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                新米日本語教師の日記(2009年11月2日〜)hh2011年

  《3月5日(土)》
  先週金曜日からの1週間ネットにつなぐことができなかった。校内の路線の故障とか。ストレスが溜まってしまった。修復までかかりすぎだ。 まだまだネットは社会的インフラとしての認識が低いのであろう。
  娘が5月下旬ハワイで結婚式をあげるという、中国からハワイへ直行だ。私がこの中国で暮らすようになって家族一同が会することがなくなってしまったが、 5月下旬ハワイで家族全員が揃うことができる。うれしいことである。またバージンロードを歩かせてもらえそうだ。中国からハワイへの航空券を調べた。南京からの便はなく上海からの便である。 いくらかと聞くと当初は1万8千元(約23万)とのこと、「高い!」目をむいた。その後調べてもらったら韓国ソウル経由で8千5百元(約12万円) であるとのこと。ソウルで4時間の待ち時間があるが時間的にも丁度良いその便にすることにした。学校には1週間の休暇を申し出よう。
  最近はちびまる子の4コマ漫画を使った教材作りに励んでいるが、来週は歌の週にしようと考えている。3年生にはアリスの「チャンピオン」 2年生には「こんにちは赤ちゃん」を予定した。3年生にはリズムのよい男っぽい歌でパンチを、2年生には可愛い歌で女の子をとりこに ・・・・生徒がどんな反応を示すか楽しみである。一年生は着脱動詞をやろう。
  イングランドとアイルランドから女性英語教師のその後、結局、当学校へは来ないことになったようである。推測するにむこうが 嫌がったのであろう。そんな訳で来週今度は男性の先生が来るとのことである。


  《3月6日(日)》
  昨年10月から日本に留学している牛主任が春休みで帰ってきた。木曜日いっしょに食事会があった。7Kg痩せたそうである。 食べ物が合わなかったのかと聞くとそうではなく、寝る暇もなくバイトに励んだせいだそうである。忙しい時は朝から夜中まで働いたそうで、 なぜそんなにバイトをしたかと言うと、学生に先立って工場で働き、その後学生にそのバイトの指導をするためだそうである。
  学生にバイト先の紹介とそこで働く指導までおこなう。そこまでやるんだ。確かに留学生にとって学費・生活費の確保は重要なことである。 留学時の手続きにおいて、日本語の能力もさることながら、資金が確保されているのかは大きな問題である。親戚中からかき集めて確保しているとも聞く。 また大学にとっても学費納入はちゃんとやってもらわなければならない。
  しかしまずは日本語をものにしなければならない留学生を会話のほとんどない工場の生産ラインに送り込んでもいいのか、 工場としても安い労働力確保ができるわけだが、せっかくの留学、生の言葉上達の機会を与えてあげないで無言の生産ラインは必要なのであろうかと。 ・・・それはいいに越したことはないが、今はそんな奇麗ごとを言っておれる景気のよい時代でもなかろう。このスーホンからの留学生たちは決して豊かな人たちではない、 まずは現地での生活の基盤確保が最重要課題であろう。時代も変わっている、留学実績がバラ色の人生を約束した時代は遠い過去のこと。大量の留学生が流れ込んでいる今、 希望と失望が交錯し努力した一握りが成功者としての豊かさをものにするのだろう。まだまだ日本は中国から見ると高みの国である。 水は低きに流れるが、お金や欲望は高きへ向かうなりふりかまわず。私はその歯車の中の片棒を担いでいるのである。
  漫画教材第2弾、右の写真の教材を作って中学2年生を対象に授業をやった。そこで驚いたことであるが、ほとんどの生徒はチューリップ(中国語:郁金香) の名前は聞いたことはあるが見たことがないということであった。そういえば、ここスーホンでチューリップの花を見たことはない。急遽ネットから 花と球根の写真をダウンロードして来週見せることにしよう。


  4コマ漫画教材第2弾、季節も合ってるでしょう。