▼Google(グーグル)の誕生
※Googleは以下、日本語で記載
巨大検索エンジンであるグーグル。ネットをしている者であれば、知らない人はほとんどいない。
グーグルの原型が誕生したのは1996年。
アメリカのスタンフォード大学で、博士過程に在籍していた2人の学生「ラリー・ペイジ」と「セルゲイ・ブリン」が開発したBack Rub(バックラブ)という検索エンジンがその原型である。
その後改良を重ねて、現在のグーグルに近いものが完成し、1998年、彼らはカリフォルニア州の友人のアパートで、この完成した検索エンジンを元に「グーグル社」を創業した。
検索結果の上の方に、それぞれの検索キーワードに応じた企業の広告を載せ、その広告収入がグーグル社のメインの収入源となる。当然、その検索エンジンの利用者が多いほど、広告の効果は高い。だが、最初のころはほとんど広告主も集まらず、売上げも上がらなかった。
しかし最初の頃こそ苦戦したものの、間もなくして次々と資本が集まるようになり、売上げも飛躍的に激増していった。
その後は脅威的なスピードで急成長し、話題になったYou Tube社を16億5000万ドル(約1950億円)で買収した件の他、その前後でも積極的に企業の買収を行い、2011年には従業員数32000人を超える大企業となった。
検索エンジンを使う場合、今や全世界の70%の人がグーグルを使っているとも言われており、ヨーロッパでは95%と、検索エンジンとしてはズバ抜けて世界一となっており、全世界で40万台配置(2007年時点)されたコンピュータがこのシステムを支えている。
日本ではヤフーに次いでシェアは第2位であるが、2010年7月に、グーグルはヤフーと提携し、ヤフーに対して検索エンジンの技術を提供していくことを発表した。
それまではグーグルとヤフーで、同じキーワードで検索しても、別々の検索結果が出ていたが、ヤフーが徐々にグーグルのシステムに移行しており、完全に移行が完了すれば、日本国内ではグーグルの検察結果がシェアの98%になると言われている。
アパートで創業したグーグルは今や巨大企業となり、開発者のラリー・ペイジとセルゲイ・ブリンは、それぞれが100億ドル以上の資産を持つ億万長者となった。
▼グーグルアース Google Earth
現在グーグルは、検索エンジンだけではなく、地図やメールを始め、様々なインターネットサービスを提供しており、そのどれもが世界標準になりつつあるほどレベルが高い。
グーグルアースも、そのサービスの一つで、世界中の航空写真が見れるソフトである。グーグル社から無料で提供されている。
使ったことのある人も多いと思うが、起動すると左のように地球儀が現れる。この地球儀をマウスでくるくると回し、見たい地点を拡大していくと、航空写真が見られるようになっている。
地球全体の姿から町並みの写真までの拡大縮小に対応しており、それぞれの地域の写真がつなぎ合わされているので、その拡大率であらゆる方向へと進んでいける。
2005年に公開されてから、世界中の人々に使われてきており、これまで秘境とされていた地域の写真なども見れるため、このソフトの熱心なファンも多い。未確認動物らしきものが写っていることも数多くあるという。
ただし、アメリカの政府機関や軍事施設など、機密性の高い箇所にはモザイクがかけられている。
だが中には、「妙なものが写っている」と話題になった写真も多数あり、それらの写真はさまざまなサイトや雑誌でもよく紹介されている。写真は更新されていくため、現在では削除されて、残っていない写真も多い。
2006年9月にドイツの町アルレスブルグを撮影した写真に写っていたもので、巨大な昆虫に見える。周囲の物体から比較して計算された大きさは、体長45メートルくらいあるらしい。
生物学者によると、「アザミウマ」と呼ばれる昆虫によく似ているという。だが、アザミウマは、通常1ミリから1.5ミリという小さな虫で、このように巨大化することはあり得ない。
カメラのレンズに虫がついていて、それが写ったのではないかと推測されたが、これは衛星写真で、カメラは宇宙空間にあるため、その意見はすぐに否定された。だいたい、レンズに虫がついていたのならば、他の写真にも写っているはずである。
だが実際、こんな巨大な昆虫が町の近くにでもいたら大騒ぎになって、テレビでも報道されるはずであるが、そのような騒ぎはなかった。
形状からして昆虫であることはまず間違いなく、また、45メートルの昆虫などはいないこともまず間違いない。どういう現象でこういう写真が撮れたのかが謎である。
この写真を見た人たちからの問い合わせが殺到したため、グーグルアース側はすぐにこの写真を削除した。
巨大な白いヘビに見えるが、昆虫の写真と同様、このようなヘビが動いていたら大騒ぎになるはずなので、多分ヘビではない。
グーグルアースでは、画期的な発見や、まさにその一瞬の場面を捕えた写真も多いが、現実離れした不可解な写真・・それは光のいたずらか偶然の落下物か、なぜこういう写真が撮れたのか、というものも多いらしい。
アメリカ・カリフォルニア州南部の小都市サンベルナルディーノの上空を移した写真で、白い球体が写っている。バックの町並みとはピントが違い、明らかに上空に浮かんでいるようである。
この球体に並んで東西方向の直線上に、同じような球体が3つほど写っていた。
カメラのレンズについた水滴と推測されたが、これも昆虫やヘビの写真と同様、衛星写真のため、その説はすぐに否定された。
BT(ブラックトライアングル)
「No.164 人間を襲うUFO」でも載せた未確認飛行物体で、BT(ブラックトライアングル)と呼ばれるもの。大きさはサッカー場にも匹敵するという。
BTは軍事施設近辺や紛争地域で多く目撃されており、これまで4000件以上の目撃報告があるという。
BTの正体は、異星人の乗り物ではなく、アメリカ軍とペンタゴンが極秘に共同開発した、次世代大型偵察機・コードネーム「TR - 3B」ではないかと言われている。
しかし軍の秘密兵器であれば、「最も写してはいけないもの」だったのかも知れない。
殺害現場が写っていると話題になった写真。
2009年にオランダのアルメレで撮影された。確かに血の流れ出る死体を引きずっているように見える。
赤い跡が二本に分かれているので、二体の死体を引きずって湖に投げ捨てる瞬間と解説されれば信じてしまいそうである。
飲み物がこぼれただけではないかとか、濡れた動物を引っ張っていっただけという意見もある。
最初に報道した新聞も、実際に殺人の現場ではないようだと判断しており、結局どういう場面か不明。
▼グーグルストリートビュー Google Street View
グーグルストリートビューは、世界各国の主な都市の、道路上の風景を写真で見ることが出来るサービスで、グーグルマップと連携している。
グーグルマップの地図上で、道路のどこかをダブルクリックすると人型のアイコンが現れ、ストリートビューすなわちその地域の写真が見れるようになっている。全国すべてに対応しているわけではなく、撮影が行われた場所だけで、主に都市圏と観光地がメインである。
レンズがいくつもの方向についた、360度写せるカメラを車に搭載して街中を走って写真を撮り、それらの写真がつなげてあるために、パソコン上の操作で街の中を進んだり、左右を向いたりなど、まるで自分がそこにいるかのような感覚で風景を見ることが出来る。車が入れないような路地などは、カメラを搭載した三輪自転車で撮影を行っている。
「ストリートビュー Google マップ」のページでは、観光地や遺跡などがアップされており、こちらも全方向を見渡すことが出来るようになっている。
走りながら片っ端から撮影しまくるために、偶然その場に居合わせた人の「見られて欲しくない瞬間」が撮影されることも多い。
不倫相手とラブホテルに入っているところ、立ちションをしているところ、胸を揉みながらキスをしている高校生カップルなど、まさにその一瞬が写っていることもあり、このサービスに楽しさを見出している人がいる反面、プライバシーの侵害だと訴える人も多く、世界中のあちこちで訴訟騒ぎも起こっている。
近年では個人情報を特定するような、家の表札や顔などにぼかしをかける処理が行われているが、それも100%というわけではない。
撮影車両は、車の天井部分に柱を立てて、その先端に独特のカメラを搭載している特徴のある車のため、知っている人が見れば、すぐにグーグルの車だと分かる。
写されてはまずい人がいる反面、グーグルカーがこの辺りに撮影に来ているのを知った上で、道路に寝転んで死体のマネをしたり、2人で組んで殺人が行われているかのような場面を演じたりなど、撮影に合わせて自分の持ちネタや芸を披露する人が世界中で増えているという。
また、空き巣や窃盗団が、家の構造や立地条件、自家用車のグレード(高級車かどうかでその家の金のあるなしを判断する)や、隠れられる場所を調べたり、逃走経路を考えたりなど、盗みに入る予定の家を探したり計画を練ったりする際にもストリートビューを活用しているとも言われている。
こうしたことを考慮の上、プライバシーの侵害だと訴える人は多い。プライバシーの侵害といえば、都市伝説的な話であるが、ストリートビューに関して、以下のような話も伝えられている。
ある一家は、ある日ストリートビューを見ていると、そこに自分たちの家が写されているのを発見した。家の外観はもちろん、車庫も、車庫に停めてある車も写っている。しかも車のナンバープレートまで読める。
誰が見ているか分からないインターネットの世界で、こういうものが公開されては困ると、一家はグーグル社に対して何らかの対策をしてくれるように抗議した。
これに対しグーグル社は、その一家の家も車も真っ黒に塗りつぶすことで対応した。しかし普通の写真の中で、その家だけが真っ黒に塗りつぶされた風景は不気味この上なく、かえって最初の状態よりも目立つことになってしまったという。
また、この話とは逆に、ストリートビューがお手柄に作用した事例の噂話もある。
外国での話だが、ある小学生が宿題の一環で、グーグルマップとストリートビューを使って、「空想旅行日記」を製作していた。
まずは家から空港まで行く過程の場面を作ろうと、ストリートビューで該当する場面を映し出した。だが画面を見ているとある一軒の家に気になるものが写っていた。その家の窓辺には2人の人間が写っており、何か争っているように見える。
気になって拡大してみると、一人は若い男、一人は老婆で、ちょうど男が老婆の胸を刃物で刺している瞬間が写っていた。
まさか殺人の瞬間ではないかと思い、小学生はすぐに警察にこのことを伝えた。警察の説明によれば、何ヶ月か前この家で殺人事件があり、まだ犯人は捕まっていないとのことだったので、まさにその瞬間をクーグルのカメラが捕えていたのだ。
通報を受けた警察はこの写真を拡大して手配書を作り、この画像が参考となって後に犯人は逮捕されたという。偶然小学生が発見した写真により、捜査は大きく進展し、犯人逮捕に結びついたのだった。
グーグルマップで、ダブルクリックして人型のアイコンが出れば、そこはストリートビューの撮影が行われた場所ということ。一瞬、人型のアイコンが出た後に、すぐに下のような写真の場面に切り替わる。ダブルクリックして、何も出なければストリートビューには対応していない。
グーグルストリートビューの画面。うっすらと見える楕円形をクリックすると、そこからの視点に切り替わって先へ進むことが出来る。
グーグルカー(英語版ウィキペディアから)。世界中で車種は様々で、全てこの車というわけではない。
グーグルカー内部
▼マーキング問題
ここから先は、グーグルとは全く関係のない内容である。
ストリートビューが、空き巣の下見に使われたり、プライバシーの侵害で問題になっているということを受けての関連項目となる。
2003年ごろ、「家の一部に妙な記号を書かれている」という問題が話題となり、雑誌やテレビでも特集が組まれた時期があった。家の表札とか、ガスメーター、湯沸し器などにマジックで「SW 8 18」など、意味不明の文字が書かれているのだ。
また、色のついたシールを貼られている場合もある。
これらはマーキングと呼ばれるもので、主に訪問販売の会社や、空き巣、窃盗団などが、仲間のために、その家につけていく目印だと言われており、住人の性別や年代、不在時間などを表している。
記号はそのグループごとに決めているので、間違いなくこの意味、ということは言えないが、一例として次のようなものがある。
M・・マン、男
W・・ウーマン、女
S・・シングル、一人暮らし
F・・家族
816(または8 - 16)・・数字は不在時間を表す。8時から16までは留守。
SS・・サタディ・サンディ、土日が休み
◎・・契約取れた。
×・・断られた。
K・・キックの略のようで、門前払い、戸も開けずに断られた。
B・・ブラックリスト、債権者
Rまたは「ル」・・留守
ア・・アルバイト
外・・外国人
ヤ・・ヤクザ、ヤンキー
ロ・・老人
ム・・ムカつく断り方をされた。
D・・大学生
金・・金持ち。文字ではなく、金色のシールが張られている場合もある。シールは組織によって色が決められているようで、男の一人暮らしだったら黒とか、女の一人暮らしだったら赤などのルールがあるようだ。
「W S 30 818」なら、
ウーマン(女)のシングル(一人暮らし)、歳は30代、8時から18までが不在、という意味になる。
「M40ヤ918ム」なら、
男の40代、ヤクザ風。9時から18時が不在、ムカつく断り方をされた。
「FM1W2◎」なら、
家族構成は男1人、女2人、契約取れた。
という意味になる。
これらは個人情報の漏洩(ろうえい)や、器物破損に当たる犯罪行為となる。見つけた場合はすぐに消すか、打ち消し線を引っ張るなど、相手に「気づいているぞ」とアピールすることが大事である。訪問販売だけならまだしも、窃盗団に狙われているという目印と解釈しても、心配し過ぎではない。