宇宙の果てのレストラングラス・アダムス新潮文庫 |
「銀河ヒッチハイクガイド」の続編。 今回は、根暗で、自分が嫌いで、人間はおろか、他のロボットさえも自分を嫌っていると思いこんでいるロボット
マーヴィンも大活躍してますし、途中に出てくる、問屋や周旋屋の乗った移民船が母星から旅立った理由がわかった時には、笑い転げました。 |
妖魔夜行
|
今まで妖魔夜行として小説、リプレイなどで展開してきた妖魔夜行世界の総決算、集大成的
最後の小説。 ところで、「Xヒューマーズ」って、アメリカの妖怪のチームが出てくるんですけど、名前が「X-MEN」っぽくて
ベタだなーとも思ったんですが、アメリカだからこそ、ベタな名前もアリって考えもありますよね。 ラストで、摩耶とガンチェリーがロック調賛美歌を歌いつつ、カットバックで海中、海上、異世界、そして宇宙と次々と場面が展開していくのは燃えます。 「ほとけ ほっとけ、かみ かまうな」ってことですな。 |
魔術師の遺産
|
AD&Dの小説は たくさん翻訳されてますが、D&Dの小説は、これと「竜剣物語」ぐらい。 おまけに、性格が悪いと設定されているはずのシャドウエルフが、今まで虐げられてきた悲しい種族だったのだという事実も明らかになってたりして、おもしろいです。 お話は、主人公ダヴが亡き養父の友の元ヘ向かう旅の途中、さらわれた幼いシャドウエルフの王女と王子と出会い、その2人の誘拐がきっかけとなって起こる戦争を防ぐため、2人をシャドウエルフの森まで送り届ける事に――というような感じで、 |
竜剣物語全5巻 D・J・ハインリヒ電撃文庫 |
前半では、騎士の地位を失墜させられた英雄フリンが、騎士になることを夢見るジョホーナと出会って騎士への復帰を果たし、宿敵である緑竜ヴァーディリスと戦うところまでを、そして後半では、ミスタラ世界創世の物語から、カラメイコス大公国全土を危機に陥れる大異変へと話が展開していきます。 舞台は、原題の「ザ ペンハリゴン トリロジィ」の名の通り、カラメイコス大公国のペンハリゴン周辺が中心ですが、終盤には、カラメイコス大公国全土に広がっていきます。 ともあれ、登場人物や世界設定はいいとしても、残念なのは、モンスターが出てこないという点です。 ところで、この物語の年代は、どの辺りになんでしょうね? ところで、1巻の前書きには、全6巻って書いてあったんですが、実際には5巻でお終い。 |
探索の魔石
|
発売された当時、1巻を読んだんですが、なかなか2巻が出なかったんで、お蔵入りしてたんですが、D&D熱が再燃したんで読んでみました。 女剣士エイリアスが、二日酔いで目覚めてみると、腕に怪しげな刺青を入れられ、最近の記憶がなくなっていた。 わたくし、世界を救ってしまうような壮大なお話よりも、こういったパーティ規模なんだけど、そこそこの大冒険といった感じの方が好きです。 |
ゲーミング・マギ [1]
|
人々が現実世界のように暮しているゲーム世界の外で、プレイヤーの飼いネコがネズミを追いかけてボードの上を駆け回り、ゲームをメチャクチャにしてしまったから、さあ大変。 主人公が「ノートルダムの鐘」と同じように身障者というのは、日本ではほとんどない設定ですよね。 わたくし的お気に入りキャラは、囚われの身のアランドラ王女。 2、3巻を読んでみたいんですが、今となっては見つけるのは至難の技ですね・・・ |
人間の土地サン・テグジュベリ新潮文庫 |
「星の王子さま」の作者の飛行家時代の自伝。 ところで、「宇宙の果てのレストラン」で生命の意味についてはぐらかされてしまった(?)私ですが、この小説のわずか6ページ目にして、その答えを教えられてしまいました。 |
大洞窟クリストファー・ハイド文春文庫 |
ユーゴスラヴィアでネアンデールタール人の描いた壁画の残された洞窟が発見され、調査に向かった考古学チームが地震のために、その中に閉じ込められてしまった。 この小説は、もちろん洞窟探検の部分もおもしろいのですが、そのリーダー格たる人物が日本人であるというのも面白いところです。 ところで、一行が無事 洞窟から脱出できるのかも見所なのですが、メンバーたちが次々とおぞましい死に方をしていくのも、ある意味 見所といえるかもしれません。 |
ジャンパー
|
父親から虐待を受けていた少年が、ある日 テレポーテーションの能力を身につけて、父親のもとから去ることを決意し、前途洋洋かと思いきや、現実の厳しさにぶつかって、掴んだしあわせは何度ももろくも崩れ去り、それでも必死で自分の道を探し、最後にはテレポーテーションの能力を駆使して、政府の組織やテロリストたちと戦いを演じていく、というようなお話。 まぁ、テレポーテーション能力を使って、少々 問題ある行動もとったりしますが、全体的に見ると爽快で、ラストは晴れやかな気分にれます。 |
地球から来た傭兵たちジェリー・バーネル創元推理文庫SF |
完全に敵に包囲されてしまったリック・ギャラウェイの小隊の前に宇宙船が現れ、助ける代わりに傭兵として働けという交換条件を出される。 そう聞くと「戦国自衛隊」みたいに、剣vs現代兵器の戦争になるのかと思いきや、そうではありませんでした。 |
E.G.コンバット1〜3rd 著:秋山瑞人原作:☆よしみる電撃文庫 |
基本は、実戦叩き上げの優秀な軍人が教官となって、落ちこぼれの訓練生を鍛え上げていく――というお話で、登場人物のほとんどが女性、軍事用語や専門用語飛び交いまくり、育成ゲームライクな訓練生たち――と、『媚び』要素満載ですが、軍隊モノなんで、お下品な言葉が出てきて萌え萌え感は、かなり低下してますし、芯はしっかりしていて、笑えるところは笑わせ、泣かせるところは泣かせてくれます。 同じ作者の「鉄コミュニケーション」の小説もそうでしたが、この小説の登場人物も、ほとんどがマイナス思考で、人の顔色 気にしーで、そのくせ素直じゃなくて、なのにうじうじ悩んで後悔ばっかりしてて・・・でも、それでもなんとか前に進んでいこうという姿勢が実に人間臭くて、共感が持てました。 |