

  I suppose so.  そう思います
  I suppose not. そうじゃないと思います
              ( guess の時と訳が変えてあるのには意味はありません)

  I suppose I'll go home.  帰ろうと思います
  She has a MD-walkman, I suppose.     彼女はMDウォークマンを持っている、と私は思います

使い方は think や guess と同様です。
「思う」は think、guess、suppose この3つで「思う兄弟」のようなものですね。

そしてこの「思う」ことの内容が「好ましい」ことならば、No.39 で取り上げた
hope を「好ましくない」内容のことなら、I'm afraid などを使って表現したりするのです。

※ 好ましくない時には fear も使えますが、フォーマルな表現になります。
これも guess などと同じように I fear so. I fear not. や I fear 〜 という使い方もできます。

suppose にはこの他に「仮定する」の意味がありますが、ここから命令文で「仮定してみなさい」ということで、

  Suppose (that) 〜 ;もし〜ならば

という「仮定」の用法が生まれるのです、また

  Supposing (that)〜;もし〜ならば

という用法もありますね。( I am supposing 〜 の省略でしょうか)
そして、

  be supposed to do ;〜することになっている
                             〜であると思われている(信じられている)

これは「思う」の意味が受身になって思われている、思っているのは世間や周りの人ですから、「(人から)〜すると思われている」これから
「〜することになっている」や「信じられている」などの意味で使われるのです。

You're supposed to stand by here till I give you a signal.
        君は私が合図するまでここで待機することになっている

The new battleship "Yamato" was supposed to be the strongest.
             新戦艦「大和」は最強であると信じられていた
 

最後に consider [k∂nsi'd∂r]をあげておきましょう。
consider も I consider him a yellow man.「私は彼を臆病者だと思う」
のように「思う」と訳すこともできますが、
( yellow には「臆病な」の意味もあります)

  consider ;(〜かどうか)考慮する・熟考する

「う〜ん」「どっちにしようかな」「どうしようかな」と思案する状態が consider です。

  He is considering which he should order soba or udon.
             彼は蕎麦とうどん、どっちを注文しようか考えている

この状態が consider です。
そして、その考えた「結果」として「〜とみなす」という意味になるのです。
これが先ほどの  consider A  B ; A を B とみなす
という熟語の形になります。

また「熟考する」の意味から派生して「注意する」の意味などでも使われる場合がありますが「注意する」ときには「よく考えながら、どうなのかと考えながら」見ることが必要ですからね。

                                                                                                                    (END)
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