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                新米日本語教師の日記(2009年11月2日〜)hh2010年

  《6月8日(火)》
  校庭に12台のバスが停まっている。学生を高考へ連れて行くバスである。 昨日7日(月)から3日間の高考が始まった。これで進める大学が決まるのである。 今週は9日(水)までお休みである。それを利用して6、7日と連雲港へ行ってきた。江蘇省の最北東の町である。名前のように海辺の都市である。
  連雲港市は7500ku、人口480万人(ちなみに山口県:6100ku、人口145万人、 宿遷市:8555ku、人口515万人)、沿海中部の中核都市である。スーホンからバスで5時間とかなり遠い。
  朝8時発のバスに乗る、12時半ごろ連雲港駅前に到着。まず寝るところを決めなくては、 2〜3人の人に声を掛けられるが、自転車に乗ったお姉さんに応じてみた。1泊60元(850円)と言う、 とにかく部屋を見せてもらうことにした。歩きながら話しをすると簡単な日本語を喋ってきた。 過去に日本語を勉強したことがある、ということであった。話しながら俺の中国語もだいぶ上達しているな? と自負する。
  「旺達招待所」、アパート風な建物に小さな宿屋(招待所)が密集している。いずれにしても招待所に宿泊するのは初めてである。 「どうかな?」と思い思いついて行った。部屋を見るとまあまあである。どうせ寝るだけ1泊することにした。保証金含めて100元を払う。
  連雲港は孫悟空の故郷である、またあの徐福伝説で有名な徐福の故郷でもある(カン楡県)。 行った所は海辺と花果山(孫悟空の故郷)そして繁華街。
  海辺で少し潮のにおいをかいで、一軒のホテルへ入りいけすの蟹一匹とビール一本所望する(合わせて56元)。 夕方繁華街へ、時代スーパーへ入り干し魚を探すが、気に入ったものなし、SBカレールウが あったので3個(1個14.8元)買う、南京の日本食材スーパーで買った価格の半額だ、歩行街をうろつき食事をし引き上げる。
  翌朝6時半、駅前で花果山行きのバス(12番)に乗る。運転手のおっさんに聞くと、35分で終点(花果山) とのこと。入山料100元を払い中へ入る。この山は雲台山連山の中で一番高い山で標高625.3m。 江蘇省で一番高い山だそうである。観光地として整備されており車でも頂上へ行ける。私は途中まで歩き、 後半はゴンドラで頂上へ、頂上はさすがに展望のよいものであった。   午後1時ごろ駅前へ戻り、1時半のスーホン行きのバスに乗る。しかし約5時間のバスは体に堪えた。
  今日は時間があったので、ひき肉を買ってきてコロッケに挑戦、ただしパン粉が手に入らないのでパンを 焼いて砕いてパン粉とした。出来上がりはまずまず、でもコロッケは面倒だ、写真に撮るのを忘れてしまった。

  《6月9日(水)》
  朝から一日中冷たい雨のしょぼ降る日であった。別れの涙雨か、そんな中、高考3日目(最終日)の送迎バスは朝夕往復した。 これが終わると高三生は卒業である。聞くと夕刻6時にはもう学校にいないそうである。いや、いてはいけないそうである。
  中三の生徒からメールが来た。一度家へ遊びに来てくれと言うので帰国前に行こうと思っているが、その確認メールであった。 来週の17〜19日(木金土)は中考(当校の高校入試)である。中考が終われば中三の生徒もトットと引き上げて行くのだろう。
  残った生徒の期末試験はいつごろなのであろう。ぎりぎりになるまで、はっきりしたことがわからないのが特徴である。 いずれにしても落ち着かない月である。
  そろそろ俺も一区切りだ。昨年の11月から数えると8ヶ月か、カリキュラムに責任のない外国人教師、その分気は楽であるが、 なにかツマミ食いのように授業をやってきたような気がする。・・・またゆっくり反省するとして、残り約2週間を面白おかしく突っ張ってみよう。


  潮の香りと蟹と駅

  花果山にて

  花果山より街を望む