フランシスコ・フィリォのトレーニング

古くからの格闘技ファンなら知らない人はいないであろう、極真空手のフランシスコ・フィリォ。ある雑誌が筑波大学スポーツ力学研究所で行なった測定によりますと、 フィリォのパンチ力は600kg以上、中段回し蹴りにいたっては1トン以上の数字を叩きだしたといいます。

フィリォがこれほどの破壊力を身につけたのは、毎日の空手の練習以外に、ウエイトトレーニングや有酸素運動などにも重点をおいていたことが大きな要因と言えます。

ブラジルのサンパウロで極真会に入門したフィリォは、11歳の時からベンチプレスを始め、18歳のころには週に1~2時間はウエイトをするようになり、多い時には3~4時間は行なっていたようです。


97年当時のフィリォのトレーニングメニューは、だいたい以下のようなものでした。ウエイトを行なうのは週2回。一日は扱う重量を軽くして、回数を多く行ない、もう一日は逆に重量を重くして回数を少なくします。

基本的に行なう種目は同じなので、まず軽い重さの日のメニューを紹介してみたいと思います。


1.スクワット 50kg×20回 尻の下に小さいイスを置いて、そのイスに尻がつくまでしゃがみます。常に一定の深さまで沈み込むためです。

2.デッドリフト 50kg×20回 スモウスタイルではなく、スタンダードのフォームです。

3.ベントオーバーローイング 30kg×20回

4.シーティッド・バックプレス 30kg×20回 サムレスグリップで行ないます。(親指でバーベルを握らず、手のひらの上にバーベルを置くような状態)

5.ベンチプレス 50kg×20回 同じくサムレスグリップで。

6.クランチ 50回 頭の後ろに5kgの鉄アレイを持って行ないます。

この6種目を休憩なしで一気に行なって1セットです。これを5セット行ないます。ですからそれぞれの種目は、100回ずつ行なうことになります。クランチなら合計で250回行なうことになります。

フィリォは、この1セットをだいたい6分から8分で行ない、15秒のインターバルをはさんで再び次のセットに入ります。

また、スクワット、デッド、ベンチはセットごとに50kgと70kgを交互に採用し、ベントオーバーは30kgと40kgを交互に行ないます。


また、重い重量で行なう日のメニューは、

1.スクワット
50kg×20回×1セット
70kg×20回×1セット
100kg×10回×6セット

2.デッドリフト
50kg×20回×1セット
70kg×20回×1セット
100kg×10回×6セット

3.ベントオーバーローイング
40kg×20回×1セット
50kg×20回×1セット
70kg×10回×6セット

4.シーティッド・バックプレス
30kg×20回×1セット
40kg×20回×1セット
50kg×10回×6セット

5.ベンチプレス
50kg×20回×1セット
60kg×20回×1セット
80kg×10回×6セット

6.クランチ
100回

7.レッグレイズ
100回

8.横向きでの腹筋
左右50回ずつ


もちろん、フィリォにとってウエイトは練習の一つであって、これに有酸素運動やメインである空手の練習を加えると、一日の練習時間はだいたい4時間から5時間になります。これを週6日行ないます。

ちなみに各種目のMAXは、97年当時でベンチプレス160kg、デッドリフト215kg、スクワット200kg、ベントオーバー125kgだということです。


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