バックナンバー室(17) No.49〜No.51
No.49
<今回のテーマ>
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許す
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字面だけ見てしまうと、うっかりしがちなのがこの「許す」です。
例えば allow [∂la'u]も forgive [f∂'rgiv]も同じように「許す」と訳すことができます。Father allowed me to go to a boxing gym. boxing gym [bα'ksing d3im]
父は僕がボクシングジムに通うのを許してくれたTeacher forgave me for cheating on the exam. 先生は試験で僕がカンニングをしたのを許してくれた
[f∂rge'iv] [t∫i:t] [igzae'm]
cheat ;不正をするどちらも日本語では「許す」ですが、その意味には違いがあります。
allow の方は「これからする」こと・行うことに対して許しを与える、許可をを与えることを言います。
これに対して、forgive は「したこと」に対して許す、つまり、過ちや罪などに対してそれを咎(とが)めないことを言います。
日本語の「許す」は結構多義でいろんな場面に使われますが、今回はこの二つの許すを見ていきます。
まずは、allow の仲間、「許可を与える」の「許す」から、これらには allow、let、そして permit [p∂rmi't]があります。
まずは、let、
3つの中でイチバン口語的な言葉で、よく用いられる語です。She didn't let me enter her room. 彼女は僕を部屋に入れさせなかった
Their mother doesn't let them watch a late-night TV program.
彼らのお母さんは彼らに深夜番組を見せないLet me read it. それ見せてよ(読ませてよ)
※ let me 会話ではは短くして lemme [le'mi] とよく言います。let を使った熟語で有名なのは let me see(think);えーと、うーんそうだな
でしょうか、
これなんかも、言葉どうりに訳すと「(ちょっと)理解させて、考えさせてよ」ということですから、これがつまり「えーと」などの間をつなぐ時の、表現になるのですね。Don't worry about that rumor. Let yourself go! そんなうわさを心配するなよ、思い切っていきなよ
let oneself go には他に「身なりにかまわなくなる」の意味もあります。
また、
I heard he made my sister cry. 彼が妹を泣かせたようだI won't let him get away with that! このままにさせてはおかないぞ!
get away with 〜 ;罪を逃れる
let で注意するのは普通は「受動態にはしない」ということです。
受動態にするなら「 be allowed to do 」を用いて
I wasn't allowed to enter her room.
They weren't allowed to watch a late-night TV program.
などとします。○ let ;イチバン口語的な言葉、
人が〜するのを許すは、「let + O + 原形不定詞」の形になる
受動態には be allowed to do を用いる
○ allow ;let とほぼ同義、書き言葉では let よりもよく用いられる
人が〜するのを許すは、「 allow + O + to do 」の形になる
受動態で使うならコレI can't allow you to do that. 君がそんなことをするのを許すわけにはいかない
→ させるわけにはいかない
Smoking was allowed on the plane. 機内での喫煙は許されていた
○ permit ;フォーマルな表現に使う、
人が〜するのを許すは、「 permit + O + to do 」I am permitted to smoke only one pack a week.. 私は一週間で一箱のみ喫煙を許されています
また、let, allow, permit と混同しやすいものに admit があります。
admit の「許す」は○ admit [∂dmi't];「入ることを」許す
(事実を「認める」「承認する」の意味もある)We were admitted into the hall. 私たちはホールへの入場を認められた
(allowed to enter the hall)
※ enter の後には「前置詞は続かない」のが普通You aren't admitted to the room without permission.
(allowed to enter the room) [p∂rmi'∫∂n]
君は許可なしではその部屋に入ることは許されない(できない)The small hole admitted the children. その小さな穴に子供たちは入ることができた
(allowed the children to enter)このように「入ること enter 」を許すのが admit であることに注意して下さい。
admit の名詞が admission [∂dmi'∫∂n](入場許可)になりますが、同じ意味の語に、admittance [∂dmi't∂ns]があります、これは○ admission < admittance (フォーマルさの度合い)
admittance の方が形式ばった言葉になります、
Private (Road、Land); No admittance
日本語で言う「私道(私有地)につき進入禁止」の看板にはこのように書いてあります。
そして、過ちや罪などに対しての「許す」のグループには、forgive, excuse, pardon [pα':rd∂n] があります。
○ forgive ;過失や罪を「許す」を表す一般的な語
excuse ;forgive と同じようにも用いるが、
比較的「軽い」過ちの場合pardon ;フォーマルな表現、
「目上」のものが下のものを許す、という感じがあるHe sincerely apologized, but she didn't forgive him for coming late.
[sinsi'∂rli][∂pα'l∂d3aiz] 彼は心から謝ったのに、彼女は彼が遅れてきたこと(遅刻)を許さなかったShe excused him for coming late. 彼女は彼の遅刻を許してあげた
彼女にとってその「遅刻」が重大なものであるなら、forgive は出来ない訳ですね。彼女にとってそれが大したことでないなら、excuse してあげられるのですね。
急いでいて、人込みをかき分ける時の「すいません」など「軽く」謝る際には、Excuse me.を使いますね、直訳すると「許して下さい」ですね、人を呼びとめる際にも、手を煩わせてすいません、許してね、でこの Excuse me.なんですね。
Pardon me for my rudeness. ご無礼をお許しください
[ru':dnis] ( I'm sorry for 〜 より丁寧)丁寧に「申し訳ございません」とするなら、
Pardon me. や (I) Beg your pardon.となるのは、pardon を使うことによってかしこまった表現になるわけです。
Pardon me. なら「お許し下さい」、 (I) Beg your pardon.なら「あなたのお許しをお願いします」というのが直訳になるのですが、pardon を使うことにより、相手方を「目上」ととらえることで、相手をたて、へりくだった感じを出しているのですね。このように英語でも謙譲表現もある訳です。The government gave some criminals a pardon, and they were released from prison.
[kri'm∂n∂l] [rili':s]
[pri'z∂n] 政府は犯罪者に恩赦を与え、そして彼らは出所したこのように「恩赦」のことを pardon と言います。(最近で言うと、年号が変わっただけで、恩赦が行われたことがありましたが、イマイチよく分からないところもありますが)
(END)
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No.50
<今回のテーマ>
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知ってる?体の名称
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今回は、知っていてもおかしくはない、いやこういう事は実は英語を習った最初の段階で、当然覚えるべきかもしれない、意外に知らない体の名称について取り上げてみます。
では、体の上の方から順番に、主なものを挙げていきます。forehead [f⊃':rid, fα'r-];額(ひたい) brow とも言います、head (頭) の fore (前)にあるから「額」です。
eyebrow [a'ibrau];眉毛(まゆげ)
eyelid [a'ilid];瞼(まぶた) lid は蓋(ふた)のこと、目の蓋、です。
eyelash [a'ilae∫];睫(まつげ) lash は鞭(むち)、1本1本は鞭のようにも見えます。女性なら化粧品などにも書いてあることもあるので、これらの語には馴染みがあるでしょうね。
pupil [pju':p∂l];瞳、瞳孔(どうこう) 目の黒い部分ですね。
pupil には「生徒」(特にイギリスで)の意味もあります目から流れるのはもちろん、涙(tears)ですが「泣く」を表す動詞もいくつか紹介しておきます。
cry [krai];「泣く」の一般的な語
weep [wi:p];cry のフォーマルな表現、「悲しい」時に泣くのが weep
sob [sαb];子供などが泣く時のヒックヒック、と泣きじゃくるような感じ
wail [weil];泣き叫ぶ、慟哭(どうこく)する
イヤリング(earring)やピアス(pierced earring)を付けるのは、
earlobe [i'∂rloub];耳たぶ lobe は丸い形をしたかたまりのこと、the frontal lobe で「前頭葉」のことです
pierce [pi∂rs]は「(小さな)穴をあける、突き通す」の意味ですから、耳に穴を空けて、そこにするイヤリングがピアスということになります。
pierce だけでは「ピアス」の意味にはならないので注意です、ピアスは和製英語なんですね。cheek [t∫i':k];頬(ほお、ほほ) チークブラシ、チークダンスのチークです、チークダンスは
「頬をすりよせて踊るダンス」というのが元の意味です。日本では
これが「チーク」と短くなったんですね、
ディスコ(ふるっ)のチークタイムも直訳すると「頬の時間」となってしまいます。nostril [nα'str∂l];鼻の穴
nosebleed [no'uzbli:d];鼻血 bleed は「出血する」を表します
mucus [mju':k∂s];鼻水 俗語では snot [snαt]結構知らないのがこの「鼻水」(mucus)ではないでしょうか、これからの季節、この「鼻水」はしょっちゅう使う言葉ですが、意外に英語は知らないですよね。
Mucus is running from your nose. 鼻から鼻水が垂れてるよ
ここで注意して欲しいのは、mucus はあくまで「鼻水」であって「鼻くそ」ではない、ということです。
西洋人は東洋人と違って、鼻くそは出ないんです、出るのは水鼻なので、私たちのように鼻くそのような固形物(とでも言いますか)にはならないのですね。
マラソンなどスポーツを見ていると、外国の選手が鼻をかむと、びっと鼻から鼻水が一発で出てくるのは、水っぽいからなんですね。日本人がやると、時にはびろ?んと大変なことになりますからね。
鼻をかむ、ことはblow one's nose ;鼻をかむ
と鼻を「吹く」と言うのが英語のイメージです、吹けば一発で鼻水が出てくるんですね、私たちの「鼻をかむ」とはちょっと違っています。
「鼻くそ」を表現するなら、dried mucus や dried snot という表現になるのでしょうが、正確にとらえるなら「鼻水が乾いたもの」ですから、やはり私たちの「鼻くそ」とは少し違いますね。pick one's nose ;鼻をほじる
「鼻くそ」をほじる、と訳してもいいでしょうが、この時に pick 取るのは英語の感覚だと、水鼻の乾いたものや、鼻の中のゴミのようなものなんですね。
また、「目あか、目やに、目くそ」もこの mucus を使って eye mucus とか sleep と表現します。mucus ですから、やはり水っぽい目あかなんですね。また、寝ていて起きた時に出ている物ですから、sleep とも言う訳ですね。
「鼻くそ」「目くそ」ときましたから、次はeye mucus ;目やに、目あか、目くそ sleep とも
earwax ;耳あか wax ともwax ですからやはり、水っぽいんですね、西洋の人は、実際に見たことはないですが、wax というくらいなので、テカっているのでしょう。
「耳あかを取る」は clean the wax out of one's ears などと言います。
日本人ならここも、pick (up) ということになりますね。tongue [t∧ng];舌 これはおなじみでしょう、焼き肉の「タン塩」のタンです。
cough [k⊃:f];咳(せき)、咳をする
sneeze [sni:z];くしゃみ、くしゃみをする
not to be sneezed at 〜;〜を軽んずべきでない・よく考えてみるべきだ
Even that's a child's idea, it's not to be sneezed at.
それが子供のアイデアであっても、軽んじるべきじゃないyawn [j⊃:n];あくび、あくびをする
stifle a yawn ;あくびが出るのを我慢する stifle[staifl];息を止める、抑えるAdam's apple ;喉仏(のどぼとけ) 直訳すれば「アダムの林檎(リンゴ)」
Adam が禁断の木の実を飲み込もうとした時にそのかけらがのどにつかえ、
それがのどぼとけになったと言われる。では、頭から下の部分についてはざっと取り上げておきます、
armpit [α':rmpit];脇の下 pit は「穴、くぼみ」
navel [ne'iv∂l];へそ bellybutton [be'lib∧t∂n]とも、belly は腹のこと、腹のボタン、の意味
crotch [krαt∫];股
leg [leg];脚(全体)
thigh [θai];もも
calf [kaef]:ふくらはぎ
shin [∫in];すね
Achilles tendon [∂ki'li:z te'nd∂n];アキレス腱
foot [fut];足(足首 ankle から先の部分) 長さの単位 1フットは30.48cm
(でかい足だ)
sole [soul];足の裏
arch [α:rt∫];土踏まず 偏平足でない人以外はアーチ状になっていますからね。
instep [inste'p];足の甲 サッカーではまず足の inside で蹴ることを教えられますね。
wind ;おなら gas や fart [fα:rt]などとも表現します、fart は俗語です
おならをする;break wind、pass gas、fartこれ以上は、きたない話になるので止めておきましょう(こういう話は子供は大好きですけどね)、下(しも)の言葉は自分でも調べてみて下さい。
日本語なら、小学校に上がる前でも結構知っていそうな言葉も、英語だと案外知らなかったりするのではないでしょうか。
(END)
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No.51
<今回のテーマ>
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煮る
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以前に「焼く」については取り上げましたから、今回は「煮る」です。
煮ると言えば、やはり boil [b⊃il]でしょう。湯沸かし器・釜の boiler ボイラーの boil です。boiled egg でゆで卵、半熟なら soft-boiled egg、また half-boiled eggなどと言います。
固ゆでのゆで卵は soft の反対で hard-boiled egg といいます、固ゆでになると、黄身はしっかり固まっていてくずれません、ホードボイルド小説の主人公は、自分の感情に流されることのなく、冷静に行動します、これも hard-boiled です。Put the udon on to boil. うどんを茹でて(茹で始めて)
put 〜 on to boil ;〜を熱し始める
熱し始めて「沸騰させる・煮立たせる」と
She boiled the potatoes up with salt. 彼女はポテトを塩茹でしたこれが沸騰し過ぎて「吹きこぼれる」と鍋からお湯などが溢れますから boil over
時間をかけて煮ていくと、かさは減っていって「煮詰まり」ます boil down
さらに時間をかけると、水気はどこかへ飛んで「蒸発」してしまいます boil away
こうして水気がなくなった状態を boiled dry と言います。
さらに火にかけていると、焦げ付いてしまいますね、The boiled fish burned and stuck to the pan. 煮魚は焦げ付いた
burn v.i.;焦げる
stick - stuck [st∧k] - stuck v.i.;引っ付く、くっつくboil の用法としてはまた、
日本語でも怒った時には頭に血が上って(カーっとなって)、頭でやかんが沸く、なんて表現もしたりしますが、
boil over がこの状態を表します。感情が吹きこぼれるくらいに、熱くなっているのですね。Teacher is boiling over with your graffiti. 先生は君の落書きにカンカンだぞ
[gr∂fi':ti]また、boil down 煮詰めると、かさは減って味も濃縮されます、おいしいところが残るのですね、水気という余分なものが抜けるとも言えるでしょう
。
boil 〜 down (to) ;〜を(〜に)要約するYou'd better boil your speech down to within 5 minutes.
君のスピーチは5分以内にまとめた方がいいよboil の他の「煮る」としては
simmer [si'm∂r] boil が「ぐらぐら」煮えているのに対しこちらは
「ぐつぐつ」「ことこと」と煮えている状態とろ火で煮る、ゆっくりと煮る boil gently がこの simmer になります。
日本のお粥(かゆ) rice porridge [pα'rid3]を作る時は simmer で煮て作りますが、中華粥は強火で boil して作ります。
( porridge や oatmeal[o'utmi:l]は米のお粥ではなく、オート(麦)などで作るお粥状のものです)boil over が怒ることを表しように、simmer も感情について用いることができます、
Simmer down! 落ち着けよ
頭を boil のグラグラと怒りに満ちた状態から少しは下げろよ、ということですね。
そして simmer の状態(時には boil のまま)で時間をかけていくと、
stew [stju:] 「煮込む」
もうお馴染みのシチューですね、スチューがいつ「シ」に変わったのでしょうか。煮込んだ料理がシチューですから、別に beef stew など、肉が入っていなければならないことはありません。
また、stew にも boil 、simmer と同じように感情を表す表現があります
stew (in one's own juice) ;(自分のやった過ちなどで)苦しむ・悩む
自分のジュースの中で長時間煮える、自分が出したジュース(汁)で長い間、こころがぐつぐつとなっている状態のとこです、
Let him stew in his own juice. (あいつの所為なんだから)ほっとけよ
自業自得の憂き目にあわせてやれin a stew;心配している、困惑している、気をもんでいる
心が長い間ぐつぐつした状態ですね、
He hasn't been informally promised employment yet, so he is in a stew.
[prα'mis][impl⊃'im∂nt]
彼はまだ正式に雇用を約束されてない→内定が出てないんだ、それで彼は気が気じゃないんだboil → simmer → stew となるにつれて、感情の激しさもそれにつれて変化していることが分かりますね。
ではこの他の「煮る」を表す言葉を紹介しておきます、
poach [pout∫];(形がくずれないように)ゆっくりと煮る
poached egg ポーチドエッグのポーチ、です。他に「密猟する」「不正をする」などの意味もあります。
braise [breiz](表面に焦げ目がつく程度にいためて)鍋にに少量の水を入れてふたをして煮る
この辺りは馴染みが少ない煮方かも知れませんね、ちなみに私は目玉焼きをつ
くる時にたまに、braise のような感じで水を少し入れてふたをして焼くこと
もあります。
(END)
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