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No.012 メールでの人生相談

とある寺には、人生相談のメールが数多く舞い込む。恋愛相談とか、子供の非行とか、職場のいじめに関することとか、そういうメールだ。数多くといっても、毎日1000も2000も来るわけではないだろうが。

数年前までは、その組織の長が全ての人に直々に返事を書いていた。だが、何年も経つうちに面倒臭くなったのか、数が多くて対応しきれなくなったのか、いつの間にか秘書を雇って、その秘書が相談メールの返事を出す仕事を受け持つようになった。

簡単に誰でも悩みの相談に乗れるものかというと、ネットの世界では結構簡単らしい。

その長が、これまで書いた相談の返事は全てPCに保存されていて、秘書は悩み相談のメールが来ると、データを検索して似たようなパターンを探し出す。

ケースバイケースで文章を少し変えて返信する。もちろん、名前はその組織の長の名前である。

受け取った方はもちろん、感激してお礼の返事を返してくる。それで万事めでたし。

話によると人生の悩みとは、子供の非行やいじめから、結構高度なものまで含めても全部で300くらいの種類に分類されるらしい。一通りのデータが揃っていれば、誰でも替わりが務(つと)まるとのことだ。

もちろん、メールの人生相談全てがこのパターンではなく、ちゃんと真剣に相談に乗ってくれる人も組織もあることはもちろんである。

やはり悩みごとは、実生活で誰かにちゃんと会って相談すべきなんだろうか。現代においては、人生相談もデータの時代に突入したようである。