バックナンバー室(4) No.10〜No.12No.10
Lee さんのリクエストにお応えして
<今回のテーマ>
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Especially For You.
===================================================================================especially と specially たった e が付くか付かないだけの違いなのになんで同じような単語があるんでしょう。
especially 日本語にすると「特に」ですね。
「同じものの中でも際立っている場合、強調する」のに用います。
I like sports, especially soccer.
Crime is growing in Japan year by year, especially juvenile delinquency is increasing rapidly.
日本では犯罪は年々増加しています、特に青少年犯罪が急激に増えています。
year by year 年々 juvenile delinquency 青少年犯罪
juvenile [d3u'v∂nail]adj.若い、年少者のブリーダーズカップ・ジュビナイル(知ってる人だけが知ってい
る)のジュビナイルですdelinquency [dili'9kw∂Nissan.過失、(青少年の)犯罪、非行
rapidly [rae'pidli]adv.速く、急速に
particularly [p∂rti'kj∂l∂Eli] も同じように用います。
これも合わせて覚えておきましょう。入試あたりでよく見掛けたような。
カイリー・ミノーグ(知ってるかな?)の歌に Especially For You.という歌がありました。
(だれかとドュエットしてたな、これが一番好きでした)
specially は「いつもとは違うやり方でなにかをする」ときに用います。
a specially made cake 特別につくられたケーキ
He came specially to see you.
彼はあなたに会うために特別に(わざわざ)来ましたspecially に「わざわざ」という意味があるのはこのためです。いつもと違うから「わざわざ」なんです。
日本語で「特別、わざわざ」とすると大きな違いがあるような気がしますが、あくまで「いつもとは違う」感じなんです。
especially よりも specially の方が若干ニュアンス的に柔らかいような感じになるかと思います。
especially が「特に」と強調しているのに対し、
specially は「いつもとは違う」と言っているだけですからね。Especially For You. これは恋愛の歌でしたから、
「あなたに特別に(他の人とは違うのよ、特別よ(^_-))」かなり微妙ですね。
この二つの意味が合わさって
special という形容詞が生まれています。この二つの意味を兼ね備えていますが、especially の意味で使われる方がいくらか多いのは私たちが スペシャル を「特別な、特殊な」の意味で使っているのと同じです。
ところが、ややこしいことに especially という意味で用いるときでも会話では specially と縮めて言ったりするんです。
辞書で specially を見ると 「特に」と書いてあるのはこのためなんですが、
これが我々には分からないとこなんですよね、会話では specially と言っても、文章に書く段階になると
especially と書く。会話ではちょっとでも短い方が言いやすいのでしょうか?
don't などの短縮形も喋るときにはよく使いますが、いざ文章にする時には、do not などが好まれますからね・・・
うーん、とにかく私たちはまず、
especially と specially のこの基本的な違いさえ押さえておけばいいのでは。今回はあまりに細かすぎたでしょうか? (END)
No. 11
<今回のテーマ>
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small と little
===================================================================================small と little、両方とも「小さい」を表す語ですね。
little と言うと私が中学の頃は、「ほとんど〜ない」の意味で、量を表すときに用いて、
a little だと「少ない、少量の」の意味になる、
そして数を表すときは、few を用いる。もうこれしか習わなかったような記憶があるんですが、みなさんはどうでしょうか。
実際テストにはこればかり出題されていましたね。
中学の頃、疑問に思ってたのは、あのインディアンの子供の歌、
♪one little, two little, three little Indians ・・・また、野球のリトルリーグのリトルは little じゃないのか、二つとも little を「ほとんど〜ない」で訳すと意味が通じない。
まあ、何となく「小さい」の意味があるのはわかりましたが、この意味で出てきたことはほとんどなかった記憶があります。
little にも small と同じように「小さい」の意味があるんですよね。
小さな少年は a little boy
小さな家は a little house
(ちなみに、この a はあくまで不定冠詞の a )もちろん、small を用いて
a small boy、 a small house としてもいいんですが、じゃあ、どこが違うんでしょう。
small というのは、サイズや量が小さい、ことですが客観的な小ささなんですね。
a small boy、 a small house も、ほかの少年、家と比べて単に小さいことを表しています。
little はというと、もちろんサイズや量が小さいことを表しているんですが、そこには「かわいらしい」などの好意、親しみという感情が入ってくる場合があるんです。
Wow, what a cute little dog!
「まあ、なんてかわいらしい小さな犬なの」、好意的感情が含まれていますね。
好意的な感情が入ることから、会話では small を使うときより、親しみや丁寧さ、上品さが加わります。
I have a little problem.
I have a small problem. この二つだと、little を使っている方が柔らかい感じになりますから、問題の大きさが small を用いたより、より小さい感じを受けます。
また、「小さい」意味で
a little brother だと、弟、sister にすると 妹です。a little mother は 小さいお母さんですから、 「母親代わりをしている娘」のことです。
the little Andersen's アンダーソン家の子供たち
one's little finger 小指
そして、little には小さいから発展して、
「重要でない、取るに足らない」という意味でも用いられることもあります。a little quarrel ささいないざこざ
a little man も、単に小さな男、という意味で用いるほか、
「取るに足らない人」の意味で用いられます。
tiny [ta'ini] になると、「極めて小さいこと」を意味しますので、小さな生物、模型などに用いられます。
最後に「少ない、少量の、ちょと」の a little ですが、
I can speak English a little.
会話では、a bit がより多く用いられるのが普通です。
a bit の方がくだけた言い方で、普通の会話ではこちらの方が、a little よりも通例なんですね。
私たちには、
I can speak English a bit. と 、a bit を使う表現はなかなか出てこないんじゃないでしょうか。でも文書に書くときは a little を用いるのが普通なんですね、これが。
a little のところを a bit と答えれば、なかなかの通ですね。「なかなかやるなあ」と思われるかも?
(END)
No.12
<今回のテーマ>
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will と be going to
===================================================================================次の文が同じ意味になるように( )の中に適切な語句を入れよ
I will visit my aunt who lives in Kamakura.
I ( ) ( ) ( ) my aunt who lives in Kamakura.
こんな問題の場合、答えはもちろん、am going to ですね。このように問題として出てましたから、will = be going to だと記憶しているはずです。
しかし、ほんとに will = be going to なんでしょうか?
この場合、will は「意志未来」で、〜しよう、〜するつもりだ
be going to は 〜するつもり・予定である、「意志」なのだと辞書には書かれているはずです、
私も辞書を数冊、見てみたんですが(本屋で立ち読み) will = be going to だとは書いてないんですよね。
辞書にそう書いていないのには、何か訳があるはず、そこで、今回はこの二つの違いを考えてみましょう。will は単純な未来を表すのにも使いますが、この場合のように、「意志」を表すんですね。「意志」ですから、
〜しよう、〜するつもり、あくまで「つもり」ですから、本当にそうなる保障はなにもないんです。
I will do my best. ベストを尽くします
これも「つもり」ですから、未来でそうなるとは限らないんです。本人がそう思っているだけですからね。これに対して、be going to は、
going ですから、現在形で動いているんです、どこへ動いているかと言うと to の方向へ動いているんですね。
そして、何が動いているかと言うと、まずはその人の「心」です。また、「心」だけでなく、それに伴って「からだ」、体が動くことによって「周りの環境・雰囲気」なども to の方向へ going 動いているんです。
同じ意志でも具体性を持って強いのが、be going to なんです。
He is going to dance. 彼は踊ろうとしている。
be going to に 「〜しようとしている」という近い未来・予定・意志・確実性などが出てくるのも、
彼の心だけではなく、体の動き、しぐさなども含めて彼を見ていると踊ろうとしているのがわかるからなんですね。
もう「踊る」方向に向かっているんですね。そうなるのが確実であったり、そうなることが期待・予期されているんです。
はじめの文の、
I will visit my aunt who lives in Kamakura.これが意志を表している時だと、これだと、「行くつもり」という意志、あくまで「つもり」なんですから、予定が立てられているのか、もう交通の手配、電車の切符を買ったりしてあるのかは分からないんです。
I am going to visit my aunt who lives in Kamakura.
おなじ「つもり」でもこちらは、より強くて具体性がありますから例えば、もう日にちを決めてあるとか、切符の手配が出来ている、visit の方向に going 現在形で今、向かっているんです。
will は「単純未来」も表すんですが、この「意志」つもりの感覚が入ることを身につけておけば、
女性の方ならデートの誘いを断わる時に、
I will see Emily. エミリに会うのこの場合だと、未来を表すのに加えて、意志が入ってきますから、その人とデートするより「じゅん子にあった方がいいわ」なんてニュアンスが入り、失礼な言い方になりますからご注意。
I am going to see Emily. エミリと会うことになってるの
「エミリに会うという予定がはいっているから、だめなの」
こちらで断わった方がいいですよね。また going to は会話では gone [g⊃'na]が使われることが多いです。
みなさんのクリスマスの予定は will ですかそれとも be going to なんでしょうか?では、よいクリスマスを。
●なお、本文中には私個人の主観的表現も含まれおります、ご了承ください。