〜もうひとつの宝島〜 |
遥かな昔、他の海賊達からも一目おかれた、大海賊キャプテン・マーヴェラスは、蓄えた財宝全てを一つの島に隠し、「私の財宝を手に入れたくば、私の仕掛けた謎を解いてみよ――」という挑戦状を新聞に載せた。その挑戦状は世界中を駆け巡り、多くの冒険者達が財宝を求めて仕掛けと謎に挑んだが、誰一人としてその謎を解き明かすことはできなかった。 | それから数十年過ぎ、「キャプテン・マーヴェリック」の財宝は伝説となった。 ある日、子供たちを乗せた船が、キャンプをするために、とある島に上陸した。 |
システム
おチビ、ふとっちょ、ノッポのディオン、マックス、ジャック、3人の特技や特性をうまく使いこなして、謎を解いたり、アクションしていく、トップビュー・フィールド・アドベンチャー。 | 重要な場所を調べると、その部分が拡大表示される『サーチシステム』が特徴。 ゲームの最後に先生が、どれだけ良いことをしたか評価をしてくれる。 |
レビュー
さすが、任天堂作品だけあって、よくできています。
大人の方なら、子供の頃に外で遊んだあの感じを再体験できますし、今のお子さまなら、新鮮な気持ちでアウトドアの遊びを楽しめると思います(テレビの中でというのが残念ですが)
導入部分は、
ディオン、ジャック、マックスの仲良し3人組みは、ジーナ先生の引率で、他の子供たちと一緒に、南の島にキャンプに来ていました。
同じ頃、自称、大海賊のキング・ブルは、キャプテン・マーヴェリックの財宝を求めて、ディオンたちがキャンプに来た同じ島で、財宝の鍵を守るサルたちを狩り始めたのです。
ディオンたちは焚き木拾いをしている途中に、1匹のサルと出会い、その仲間たちを助けた事で、財宝の鍵を渡されます。
しかし、その鍵をもっていることが、キング・ブルにバレれてしまい、ジーナ先生が人質にさらわれてしまいました。
3人は、ジーナ先生を助けるために、キング・ブルのいる場所に向かうのですが――
と、こんな感じです。
が、お話もさることながら、ゲーム自体も非常に楽しいです。
ジャンルは、アクション・アドベンチャーですが、ミニゲーム集といってもいいくらい、たくさんの仕掛けやアクションが用意されています。
あまりに次から次へと登場してくるので、ストーリーの方がおろそかになってしまうほどです。
一部を挙げてみますと、
魚釣り、サッカーのPK、ボール的当てゲーム、綱引き、ジャンケン、かけっこ、アイテムキャッチ、16パズル、ボクシング、大砲で射的、偽者は誰だ? などなど・・・
そしてさらにこのゲームの面白いところは、3人の特性を使い分けるなんてのは当たり前で、3人が適材適所、バラバラに行動して道を切り開いていったり、逆に一致団結して重いものを持ち上げたりと、3人の友情パワーが欠かせないところです。
いやー、友情って、本当にいいもんですね。
もちろん、ストーリーの方も負けてはいません。
濡れ衣を着せられたまま死んでいったインディオの無実を証明するためにタイムトラベルして過去に行ったり、
南海の孤島での、不気味な植物相手のホラー体験とか、
国の全てが小さくなってしまったために、アリの恐怖と戦う人たちを助けたり、
もちろん、海賊キャプテン・マーヴェラスの財宝に挑む、謎解きの数々もあって、てんこ盛りの内容です。
内容がとても濃いので、始めると先が気になって、なかなかやめられません。
ですから、終わってみると、「えー、もうお終い? もっと遊びたーい」と、子供のような、わがままな物足りなさを感じるかもしれません。
これほどまでに、子供心に帰れるようなゲームは、なかなかお目にかかれるものではありません。
ぜひ、続編を作ってもらいたいゲームです。
少々わかりにくい謎もありますが、ヒントももらえますし、あまりに簡単過ぎても面白くありませんから、ちょうどよいくらいだと思います。
ゲームの最後に、ジーナ先生から評価がもらえるので、100%目指してがんばりましょう。
「新・鬼ヶ島」(ファミリーコンピューター/スーパーファミコン)
「ナイツ」(セガ サターン)