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不農何食ってなんでしょ?
これは、私が以前勤務していた農協のホールの壁に掲げてある額の言葉です。
楷書で書かれてあり読みづらい字でした。
「農業の存在がなくして、何を食糧とするのか」、農業は人間にとって不可欠だと先輩に教えてもらいました。
農協に就職してすぐのことでしたので、とても感動する言葉として胸に刻まれました。
それから十数年の時が流れ、「農業は厳しい時代」「国際競争の時代」「産地間競争の時代」
「自由化の時代」「企業的経営農家の育成」など、「戦いに勝たねば生き残れないぞ!」
そんな危機感を持たされてきました。

勝ち残った力のある農家はこれから先もずーと戦いは続くでしょう。
力が及ばず負けた農家は廃業し切り捨てられていくのでしょう。
これから先も、言われるがままの農業を続けていていいのでしょうか?
私は、命の糧の「食糧」が経済活動の手段に使われていることに疑問を感じます。

「不農何食」の意味をこの時代だからこそ、もう一度考えてみたいと思います。

平成13年5月14日

農の行方を知る

平成14年9月11日


平成14年9月11日
平成13年の米生産費 (中四国農政局山口統計情報事務所資料)         生産費            所得金額          一日当たりの所得 山口県    173,898円/10a       36,000円/10a             6,876円 全国平均   158,000円/10a    44,000円/10a             10,900円   粗収益     127,665円/10a     粗収益ー生産費=計算上は赤字じゃん  (生産費の内に自己資本利子・地代が含まれる)                                                      るから)  これでも、自家労働賃は低賃金である。それでは経営面積を増やせば10倍・100倍かな〜。  平地・山間地では有効耕作面積が畦判率で異なる上、水利の利便性、獣被害の有無等々単  純に経営面積拡大=所得向上にはつながらないのが現実。通常平地米は収量が多く食味は 低く、山間地米は収量が少なく食味は高いので、どちらの生産地を選択するかが難しいところ。 取得した農地を後々転用する思いがあるなら平地を選ぶだろうな。それこそ潰しが効くというも の。山間地は農地以外は使用目的が無いに等しいから、潰しが効きません。    そんなことを考えながら損益分岐経営面積は何処辺り?って答えは非常に難しい。  現時点では米価がどのくらいの速度で下がっていくか不透明だし、見越して先行投資は危険  を感じる。それなのに自給率の向上と叫ばれても、力が入らないのが農民です。離農する人は  増えるばかりです。  正に今の日本の経済状態に類似?農村の高齢化、担い手不足、米価の低迷で加速度的に  農村は疲弊している。それを証明するかの如く        延べ作付け面積  1959年   827f  1995年   500f  2001年   452f 前年比0.9%で減少なんと7年間で50万fの農地が減少    ところが農水省は  2010年 495fを延べ作付け面積に目標にてことは、今より面積を増やすって事にな  るけど、その自信何処から来るのかしら?面積増加の具体的方策を述べよ、と聴きたくなる  ぜったい今の農政では農地面積が減ることあっても、増えることは有り得ねぇ〜!  日本の農業って経済的価値観で振興を図ろうとすると無理があるってどうしてわかんないんだろう。  日本の農民が一日6,876円で働いても、それでも外国の米より高い米になってしまう。  日本の農民は海外の農民と平等な経済生活を望まない。日本の平均的な経済生活を望むのだ。  その結果が離農となり農地が荒廃し、食糧自給率が低下していることを知っているのだろうか?


     「米が豊かに実ることを願う人は多い。米を作る人が豊かになることを願う人は少ない。       あまりに少ない」                                       むのたけじ著「たいまつ」より