No.108
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はじめから英文法
週刊
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===================================================================== では、前回の復習問題です。
1. 「この会員証は誰のだい?」「森さん(男)のです」を英文にすると (会員証: membership
card)
2. 次の文を日本語にすると Whose is this membership card you picked
up?
3. ( )内に適切な語を入れましょう Those are ( ) and ( ) Brown ( )
son is a genius. あちらは息子さんが天才というブラウン夫妻ですよ
4.
次の語句を並び替えて「私の上司はくちびるがホントにセクシーなエレン です」という英文に [ boss, Ellen, is, are,
really sexy, whose, my, lips].
5. 次の文を日本語に訳すと (1) I remember a lady
whose clothes were too young for her age.
(2) I remember that a lady
whose clothes were too young for her age was walking on Fifth
Avenue.
※ membership [メ'(ム)・バー・シ(プ)](名)(会員(であること)) pick up
(拾う、拾い上げる) genius [ジ'ー・ニャ(ス)](名)(天才) boss [ボ(ス)](名)(上司、長、ボス) lip
(名)(くちびる・唇) くちびるは上下合わせて lips と複数になるのが普 通です。 clothes [(ク)ロ(ゥズ)](名)(衣服、衣類)
「複数扱い」です for one's age (年の割には) avenue [ア'・ヴァ・ニュー](名)(大通り、本通り) Fifth
Avenue で「5番街」
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--------------------------------------------------------------------- 今まで紹介してきた関係代名詞は、
関係代名詞 │ 主格 │ 目的格 │ 所有格
──────┼──────┼──────┼───── 「人」 │ who │ whom(who)│
whose ──────┼──────┼──────┼───── 「人以外」 │ which │ which │
(whose) ──────┼──────┼──────┼───── 「先行詞に │ that │ that
│ ── 関係なく」
がありましたが、今回はこの中で主格と目的格の that
に関して取り上げま す。
<今回のテーマ> ======================================================================
関係代名詞(6) that
が好まれる場合 ======================================================================
「主格」と「目的格」の関係代名詞
that は先行詞が人とかモノなどとは「関 係なく」用いられる関係代名詞ですが、この that の方が who や which
より も「好まれて」使われる場合があります。 (ちなみに、これを「that の特別用法」といいます)
○ 関係代名詞
that が好まれる場合
先行詞に、最上級・the first・ the
last・all・every・no・any・little ・the only などが付いている場合や、
先行詞が「不定代名詞(somethingなど)」の場合には that
が好まれて使わ れる。
これを図示するなら、次のようになります。
最上級 the first the
last (関係代名詞) the only + 先行詞 + that all
the  ̄ ̄ (thatが好まれる) the every no
something anything (関係代名詞) everything + that
nothing  ̄ ̄ (thatが好まれる) all
ちなみに、that は「好まれて使われる」ですから that
でなければダメとい うものではありません。(念のため)
では、例文を見ていきましょう。まずは先行詞に「最上級」が付いた場合、
This is the best magazine that I've ever read. ~~~~~~~~
 ̄ ̄ これは私が今までに読んだうちで
一番の雑誌だ magazine [マ・ガ・ズ'ィー(ン)](名)(雑誌) (I've ever read
は「経験」の用法の現在完了形です)
ここの先行詞は the best magazine ですが、ここに「最上級」の the
best が付いているので、その後の関係代名詞は that が好まれます。 (また、この that
は「目的格」ですから、省略可です。)
次は、the first や the
last「など」が付いた文を見ていきましょう。 その前に、なぜ今「など」としたかというと…
というのは、 (the) first,
(the) second, (the) third, (the) fourth… や (the) last
などの「順番」を表す語のことは「序数詞」と言います。
そしてこの序数詞には the first, … the last
などと 原則的に「the を付ける」ことになっています。 the first
day (第1日目、初日) the second day
(第2日目) the last day (最終日)
○ 序数詞
first, second, third, fourth, … last など
「順番」を表す語。 ※ the first 〜 と the
を付ける
(序数詞は「今日のまとめ」のところに一覧を紹介してますので、後で見てお いて下さい)
先行詞に the first
や the last が付くと関係代名詞には that
が好まれ る、というのは先ほど紹介したばかりですが、これは言い方を変えると、先行 詞に「序数詞」が付いた場合には that
が好まれる、と言うこともできます ね。
Xavier was the first Spanish that came over to
Japan. ~~~~~~~~~  ̄ ̄
ザビエルは最初に日本に渡ってきた
スペイン人でした (この that は「主格」なので省略できません) Spanish
(名)(スペイン人、スペイン語) come over (渡って来る) ⇔ go over
come[カ(ム)]―came[ケ(ィム)]―come
先行詞 は the first Spanish ですが、ここでは the first
という「序数 詞」が付いているので、関係代名詞は that の方が好まれます。(the second とか the last
など、他の「順番」を表す語に変えても同じです)
では、もう一つ例文を、
He has used all the
money that he had. ~~~~~~~  ̄ ̄
彼は持っていたお金(有り金)全部を
使ってしまった (この that は省略可) ここでは先行詞に
all the と all が使われているので、後の関係代名詞が that
になっています。
では、次は先行詞が「不定代名詞」の場合を紹介します。
ちなみに「不定代名詞」とは、その名の通り「不特定の人やモノ」などを表す 代名詞です。不定代名詞という言葉自体は、今回は別にどうでもいいので、先 程も一度紹介したように、次の代表的なもので覚えておいて下さい。
something anything (関係代名詞) everything + that
nothing  ̄ ̄ (thatが好まれる) all
「-thing
が付くもの」と「all」が代表的なので、これを覚えておいてもらえ れば結構です。
では「-thing
が付くもの」を二つ例文を紹介しておきましょう。
I need something that will dry my wet
towel. ~~~~~~~~~  ̄ ̄ 何か僕の濡れたタオルを乾かすものをちょうだい
We loved
everything that Mother cooked for us. ~~~~~~~~~~  ̄ ̄
私たちはお母さんが 私たちに作ってくれたものはみんな大好きでした
need
[ニー(ド)](動)(必要である) dry [(ド)ラ(ィ)](動)(乾かす、乾く) wet [ウェ(ト)](形)(濡れた) towel
[タ'(ゥ)・ア(ル)](名)(タオル)
上は、先行詞が something そして下は everything と共に -thing
の付く語 ですから後の関係代名詞は that が好まれます。 (上の that
は「主格」なので省略不可、下は「目的格」なので省略可です)
では、もう一つ、
All that she cooked
looked unattractive. ~~~  ̄ ̄ 彼女が作ったものは全部おいしそうじゃなかった
look
(動)(見える) unattractive [ア(ン)・ア(ト)・ラ'(ク)・ティ(ヴ)](形)(魅力的でない) ⇔ attractive
(形)(魅力的な) 食べ物が look unattractive (魅力的に見えない)
のですから「おいしそうで ない」という訳になります。
ここの all
は「すべてのもの」という(不定)代名詞です。 (ちなみに先程登場した、 He has used all the money that he had.
の all は「形容詞」になります) ~~~ 先行詞 が代名詞の all だと、その後には上のように that
が好まれて使われ ることになります。
まあ、一度に全部覚えるのは大変でしょうが、これら that
が好まれる場合の 特徴としては、大まかに言うと、
先行詞が「意味を強めたり制限・限定」している語だということが言えると思 います、こういった語の後は
that がよく用いられる、とまずは漠然ととらえ ておくと分かりやすいかと思います。
では、最後にもう一つ、 that
が好まれるのには次のような場合もあります。
○ 先行詞が「人」と「モノ・動物」の両方の場合には that
が好まれる
She looked at a boy and a dog that were
running. ~~~~~ ~~~~~  ̄ ̄
彼女は走っている少年と犬を見た
これは、先行詞が「人」(→ who)だとも「モノ・動物」(→ which)だとも言い 切れないので、who
か which を付けるかが判断しにくいのですね。 それで、何にでも使える that
がここでは用いられることが多くなるという訳 です。(考えてみれば、当り前ですけど…)
今回紹介したことが全部覚えておければいいのですが、実際のテストや試験に なると、関係代名詞は
who なのか which か that なのかは迷う場面が多いか と思います。 そんな時には… that
を使っておけば、まあ間違いではないですね。一度これまでのこれまで の関係代名詞を振り返ってみるとそれがよく分かると思います。(that より も
who が好まれる場合もありましたが…No.105 でも、that は間違いではあ りませんから)
今日の標語:「関係詞 分からなければ
thatを使おう」
では、「代名詞」として読んでいく読み方を紹介しておきましょう。
This is the best
magazine / (that) I've ever read. これは一番の雑誌です
(それを)私が今までに読んだ [それ = the best
magazine]
Xavier was the first Spanish / that came over to Japan.
ザビエルは最初のスペイン人だった 彼は最初に日本にやってきた [彼 = the
first Spanish] He has used all the money / (that) he
had. 彼はお金をすべて使ってしまった (それを)彼は持っていた [それ = all
the money]
I need something / that will dry my wet towel.
何かちょうだい それは僕の濡れたタオルを乾かす [それ = something]
We
love everything / (that) Mother cooked for us. 私たちはみんな
(それは)お母さんが私たちに作ってくれた 大好きでした [それ = everything]
All / (that)
she cooked / looked unattractive. すべては (それを)彼女が作った おいしそうじゃなかった
[それ = all]
She looked at a boy and a dog / that were
running. 彼女は少年と犬を見た
それら・彼らは走っていた [それ・彼ら = a boy and a
dog]
--------------------------------------------------------------------- ◎今日のまとめ
○
関係代名詞 that が好まれる場合
最上級 序数詞 (the first, the
lastなど) the only + 先行詞 + that all the the
every no
something anything everything +
that nothing all
○ 先行詞が「人」と「モノ・動物」の両方の場合にも that
が好まれる
------------------------------------------------
○
数詞
基(数)数 ┃ 序(数)数 < * は注意する語> 1 one ┃ first*
(1st)* 2 two ┃ second* (2nd)* 3 three ┃ third* (3rd)* 4
four ┃ fourth (4th) 5 five ┃ fifth* ※ 4〜0 の付く語には 6
six ┃ sixth -th を付ける 7 seven ┃ seventh 8
eight ┃ eighth* 9 nine ┃ ninth* 10 ten ┃ tenth 11
eleven ┃ eleventh (11th)* ※ 11〜13 には 12 twelve ┃ twelfth
(12th)* -th が付く 13 thirteen*┃ thirteenth (13th)* 14
fourteen ┃ fourteenth 15 fifteen* ┃ fifteenth 16 sixteen ┃
sixteenth 17 seventeen┃ seventeenth 18 eighteen*┃ eighteenth 19
nineteen ┃ nineteenth 20 twenty ┃ twentieth* ※ -ty の y は ie に替えて -th
を付ける 21 twenty-one ┃ twenty-first*(21st)* 22 twenty-second ┃
twenty-second*(22nd)* ※ 21から99までは 23 twenty-three ┃
twenty-third*(23rd)* 10の位と1の位は 30 thirty ┃
thirtieth - (ハイフン)でつなぐ 40 forty* ┃
fortieth 50 fifty* ┃ fiftieth 80 eighty* ┃
eightieth 90 ninety ┃ ninetieth 100 a(one) hundred ┃
(one) hundredth 101 a(one) hundred (and) one ┃ a(one) hundred (and) first
(101st) ※ and を入れるのは《英》 999 nine hundred (and)
ninety-nine ┃ nine hundred (and) ninety-ninth
1000 a(one)
thousand ┃ (one) thousandth
---------------------------------------------------------------------
◎問題の答え
1. Whose is this membership card? この会員証は誰のだい Whose membership card is
this? これは誰の会員証だい
(Mr.) Mori's. 森さんのです
2. Whose is this
membership card (that) you picked up? 君が拾ったこの会員証は誰のだい
3.
Those are (Mr.) and (Mrs.) Brown (whose) son is a genius.
あちらは息子さんが天才というブラウン夫妻ですよ
4. My boss is Ellen whose lips are really
sexy. 私の上司はくちびるがホントにセクシーなエレンです
5.(1) I remember a lady whose
clothes were too young for her age.
私は年の割には派手な服の女性を覚えています (若い格好をしすぎの← 服が若すぎる)
(2) I remember (that) a lady whose clothes were too young for her age was
walking on Fifth Avenue. 私は年の割に派手な服を着た女性が5番街を歩いていたのを覚えています
※
1.Whose membership card is this?(これは誰の会員証だい)も可。 男性なので付けるなら Mr. を付ける。 (本来は
Mr.などの後には「スペース」を入れるので、Mr. Mori
と表記しま すが、本マガジンのような等幅フォントだと間が開き過ぎる感じが私にはする ので、マガジン上は Mr.Mori
のような表現をしています) 2. you picked up の前には「目的格」の関係代名詞の that(which)
が省略さ れています。 3. 「ブラウン夫妻」は Mr.and Mrs.Brown (the Browns
とも) 5.(1)直訳すると「服が若すぎる女性」ですから「服が派手な」などの訳にな ります。 (2) remember の後の that
は「接続詞」(〜ということ)の that です。(省 略可) ここは I rememeber that a lady (whose clothes
was too young for her age) was walking on Fifth
Avenue. という文の構成になっているのが、理解できるかどうかです。
(whose 以下で a lady
がどんな女性なのかを説明していますね)
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