トレーニング初心者のベンチプレスの平均値

「トレーニングを行ったことがない人は、ベンチプレスで最大何kg上げられるのか」 という、何百人かを対象にした、そういうデータがあるわけではありませんが、窪田登氏著の「ウエイトトレーニング」という本の中に、 トレーニング初心者が 三ヶ月でどれだけの筋力アップを行ったかを年齢別に調べたデータがあります。

まず最初に一回持ち上げられる最大重量を測定し、 その結果によって扱う重量を決め、トレーニングの間隔も決めてきちんとした指導のもとに行い、三ヶ月後に改めて最大重量を測定します。種目はベンチプレスだけではなく、チンニングやツーハンズカール、ディップも加えられています。

(※最大重量の測定は調査のために指導者の立会いの下に行われたものです。ベンチプレスをしたことのない人が、一人でいきなり限界に挑むのは危険なので絶対やめましょう。)

被験者は43人で、多くの人を調査したというわけではありません。年齢と人数の内訳は、17歳2人・18歳5人・19歳4人・20歳4人・21歳2人・22歳1人・23歳1人・24歳1人・25歳4人・26歳3人・27歳3人・28歳3人・29歳1人・30歳1人・32歳1人・33歳3人・34歳1人・36歳1人・48歳1人・52歳1人となっています。

ベンチプレスの最大挙上重量の平均値 (カッコの中の数字は被験者の誤差 = 強い人と弱い人との差)


トレーニング開始前の平均値 三ヶ月後の平均値 アップした重量の平均値
15-20歳 50.00kg(±1.680kg) 60.83kg(±2.530kg) 10.83kg
21-25歳 46.66kg(±0.935kg) 59.33kg(±1.169kg) 12.67kg
26-30歳 46.82kg(±2.937kg) 52.73kg(±2.153kg) 5.91kg
31歳以上 45.33kg(±3.507kg) 52.50kg(±2.080kg) 7.17kg

アップした重量の平均値が、26歳から30歳が一番低いという結果が出ていますが、これはその年代の被験者11人の数字であって、もっと多くの人で実験してみればもっと変わった数字になるかも知れません。 筋力の伸びる度合いは個人の資質によって差が出るため、この人数では伸びた重量に関しては一概にこれが全国の平均値とは言えません。

ただ、被験者は少ないものの最大挙上重量に関しては数多くのデータを取ったとしてもそれほど極端に違いのある結果とはならないと思います。

ベンチプレス未経験の状態でも15歳から20歳が一番数字が高いのは、やはり学生時代はよく身体を動かしているということでしょうか。

1回だけ上げられる重量を自分の最大筋力の100%として、5回上がる重量ならばそれは自分の最大筋力の90%、 10回上がる重量ならば最大筋力の80%くらいとされています。 (本やサイトによって若干違いがあり、10回上げられる重さとは70%から80%まで幅があります。)

上の表によると、だいたいどの年齢層も最大挙上重量(1回が限度の重さ)は45kgから50kgの範囲となっています。
「10回上がる重量は最大筋力の80%」 であるならば、上の表のそれぞれの数字に0.8をかけると10回上がる数字が出てきます。

つまり「ベンチプレスをしたことのない人が10回可能な重さ」とは、36kgから40kgくらいということになります。 (あくまでも計算上の話です。)


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