バックナンバー室(9) No.25〜No.27

No.25

<今回のテーマ>
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                                                           予約
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まずは、「予約」と言えば、reservation、booking などですが、「アポを取る、アポなし」の appointment との違いと言えば、何でしょう。

  reservation [rez∂rve'i∫∂n]

これは、ホテル・旅館の部屋や飛行機、新幹線、映画館、コンサート、レストランの座席などの「予約」のことをいいます。
日本語で「予約」と言えば、まずこの語でしょう。

  make a reservation ;予約する

Did you make a plane reservation?    飛行機の予約をした?

動詞は、reserve [riz∂':rv] です。予約する、の意味のほかには「とっておく、貯える」などの意味があります。ウイスキーにもありますね、「○○リザーブ10年もの」

I'd like to reserve a seat on the Shinkansen.      新幹線の席をひとつ予約したいんですが

予約席にはよく、「 Reserved 」と表示してありますしね。

これらは、主にアメリカで使われる語句です。
 

イギリスでは、booking [bu'king]、動詞は book を使います。

I was not able to make a hotel booking.     ホテルの予約が出来なかった
I'd like to book a hotel room for night.       今晩のホテルの予約をしたいんですが

予約で「ブック」は聞きなれてない方もいるでしょうが、「オーバー・ブッキング」や「ダブル・ブッキング」という言葉は聞いたことがあるのでは。

  overbook    ホテルや飛行機など部屋や席数以上の予約を取ってしまうことです。

  double-book  ひとつの席に二人分以上の予約を取ってしまうことです。
               席はひとつしかないので、当然座れない人が出てきます。

double-book の進行形「ダブル・ブッキング」は、まあ言ってみれば発行者のミスなんですが、
overbook の進行形「オーバー・ブッキング」はというと、これは飛行機やホテルの予約にはキャンセル cancel がつき物ですよね、キャンセルの発生率というのは大体割合として分かっていますから、
あらかじめキャンセルを見越して余分に予約を取るものなんです。
ですから、ホテルや飛行機の席は当日にならないと分からないことが多いんです、搭乗や宿泊が確定してから席割や部屋割りを決めるんですね。
ところが、たまに見込んだキャンセルが出ないことがあるんです。
そんな時に「オーバーブッキング」状態が発生します。飛行機だとエコノミーの席がオーバーブッキングになると、仕方がないので空いているビジネスクラスへどうぞ、なんておいしい状態が発生する訳ですね。(ラッキー)

また、「切符売場」のことは、イギリスでは booking office ですし、アメリカでは ticket office と言います。
 

これに対し、

  appointment [∂p⊃'intm∂nt]

人と会うための「約束、取り決め、手配」のことです。
時間や場所等を決めて会う約束をします。
「アポをとる」という時は、まさにこの意味で使われています。
予め人と会う約束をする、ことですから「予約」ともとれる?

  make an appointment (with 人); (人と)会う約束をする、アポをとる

  keep(break) an appointment ;約束を守る(破る)

appointment には、「任命」あるいは(任命された)「地位・役職」の意味もあります。動詞は appoint です。

  appoint ;任命する、(時間・場所などを)決める、指定する
 

人に会う約束というと、「デート」date [deit]が思い出されますね。

特に、アメリカでは恋人などとのデートの他にも、単に「人と会う約束」についても用いられます。

make a date (with 人) ;デートの約束をする、会う約束をする

I want to make a date with her next Sunday.  彼女と日曜にデートの約束をしたい

※ next(last)Sunday などとすると on はつかない
 

We made a date to go to the museum together.  一緒に博物館にいく約束をした
 

We have a date with him this evening.    私たちは今晩彼と会う約束がある

ただ「お医者さん」のところへ行く時の「予約」は appointment を使います。

I have an appointment with the doctor at 10 am.

I have a dental appointment at 3 pm.

dental [de'nt∂l]adj.;歯医者の
 

このほかには、「婚約」の意味もある engagement [inge'id3m∂nt]という語も、「(会う)約束」の意味が
あります。
appointment や date と同じように使えますが、ややかたいかな。

ちなみに、
be engaged to 人  ;人と婚約している(状態です)
get engaged to 人 ;人と婚約する(動作です)                                                (END)

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No.26

<今回のテーマ>
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                                                    いかがですか
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飛行機に乗っているときれいなスチュワーデスさんに、「お飲み物はいかがですか?」なんて言われると、別に飲みたくもないのに、思わず「じゃあ、コーヒーを」なんて思わず言ってしまったりしませんか。(私だけかなあ)

  Would you like (somethig) to drink?     (何か)お飲み物はいかがですか

Would you like 〜?     これは一般に一番多く使われる「丁寧な」 「依頼や勧誘」の表現です。

  Would you like a glass of beer?  ビールを一杯いかがですか
  would you like to come to dinner?  ご夕食にいらっしゃいませんか

この like は、「(〜であることを)好む・望む、(〜であって)欲しい」
の意味です。
この意味で like を単独で使う場合、このあとには動名詞、to-不定詞、どちらも続きます。

  I like playing (to play) tennis.

※これが、would like の形になると、あとに続くのは to-不定詞のみになるので注意して下さい。

  I would like to play tennis.

「好む・望む、欲しい」の意味で思い浮かぶ言葉には want がありますね、この語を使って

  Do you want a piece of pie?
  Do you want to come to with us?

このように言ってもいいわけです。しかし、

Do you want 〜?       とても直接的な表現ですから、フォーマルな所では使わない方がいいでしょう。

先程の Would you like 〜? が「丁寧な」表現であることに対し、こちらは、文字どおり「パイが欲しいの?」「私たちと一緒にきたいの?」と聞いていることになります。よく知った間柄ならともかく、社会生活の上で相手にこう言うと、「欲しいのかよ」「したいの」と聞くことになって失礼ですからね。
ですから、スチュワーデスの方々も私たちに Would you like 〜?
と尋ねてくれているんですね。

(昔、私の友人が国際線で、飲み物は何にしますか、と聞かれてそこに「エビアン」が見えていたので、「エビアン」と答えたところ、何がどう聞こえたのか、炭酸水を出されたそうです、一体何と聞こえたのでしょう?)
そこにはしっかりと、エビアンのボトルあったらしいんですが、べつのボトルが目の前に…

あちらの人は炭酸が入っているものでも、それだけで飲むことがあるようですから、ミネラルウォーターを頼む際は、  Uncarbonated mineral water, please. などと言った方が間違いがないでしょう。
uncarbonated [∧nkα':rbneitid] 炭酸の入ってない

Do you want 〜?、Would you like 〜? 以外にWould you care 〜?
という聞き方もあります。

Would you care 〜?    Would you like 〜? より、更に丁寧でフォーマルな尋ね方

  Would you care for a drink?        お飲み物はいかがですか
  Would you care to go together?       ご一緒にいかがですか

名詞が続く時は、前置詞の for が、動詞が続く時は、to-不定詞 をとります。

動詞 care は「疑問文や否定文、条件文」では like や want と同じ意味で使われます

「丁寧さ」の順番はこうなります。
Would you care 〜? >  Would you like 〜? > Do you want 〜?
 

一般に「丁寧」の度合いは、will → would、can → could となるにつれ大きくなります。

  Will you give me your phone number?    電話番号を教えて頂けませんか
(Would, Can, Could)
  Will you tell me the way to the station.  駅への道を教えて頂けませんか

「〜してくれませんか」という「依頼、勧誘」を表す表現ですが。will を would にすると、これに「丁寧さ」が加わります。

さらに、can にすると。相手に?ができますか、という意味から、〜してくれませんか、と尋ねる遠回しの表現となります、これで「丁寧さ」の度合いが上がります。
can を使うと相手に「許可」を求める意味合いも含まれてくることもあります。

can が could になると、更に丁寧な表現となります。

「丁寧さ」順番はこうです。
Could you 〜? > Can you 〜? > Would you 〜? > Will you 〜?
 

※ Won't you 〜? は「勧誘」のみの表現で、 Will you 〜?より強い勧誘を表します。

  Won't you come with me?   一緒にいらっしゃいませんか
 

さあ、みなさんはどの表現を選んで使いますか?                                       (END)
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No.27
 

<今回のテーマ>
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                                               to-不定詞と動名詞(1)
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どちらも「〜すること」と訳されます、そして動詞の目的語として後に続くのがto-不定詞であったり、動名詞であったり、どちらもとれたりまたto-不定詞をとる時と動名詞の時とでは意味が変わってきたりと、考えれば厄介なこの2つです。

今回は、この二つの基本的な考え方について、こんな風に考えてみたらどうでしょうか。

まずは、to-不定詞
 

○ to-不定詞 ( to do )

前置詞 to はみなさんもよく知っているように I went to school.     などのように「方向・到達点」を表しています。

to の後にはどんな方向に向かっているのかが表されます、この到達点への動きを図にして表すと

           ――――――――――→●
                    to         到達点(school)

となります。この → のイメージが分かると、  He came to my aid. 彼は私を助けにきた、
助ける「ために」という「目的」を表すことや、

  to one's surprise  驚いたことには、などの「結果」の意味が to にはあることも先の図からイメージできるのではないでしょうか。

では、これをto-不定詞の場合で考えてみましょう。

  I want to live alone.         私は一人で暮らしたい(一人暮らしがしたい)

to-不定詞の to も同じように考えると、この to はどこへ向かっているのかというと、

           ――――――――――→●
                    to        live alone

live alone という状態に向かっていくのを表すのが to です。

  He tried to escape from prison.       彼は刑務所から抜け出そうとした

これも escape という状態へと向かっているのが to で表されていますね。

また、He grew up to be a composer.彼は成長して作曲家になった

composer [k∂mpo'uz∂r]n.;作曲家

これだと、さっきの矢印の先がぐーんと延びて be a composer に届いているんです、ですから「結果」を表して、作曲家になった、という意味になります。
to-不定詞を考える場合、to の持つ目的地への「→」のイメージをまず思い浮かべて下さい。
 

これに対し、

○ 動名詞 ( doing )

ing と言えば、現在進行形に代表されるように、進行形「〜している・〜しているところだ」を表します。

これを図にすると             ing
                           ―●―
                           その時

「その時」の状態を表すのが ing です、その時 〜の状態であったり、〜している、んです。ing のイメージはこれが基本です。

こう考えると、
   He enjoyed playing soccer.   彼はサッカーを楽しんだ

enjoy の後は不定詞は使えません、楽しんでいるのはその時、playing しているのを楽しんでいるのです、ここで to を使うとplay という状態に向かって行くのを楽しむ、ことになりますから変ですよね。
何かを楽しむというのは、その時にしていることを楽しむから ing なんですね。

  She finished talking with Nana. 彼女はナナと話すのを終えた

これなんかも、finish 終える、ですから to というある方向性への言葉を使うと変ではありませんか、その時にやっている何かを止めるのですから、ing を使うんです。

  I kept laughing. 私は笑い続けた

これも keep ですから、その時にやっている何かをし続けるのだから ing を使うんですね。

もう一度、  I want to live alone.を見てみましょう。

これだと、want ・望んでいる・欲している、のですから、望むことというのはその時にやっている何かを望むというより、これから何かをしたい、と言うことですから、その何かに向かう to が用いられるのです。

  I wish to see him again.  彼にもう一度会いたい

want、wish、hope、decide [disa'id];決心する、expect [ikspe'kt];期待する、mean;つもりである、などなどはこれからのことをすべて望んでいますから、これらは to を使うんですね。

もちろんこの考え方ですべての動詞の後の不定詞と動名詞の使い方が簡単に判別できるとは限りませんが、この考え方を基本にすれば今まで雑然と覚えていた、不定詞と動名詞との使い分けの目安に
なるはずです。
                                                                                                                     (END)
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