冷蔵庫や洗濯機などを持ってロードワークを行う



小林まことの「1・2の三四郎」の一コマ。最終的にはプロレスラーとして落ち着く三四郎だが、これはまだ高校を卒業してプロデビューする前のトレーニング風景。

背中にかついでいる物は左から順に、タイヤ・2ドアの冷蔵庫・二漕式の洗濯機・両袖机・テレビである。

スタミナを養成するロードワークに重い荷物を加えることによって全身の筋肉に刺激を与え、心肺機能の発達にも非常に効果的。

もちろん三四郎たちのトレーニングはこれがすべてではなく、パワーを養成するウェイトトレーニングをきちっと行った後に有酸素運動としてこうしたロードワークを取り入れていた。

一見見落とされがちだが、荷物を長時間ささえて走るには相当な握力と筋持久力が必要。

打撃に強くなる



同じく三四郎の練習風景の一コマ。バットで身体を殴らせ、衝撃に耐えられる身体を作る。これは筋力アップとは少し違うが、打撃OKの格闘技をやっている人には有効な練習方法。

確かに筋肉量が増えるとそれなりに衝撃にも強くなることができるが、格闘家を相手にした場合、それも限界がある。

脚の筋肉量は十分あっても、空手を始めたばかりの人が相手のキックを受けると、最初は脚がしびれるほどだったのに、経験を積んでいくとだんだんとそれにも慣れ、少々のキックをくらってもまともに動けるようになるという。(痛いのは痛いだろうが)。


ボクサーが腹筋の打たれ強さを身につけるために、仰向けになって上からメディシンボールを落としてもらったり、人に脚で踏んでもらったり、グローブをつけて実際に殴ってもらったりする練習方法と共通するものがある。




右は、今では知っている人も少なくなってしまったが、遠崎史朗・中島徳博の「アストロ球団」。

その中でも、三試合目の相手・格闘野球軍団・ビクトリー球団との試合を前に、球三郎が球一に特訓を課す場面。

球一の身体を木に縛り付け、丸太で背中に打撃を与える。ビクトリー球団の目的は試合に勝つことよりも、試合中の不慮の事故を装ったアストロ球団の選手の抹殺である。

そのためにも相手の攻撃(ビーンボールやピッチャー強襲、すっぽ抜けのバットなど)を、急所の少ない背中で受け止めるために陣流拳法・防の極「背面」を球一に身に付けさせる必要があった。

バンアレン特訓場



同じく「アストロ球団」で、球五が行った練習方法。

アストロ球場の地下二階にあるバンアレン特訓場は、その中が海底何百mかに潜っているのと同じ重力を与えるようにできており、並の人間なら血管がズタズタになり、全身脱水症状を引き起こして30分ともたない。

球五はこの中に2ヶ月間こもり、打ち出されてくるボールを100㎏の鉄バットで打ち返すトレーニングを行った。

特訓場から出てきた球五は、100㎏の鉄バットが万年筆くらいの重さにしか感じないくらいに成長しており、さっそく球一に球を投げてもらい特訓の成果を試す。

ジャストミートされた球は300m先の壁に突き刺さり、しかもその衝撃で球は跡形もなく消えてしまった。

シャフトにトゲのついたバーベルとガラス片の突き刺さったサンドバック



梶原一騎・原田久仁信の「プロレススーパースター列伝」。

メキシコには、人里離れた荒野にプロレスラー養成機関が存在し、高くそびえ立った塔の中に隔離されたレスラーは、その中で酒や女とも完全に縁を絶ち、ひたすら自分の身体を凶器とすることに邁進する。(これは実際にあるらしい)。

塔の中はらせん状の階段になっており、この階段をうさぎ飛びで登り切った者だけが塔の最上階にあるリングやトレーニング施設を使うことができる。

そこで使われているバーベルにはシャフトの部分に鉄製のトゲがつけられており、これでベンチプレスをしてつぶれるともちろん身体に突き刺さる。

また、サンドバックにはガラス片が無数に埋め込まれており、この間をぬって正確にキックやパンチを入れないと大怪我をする仕組みになっている。

大リーグボール養成ギブス



梶原一騎・川崎のぼるの「巨人の星」。ほとんどの人が知っているであろう有名なマシン。

星飛雄馬はこれを幼いころから身につけ、父・一徹とともに野球の練習に明け暮れた。強力なスプリングで身体や腕の自由を奪い、この状態でピッチングの練習を行う。

しかし高校を卒業し、巨人軍へ入った飛雄馬はそこで球質が軽いことを指摘され、速球投手としての生命を絶たれてしまう。

どん底に陥った飛雄馬は、ボクシングジムや剣道場を回り、人間のちょっとした動きで相手の動作を先読みする練習を積み、相手がよけても相手のバットに直接ボールをぶつけ、フライを打たせてアウトにとる「大リーグボール1号」を完成させた。


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