試合後、一日で11㎏太った、ガッツ石松氏の経験

かつてのプロボクシング・元WBC世界ライト級チャンピオン・ガッツ石松氏がその著書の中で書いていますが、 石松氏が5度目の防衛戦を行った時には、3ヶ月で19㎏の減量を行って試合に臨みました。(80㎏→61㎏へ)。試合そのものは14RにKO勝ちし、見事防衛に成功しています。

さて、ボクシングの計量といいますのは試合開始の数時間前に行われます。この時点で体重がその階級のリミット内に収まっていれば、計量OKということになり、その後は試合開始まで何を食べてもよいことになっています。


これまでハードな減量に耐えてきた選手にとっては、この瞬間から、やっとものが食べられるようになるわけです。19㎏もの減量を行い、身体中カラカラだった石松氏は待望の「食べ物」を求め、さっそく街へと出かけました。

試合前であるにも関わらず、これまでの減量の反動が出たのか、ヒラメのムニエル、ビーフステーキ、おかゆ2杯、生野菜、ジンジャーエール、ワイン、ラーメンなどを食べ、ホテルへ帰って一眠りした後、再び鶏肉、マーボ豆腐、焼きそばなどを食べました。

そして試合が終わった後に大量の水、ラーメン、そば、ジュース。とにかく身体が食べ物、というより水分を欲しがっている状態だったと語っています。

そして試合の翌日、体重を測ってみると計量にOKした時よりも実に11㎏増えていたということです。


皆さんもご存じのように、ボクサーの減量は普通の女性が行う減量とはケタが違います。体脂肪を限界まで落とした後、更に体重を落とすために水分を絞り出します。

汗をかき、ツバを吐き出し、まさに身体がカラカラ、一滴の水分も出ない、といった状況にまでなることもあります。そうした状態で身体に水分を入れれば、砂漠に水をまくがごとし、といった感じでどんどん吸収されていくのは当然です。

また石松氏は、海外で試合を行った時、行く時に着ていった服が、帰りはボタンがはちきれそうになって着れない、水分を吸収した身体が足の先まで膨らんで、靴が痛くてはけない、といったこともあったということです。


Top Page   ウエイトトレーニング&フィットネス   筋肉雑記帳   No.01   No.03

このページの先頭へ