萩ものしり博士 傾向と対策


傾向

平成18年度版

まず、思ったこと

初めての博士検定、どんな問題がでるのか誰にもわかりません。
以前、「ものしり修士の集い」に出席したとき、博物館館長さんもおっしゃいました。

   「博士検定は難しくします。解説からもだします。」

うわあ、問題集の解説部分からも出題されるなんて、これはかなりの難問が予想されます。
でも、どんなに難問だって、この1冊の問題集から出されるんだよ。
あくまでも、範囲はこの1冊。そう思うと、やれそうな気がしてきた。

つぎに思ったこと

どんな問題が出るのかなあ。
もし自分が出題者だったら、どんな問題を出すだろうか。
いや、むしろ、博士ならこれは知ってて当たり前、これだけは出さなくちゃっていう問題があるよね。
そんな風に考えるとちょっと楽しくなってきました。

・吉田松陰関係はでる
・高杉晋作関係はでる
・毛利家関係はでる
・今年話題の長州ファイブ関係は1人はでる
・萩町・萩市・萩の地名がはじめてあらわれる等、市制関係はでる
・「萩八景」など、萩を愛する人にこれだけは知っていてほしいことはでる
・お寺はでる
・萩・福栄・旭・川上・むつみ・田万川まんべんなくでる
・人名・地名・寺社名・様式名等は漢字がでる
・〜を説明せよは、でない (採点基準が定めにくい)
・諸説あるものはでない
・100点をとらせないため、それはわからんだろうというようなカルト系が1問でる

などなど、ゲームのようで面白くなってきました。要は、出題者の気持ちになってみればいいんだ。

さて、では実際に、今年の出題を見てみましょう。

全100問中・・・・・ @3択問題 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20問

            A記述問題(漢字で回答)・・・・・・・・・・・・・・・59問

            B記述問題(ひらがな・カタカナ回答もOK)・・・21問

さらに、これを分野別に分けると、次のようになります。

@3択問題・・・・・・・・・・・・・・・・歴史10問・文化7問・自然3問 (計20問)

A記述問題(漢字)・・・・・・・・・・歴史40問・文化13問・自然6問 (計59問)

B記述問題(かな・カタカナOK)・・・歴史3問・文化11問・自然7問 (計21問)

表にしてみましょうか。

問題集に載っている問題は、歴史369・文化206・自然103問です(全678問)。
全体を100問と考えると、
歴史55:文化30:自然15の割合。これを基本の割合と呼びましょう。

この基本の割合と上の表の各分野の出題数(53:31:16)をくらべると、ほぼ一致します。
つまり、どの分野からも、かたよりなく出題されているというわけです。
問題集は歴史の問題が多いから歴史だけ勉強したら大丈夫ってもんではない。
どの分野もまんべんなく勉強する必要があります。


では、同じように、@ABの出題形式別の出題分野の割合を出して、
基本の割合とくらべてみましょう。

     @3択・・・・・・・・・・・・・・・歴史50・文化35・自然15・・・・ほぼ基本

     A記述(漢字)・・・・・・・・・歴史68・文化22・自然10・・・・基本より歴史がかなり多い

     B記述(かな・カタカナOK)・・歴史14・文化53・自然33・・・・基本より文化・自然がかなり多い

歴史 文化 自然
 @ 3択    10     7        20
 A 記述 (漢字)    40    13     6   59
 B 記述 (かな・カナOK)         11        21
           計     53    31    16  100

このように考えていくと
    ・歴史は、記述問題(漢字)で出題されるかも

    ・文化・自然は、記述(かな・カタカナOK)で出題されるかも

という気がしてきます。

そのほか、気がついたことをちょっと書いておきますね。
今回の試験、全100問中、
     ・吉田松陰関係・・・5問
     ・高杉晋作関係・・・9問
     ・毛利氏関係・・・・・5問     合計19問

100問中19問、つまり約2割は松陰・晋作・毛利関係からでている。
そう考えると、力を入れないわけにはいかないよね。


さて、ここで、上の表にもどってみましょう。
この表をみると、A記述(漢字)の歴史から40問もでています。
これはおさえておかなければなりません。
これをおさえれば、合格点の80点の半分の40点をとることができる。
これって、大きいよね。

実際受けてみた感じでは、B記述(かな・カタカナOK)は、意外に難しかったような気がします。
でも、100問中21問しかでてないからそれほど気にしなくてもいいのかな。

この記述の40問は、つぎの3パターンに分けられます。

       A 問題集の問題文ほぼそのまま

       B 問題集の問題文から新たに問題作って、解答も問題文の中

       C 問題集の解説文から新たに問題作って、解答も解説文の中

40問のうち、A15問・B14問・C11問でました。
A+B=29問。問題文から7割以上でてる。
やっぱり、解説部分を細かく勉強する前に、まず問題文を注意ぶかくチェックしよう。

問題集・・・・・・・奇兵隊2代目総督になったのは、滝弥太郎ともう1人は誰か。(答え:河上弥市)

試験問題・・・・・奇兵隊2代目総督になったのは、河上弥市ともう1人は誰か。(答え:滝弥太郎)

問題集の問題から、どんな問題が作れるのか、思いっきり想像してみよう。
自分ならどう作るか。答えが限定されるものは、作りやすいし採点しやすい。

五大老、三士・七卿などなど、限定されるものは作りやすいよね。。

問題集・・明治9年(1876)、夏みかん栽培による士族授産結社を結成し、経済栽培を推進した人物は誰か。                                   (答え:小幡高政)

解説文・・・小幡高政は明治9年(1876)帰郷し、夏みかん栽培による士族授産結社「耐久社」を
         結成し、翌10年に接木を実施し、11年に1万本の苗木を分与して栽培した。

試験問題・・・・明治9年(1876)小幡高政が夏みかん栽培のために結成した士族結社の名は何か。
                                                (答え:耐久社)

Aは、問題集そのままの問題と解答。

Bは、たとえばこんな感じででました。

Cは、たとえばこんな感じででました。

問題集ではこうなってたんですよね。

問題集ではこうだったんです。

以上、結論はあまりにも当たり前になってしまいましたが、第1回博士試験問題についてでした。

傾向とはいっても、1回の問題を振り返っただけのものなので、傾向とよぶにはあまりにもデータ不足です。でも、この第1回出題パターンは、かたよりがなく平均的で採点もしやすい、とても良いものだと思われます。しばらくはこのパターンで続くのではないでしょうか。

これが、少しでも皆さんのお役にたてばいいなあと思います。

いろいろ考えた結論としては、

    
 ・歴史・文化・自然かたよりなくまんべんなく勉強しよう。

     ・歴史は、漢字でかけるようにしよう。

     ・解説よりも、まず問題文を細かくチェック

     ・松陰・晋作・毛利関係は必ず出るからおとさないように。

     ・「この文からどんな問題がつくれるか」をいつも意識して問題集を勉強しよう。

ご健闘、いのります。






つぎはあなたが博士です。

萩ものしり博士傾向と対策・・・対策

あくまでも自己流ですが、もしよかったらどうぞ。

傾向編