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はじめから英文法 今回は、「目的格」の関係代名詞を紹介していきます。
====================================================================== <今回のテーマ> 関係代名詞(3) ====================================================================== 実は、前回までに紹介した関係代名詞はぜんぶ「主格」の関係代名詞、だった のです。 I'll give you sweaters which were made of wool. (that) ウール製のセーターをあなたにあげよう 上の文では、which や that が関係代名詞なのですが、 which were made of wool の部分(=「節」)を見てみると、関係代名詞の which (that) は「主語」にあたりますね。 このような関係代名詞を「主格」の関係代名詞、と言います。 各自で確認してもらってもいいですが、前回までに登場した関係代名詞は、こ れと同じですべて「主格」の関係代名詞を紹介していました。 今回は、これに加えて「目的格」の関係代名詞を紹介します。 ※ 主格 ― 主語になる形 目的格 ― 目的語になる形 ○ 関係代名詞 「主格」の関係代名詞 (節の中で「主語」になる形) 「目的格」の関係代名詞 (節の中で「目的語」になる形) 言葉だけでは、分かりづらいと思うので例文を見ていきましょう。 That is the man whom I saw at the party last week. あれが私が先週パーティで見かけた男性だ 前回までだと、関係代名詞は who でしたが、今回は新たに whom が登場して いますね。 上の文を「関係詞」としての働きに注目して、2つの文に分けると下の様にな ります。 (あれは男性だ) (私は先週彼をパーティーで見た) That is the man. I saw him at the party last week.  ̄ ̄ ̄ ̄ ~~~ └──┬───┘ That is the man whom I saw at the party last week.  ̄ ̄ ̄ ~~~~ (あれが私が先週パーティで見かけた男性だ) 2つめの文の中で him は saw の目的語にあたります。him とは1つめの文で言 えば、the man のことですね。 こんな時は関係代名詞も「目的格」になって、whom となります。 そしてこれまでと同じように、先行詞 the man の後に置かれます。 「あれは男性だ」という文と「私は先週彼をパーティーで見た」という二つの 文が関係代名詞 whom によって「関係づけ」られて「あれが私が先週パーティ で見かけた男性だ」という一つの文になっています。 また、ここでは That is the man whom I saw at the party last week.  ̄ ̄ ̄ ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ whom 以下で先行詞の the man がどんな男性だったのかが説明されている形に なっていますね。 この形というのはNo.103 で紹介した「主格」の関係代名詞の場合と同じだと いうこともここで確認しておいて下さい。 今回、覚えて欲しいことはこの一つです。 ○ 主格の関係代名詞 who は目的格になると whom になる 口語では「目的格」にも who を用いますが、一応 whom という形で覚えてお けば間違いはないですね。 では、例文をもう一つ、 He is a politician whom I don't respect.  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ~~~~ 彼は私が尊敬していない政治家です politician [パ・リ・テ'ィ・シャ(ン)](名)(政治家) political (形)(政治の、政治学の) politics (名)(政治、政治学) respect [リ(ス)・ペ'(クト)](動)(尊敬する) この文を二つに分けると、 (彼は政治家です) (私は彼を尊敬していません) He is a politician. I don't respect him.  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ~~~ となります。ここでは、2つめの文の him とは a politician のことですね。 him は目的語になっていますから、関係代名詞を用いて一つの文にする際には 「目的格」の whom を用います。 (ここも whom 以下で先行詞 a politician の説明になっていることを確認し ておいて下さい) 以上が、「人」が先行詞の場合の「目的格」の関係代名詞 whom です。 今回は、これだけで大丈夫です。 え、? 「which や that は?」ですか。 もちろん、which や that にも「目的格」があります。 では、紹介しておきましょう。 This is the pendant which I bought her last Christmas. (that) これは私が前のクリスマスに 彼女に買ってあげたペンダントだ pendant [ペ'(ン)・ダ(ント)](名)(ペンダント) この文は、 (これはペンダントです) (私はそれを前のクリスマスに彼女に買ってあげた) This is the pendant. I bought her it last Christmas.  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ~~ という二つの文が関係づけられたものです。it とは the pendant のことなの ですが、it は I bought her it という「目的語」ですね。 ですから、関係代名詞も当然「目的格」になるのですが、これが実は which と that は「目的格」になっても which そして that と「主格」の場合と同 じ形なんです。 ○ 関係代名詞の which と that は主格、目的格とも同じ形 目的格の whom だけを覚えて下さい、と言ったのはこういうわけなのです。 後で「まとめ」の欄で一応、表にしておきましたが、who → whom さえ覚えて おけば大丈夫なんですね。 ただ、 This is the pendant which I bought her last Christmas. (that) の which や that が「目的格」であることが理解できなければならないです けどね。 またここでも、which(that) 以下が先行詞の the pendant の説明をしている 形になっていることを確認しておいて下さい。 ちなみに、that は先行詞が「人以外」の際に使えるのでしたらから、今回紹 介した例文はそれぞれ、 That is the man that I saw at the party last week. (who) He is a politician that I don't respect. (who) とすることもできます。 ただし、 ※ 先行詞が「人」の場合 ― who (whom) の方がよく使われる 先行詞が「人以外」― that がよく使われる というような傾向があるので、ここで紹介しておきますね。 This is the pendant which I bought her last Christmas. これも which を使うよりも This is the pendant that I bought her last Christmas. となる方が多くなります。 (which は使用頻度がちょっと少ない、くらいの感じで覚えてもらえばいいで しょう) では、最後に前回紹介しましたが、関係代名詞を「代名詞」として読んでいく 方法を紹介しておきます。 That is the man / whom I saw at the party last week. あれが男の人です (that) 彼を先週パーティで見ました He is a politician / whom I don't respect. 彼は政治家です (that) 彼を私は 尊敬していません This is the pendant / which I bought her last Christmas. これはペンダントです (that) それを私は前のクリスマスに 買いました whom は「目的格」で、先行詞の「人」のことを指していますから 「彼(女)を」とか「彼(女)に」などとして訳していきます。 先行詞が「人以外」ならば、「それを」とか「それに」などとして訳していけ ばよいですね。 日本語としては完成していませんが、意味が分かればそれでよし、とするのが 「代名詞」としての読み方です。 (こうやって読むと文法を考えなくても読んでいける利点がありますね) では、次回ももう一度、関係代名詞の目的格について取り上げていきたいと思 います。 ======================================================================
◎今日のまとめ 関係代名詞 │ 主格 │ 目的格 ──────┼──────┼────── 「人」 │ who │ whom(who) ※ 口語では目的格に ──────┼──────┼────── who も用いる 「人以外」 │ which │ which ──────┼──────┼────── 「先行詞に │ that │ that 関係なく」 ○ 主格の関係代名詞 who は目的格になると whom になる (which と that は主格も目的格も同じ形) ※ 先行詞が「人」の場合 ― who (whom) の方がよく使われる(thatより) 先行詞が「人以外」― that の方がよく使われる(which よりも) --------------------------------------------------------------------- ◎問題の答え 1. The baby (who) is [sleeping] there is my son. (that) あそこで寝ている赤ん坊は私の息子です 2. This is the bus (which) [goes] to Nagano. (that) これは長野行きのバスです 3. These are shoes (which) [were] made in Malaysia. (that) これらはマレーシアで作られた靴です 4. This horse is TM-Operao (which) is the [strongest] in Japan. (that) この馬が日本で最強の (who) テイエムオペラオーです 5. The student (who) is interested in [studying] Japanese [is] Bobby. (that) 日本語の勉強に興味を持っている生徒はボビーです ※ 1. これは「be + 現在分詞」で「現在進行形」を表しています。 2. 先行詞の the bus は単数ですから、go に3単現の es が付いて goes で す。 3. 先行詞の shoes は複数形なので、were になります。 4. 先行詞のテイエムオペラオーは馬ですから、関係代名詞は普通 which か that になりますが、人によっては擬人化して who でも間違いではありませ ん。 ここは「the + 最上級」の形なので、strong に -est を付けて最上級にしま す。 5. be interested in 〜 など、「前置詞の後」の目的語では「動名詞」の形 になります。(No.98) また study を名詞として使うなら the study of Japanese とか his study of Japanese という形になります。 |
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