バックナンバー室(7) No.19〜No.21
 

No.19
<今回のテーマ>
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                                                          「起きる」
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起きる、起こす、という動詞は一般に、
wake 、waken 、awake、awaken と4つもあるんですが、それぞれどう違うのか割に曖昧ですよね。

awake [∂awe'ik]    「形容詞」としても使うのが awake です

形容詞なら、「眠っていない」状態のことです、 特に眠る直前や寝起き直後の状態のことをいいます。

  Are you awake?   起きてる?(修学旅行などで言いますよね)

  The noise kept him awake all last night.          彼は昨夜一晩中、うるさくて眠れなかった。
 

これが 「動詞」なら、   目が覚める、起きる(自動詞)     目を覚ます、起こす(他動詞)

これは主に書き言葉で、しかも過去形 「awoke」 としてよく使われます

The noise of the train awoke me from my sleep.          電車の騒音が私を眠りから起こした

過去形 awoke の形が多く用いられるなんておもしろいですよね。
 

wake (up)          目が覚める・起きる(自動詞)
[weik]      寝ている状態が終わった時(起きた時)に使います。
       up を伴って、 wake up で使われることが多い

  I waked up early this morning.

  Wake up!  (はい、起きて)→ (頭・意識を起こしなさい) → ねえ、こっち(を意識して)

と、これは、人に対して注意をこちらに向かせる時に使います。
 

また、起きると、意識が覚醒します、ですから、

  wake up to 〜  〜に気付く

They woke up to the critical situation.            彼らは危機的状況に気が付いた

critical [Kri'tik∂l]adj.;危機の、重大な、批判的な

関係ないですが、覚醒剤のことを Speed とか S [es] と言うことがあります。
覚醒剤は止めましょう、せめてマリファナか大麻ぐらいで押さえとかないと(おー、ダメ、ダメですよ、全部)

wake up を使ったおもしろい表現に

  wake up and smell the coffee                物事の真実が分かった・気付いたときの表現

朝起きたばかりの時は、まだ頭がボーっとしているものですが、コーヒーのあの香りを嗅ぐと目がパッと覚めたような感じになりますよね。
(なーんて、私はそうでもないですけど、まあ、飲むとそうなるかな、でも朝はいつもミルクを飲んでます。)
米口語で使われる比喩表現です。
 

wake を他動詞で使うと、

  wake 人  up
  wake 人        「何かが」人を起こす

My mother wakes me (up) at six every morning.

Wake me up.   (ワム、の歌でこのフレーズ、ありましたよね)
 

waken  [we'ikn]   これらは共に、 起きる(自動詞 v.i.)、
awaken [∂awe'ikn]  起こす(他動詞 v.t.)、どちらでも使えます。

これらを使うと、正式・フォーマルな英語表現になります
また、awaken は特に文学的な表現になります。
 

まず、日常会話なら、
       形容詞なら            awake
       動詞で使うとすれば、  wake (up)

この二つをまずはマスターしましょう。

そして、文章を書く時は、awake (awoke) を使って、英語を知っていることをアピールし、

場合によっては、waken、awaken を用いて、知性を強調してみるのは、どうでしょうか。     (END)

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 No.20
 

<今回のテーマ>
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                                                      big と large
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これも結構、分かりずらいですよね、私が中学の時はたしか、large の方が、(広さが)大きい、なんて空間的な広がりをもつような感じで習ったような、そうでないような・・・

large と big、 両方ともに、「物」の大きさ、高さ、広さ、重さなどの程度が大きなときに使います。

ですから、a big(large) house             家
             a big(large) mountain          山
             a big(large) company [k∧'mp∂ni];会社
             a big(large) family           家族

なんていうのはどちらでも使えます。

実際の会話では、large よりも、big の方がいくらかよく使われます。large を使うと幾分、フォーマルな感じがします。

が、large の方は、最初にも述べたように、(「物」の大きさ、高さ・・・)「物」についての場合に使われることが多いんです。(人についても用いることもありますが)

これに対し、big は「物」とともに「人」について大きい、の表現にも使います。

  a big brother    a big mouth [mauθ];口    a big heart

などの表現は big になります。
 

また、large のいう大きさとは、「客観的」に単にサイズが大きい、ということを表しています。

服のサイズや、ドリンクのサイズの、S、M、L の L とは、large のことですが、見た目でも「大きな」ことが分かりますよね。
ですから、large は「数量的」なものに関して「大きい」ということなります。先ほどの例だと、large house なら、家の大きさ、large mountain なら普通は高さでしょうし、 large company なら、会社の規模、従業員数、large family なら家族の人数、客観的にその大きさが判断できます。

large はこのように「量的」な大きさを表すのですが、

big の方はというと、客観的な(数量的・量的)大きさばかりでなく、そこには一概には計れない、物や人についての「質的」な大きさも含まれてきます。ですから、先ほどの a big heart も心の大きさが量的に大きいことを表しており、心が広い、という意味になっていきます。

  a big mistake      間違い・ミス
  a big shock        ショック・衝撃
  a big chance       チャンス
  a big lie          lie [lai]n.;嘘
  a big voice        声

これらの語は、客観的にこれだけ、という大きさが規定するのは難しいことが分かると思います。これらは、「質的」な大きさを表すものですから、big を用います。

(まあ、voice (声)が大きい、時には loud を使うでしょうが)

また man という語は人を表す語ですが、big と large 共に使います、しかし、このように見ると、

  a large man    これだと、単にサイズが大きい(太っている、という表現 (fat) をやわらげる効果もあります)、ということですが、
 

  a big man      これになると、その人の質的な大きさ、も問われることもありますから、単に「大男」の意味のほかに、人物的な大きさが含まれて、「大物」の意味が出てきます。

a big name  有名人、名士    これなんかも質的な大きさを表している表現ですね。

まあ、Big Mac(ハンバーガー)、Big Egg(東京ドーム)、Big Echo (カラオケ店)なんかは、単に「大きな」という意味なんでしょうけど・・・(もしかすると、そこまで考えてあるんだろうか?)

とにかく、

big と large 、big には「量的」なもののほかに、「質的」なものが含まれていると、覚えておくことがまず、大切です。
 

あ、そうそう、

  giant は、[d3a'i∂nt]n.;大男 adj.;巨大な、偉大な

の意味です、また、同じような言葉で、

  gigantic [d3aigae'ntik]adj.; 巨大な

というのもあります。                                                                               (END)

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No.21
 

前回、big と large についてやりました、あと、「大きさ」を
表すのには、この語もとてもよく使われます。

<今回のテーマ>
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                                     great
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big と large では、big には「量的」なもののほかに、「質的」なものが含まれています、そして、large は「量的」なものにだけ使う、というのが前回でした。

「大きい」ということを表すのに、このほか、よく使われるのが great です。

great も big と同じように「量的」なもののほかに、「質的」なものに使います。
ですから、 big と great は使い方が似ている部分が多いです。

  a great earthquake [∂'rθkweik]地震
  a great job    仕事
  a great loss   損失
  great joy      喜び
  great courage [k∂':rid3]勇気
  great fun     楽しみ、喜び
  great pleasure [ple'ろ∂r]楽しみ

などです。その「大きさ」が何となく伝わってきますか。
( big も使えますが)

また、 great は

「人や物」に対して、それが「重要」であったり、我々の心に対して「感動」を与えてくれるような時に用います。

このあたりが big と少し違っています、発言するものの気持ちがストレートに表現されます。(先ほど挙げた、語句も自分の気持ちが入ってくるれば、great の方を使いたくなります)
 

Thomas Edison is a great inventor.           トーマスエジソンは偉大な発明家だ

inventor [inve'nt∂r]n.;発明家
invent [inve'nt]v.t.;発明する

人に対して great を使うと、「偉大な」の意味が出てくるのは、このためです。

  a great man      偉大な人・偉人、
  a great figure   大物     figure [fi'gju∂r]n.;人物
  a great figure in the political world  政界の大物
                                          political [p∂li'tik∂l]adj.;政治の
  Great Buddha at Nara  奈良の大仏

  That's great. それは、すばらしい
  I had a great time.   私たちはすばらしい時を過ごした

グレート、といえば私の年代だと、グレートマジンガー、グレートサイヤ人、などかな。

「重要」の意味では、
  a great city     大都市

これも、great になると、政治的、文化的、歴史的に「重要」な都市、という要素が入ってきます。

  a great day in history  歴史上重要な日
  a great enterprise      大事業    enterprise [e'nt∂rpraiz] n.事業、会社
 

これらには、big や great ではなく large がよく使われます

a large number  かなりの(数)

                 a large number of persons

a large amount  かなりの(量)

                 a large amount of debt [det]n.借金

しかし、deal には、great を使うので注意して下さい。

  a great deal   たくさんの(量)    good も使います
 
               a great (good) deal of water
 

では、ほかに「大きい」を表す語を紹介しておきましょう、

huge [hju:d3] 巨大な、莫大な (体積が大きい感じを受ける)
tremendous [trime'nd∂s]途方もない、とてつもない
massive [mae'siv]どっしりとした、大きくて重たい
immense [ime'ns]計り知れないほど巨大な、多大な、広大な

など、ほかにもたくさんあります、みなさんも他にどんな語があるか探してみては・・・
 

                                                                                                                (END)
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